めまいの症状や原因と対処法や病気について!
めまいは決して稀な症状というわけではありません。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、240万もの人がめまいの症状を訴えているとも言われ、特にホルモンバランスの崩れやすい思春期には、めまいを訴える子供の数は少なくありません。
しかし、めまいは患っている人の数の多さとは逆に、その原因や対処法などを知っている方は少なく、実際にめまいを経験するまで殆ど知識がなかったというケースもあります。
いつ、どこで、誰に突然起こるかわからないのがめまいです。
そこで今回は、めまいの原因や症状、種類、対処などについて調べてみました。
また、これを機に「最近よくめまいが起こるけど、しばらくするとよくなるから・・大丈夫だろう」と思っている方が、めまいに隠れた病気を知り、病院に掛かってきちんとめまいの原因を調べようと思って下さることを願っています。
めまいの原因は?
- まっすぐ立っていられない
- ぐるぐると体が回っているように感じる
- 足元がおぼつかなく雲の上を歩いているような感覚がする
といった症状を引き起こすものです。
つまり、体のバランスを保てなくなっていることが、めまいを発症する原因と言えるのですが、それではそもそも私達の体のバランスを司っている器官とは、一体どこにあたるのでしょうか。
まず一つ目は「耳」です。
耳は人の声や物音を聞くための器官、というのは誰もが知っていることですが、実は体の平衡感覚を正常に保つという重要な働きを担っています。
次に「脳」です。
脳の中でも、特に運動機能と結びつきの強い小脳や脳幹は、体のバランスにも深く関わっています。
また、めまいはこの他にもバランス云々には直接関係のない、病気や疾患などによっても発症するケースもあります。
めまいの種類
めまいにはいくつかの種類があり、その症状によってめまい発症の原因が異なります。
では、めまいにはどのような種類があるのでしょうか。
回転性のめまい
回転性のめまいとは、自分がぐるぐると回っているように感じるもの、もしくは自分の周囲が回っているように感じるものを指します。
野球のバットを地面に立てて、片方を自分の額にあてながらその場で回ると、周りがぐるぐると回っているように見えたことはないでしょうか。
あの感覚に近いのが回転性のめまいです。
浮動性あるいは動揺性のめまい
浮動性あるいは動揺性のめまいとは、体がふらついて立っていたりまっすぐ歩くことができない、雲の上を歩いているように床がふわふわとしているように感じる、といった症状が出るめまいです。
立ちくらみ等を伴うめまい
立ちくらみ等を伴いめまいとは、立ち上がった瞬間にめまいが起こる、急に視界が暗くなる、気を失うなどの症状があるめまいです。
めまいの症状は?
めまいが起こると、めまいの他にも症状が伴うケースがあります。
ここでは、めまいの種類別に症状をご紹介したいと思います。
1.回転性のめまい
耳が詰まったような閉塞感、耳鳴り、音が聞こえにくい、吐き気、嘔吐など
2.浮動性のめまい
手や足に力が入らない、物が二重に見える、顔や手のしびれや震え、頭痛など
3.立ちくらみのめまい
立ちくらみのめまいは、急に視界が暗くなる、失神するなどの症状のため、転倒や骨折、打撲などの危険があります。
めまいに関係する病気は?
めまいは、耳や脳、その他の全身に何らかの異常が起こっているために発症すると考えられています。
では、めまいが関係している病気には、どのようなものがあるのでしょうか。
耳が原因で起こるめまいで考えられる病気
- メニエール病
- 突発性難聴
- 前庭神経炎
- 中耳炎
など
脳が原因で起こるめまいで考えられる病気
- 脳卒中や脳梗塞
- 椎骨脳底動脈循環不全症
- 良性発作性頭位めまい症
- てんかん
など
その他が原因で起こるめまいで考えられる病気
- 起立性低血圧
- 貧血
- 高血圧
など
めまいが起こった時の対処法
めまいが起こった時は、その場から無理に動かず、まずは楽な姿勢をとるようにしましょう。
しばらく安静にした状態で、症状が治まるようであればそれほど心配がありませんが、回転性のめまいやめまいの症状が強い、めまいの頻度が多い場合は早急に病院へ行くことが大切です。
また、めまいは普段の生活で対処することができます。
最も有効なのが、規則正しい生活を心掛けること。
乱れた食生活や不十分な睡眠時間は、自律神経のバランスを狂わせ、めまいを引き起こします。
そして、ストレスなどを溜めすぎないことも大切です。
なお、回転性のめまいが起こった時は、頭の位置を変えることで耳の三半規管のリンパ液が流れ、めまいが治まることもあるようです。
とは言え、自己判断はせず、めまいの症状がひどい時はすぐに病院へ行くようにしましょう。
めまいが起きた時には病院は何科に行けばいいの?
めまいは種類によって原因が異なりますが、まず始めに耳鼻科を受診するのが一般的と言われています。
これは、めまいの原因の多くが耳に関係する病気であるためです。
しかし、明らかな浮動性のめまいの場合は、脳が原因の場合が多いと言われているため、最初から脳外科を受診するのがよいでしょう。
なお、手足がしびれる、力が入らないなどの症状がある場合も、脳の異常を疑って脳外科を受診するようにして下さい。
もし、近くに脳外科や耳鼻科がなければ、内科でも構いません。
また、耳鼻科や脳外科、内科などを回っても、めまいの原因が特定できないこともあります。
そのような時は、婦人科や精神科も視野に入れてみるとよいかも知れません。
めまいは、更年期障害や月経異常、自律神経失調症などでも起こるため、これらの病気に心辺りがある時は、他の科を受診することも考えてみましょう。
まとめ
めまいは、肩こりや眼精疲労といった身近なことが原因で起こる場合もあるため、「いつものこと」「そのうち治まる」と安易に考えている方もいらっしゃるのが現状です。
しかし、めまいには生死に関わる病気が直結している場合もあるため、いつもと違う、症状が重いという時には躊躇せずに救急車を呼び、一刻も早く病院で診てもらうことも必要です。
コメント