風邪の時の正しいお風呂の入り方!子供や赤ちゃんの場合は?
風邪を引いた時は、早く治すためにお風呂に入ってはだめ、という話を聞いたことはないでしょうか。
これは、昔の日本ではごく当たり前に言われていたことで、当時は家にお風呂がない場合が殆どだったため銭湯通いしている人も少なくありませんでした。
そのため、せっかく温まっても家に帰る途中で湯冷めしてしまい、風邪を悪化させてしまうことが多かったのです。
また、家にお風呂があっても家屋とは別の外だったため、やはり湯冷めしやすかったことから、風邪の時はお風呂に入らないというのが当たり前でした。
しかし、今の日本はどうでしょうか。
家には当たり前にお風呂があり、暖房設備も整っています。
お風呂上がりに湯冷めすることがないため、風邪を引いた時はお風呂に入ってしっかり温まることで、治りを早くすると言われています。
では、風邪の時の正しいお風呂の入り方とは、一体どのようなものなのでしょうか。
風邪をひいたときにお風呂の入れるかどうかの判断基準は?
そこでここでは、大人の場合と赤ちゃんや子供の場合に分けて、風邪の時のお風呂に入る基準をご紹介したいと思います。
大人の場合
- 熱が38度以上ある
- 全身の倦怠感が強い、もしくは悪寒がある
- 下痢や嘔吐をしている
このような場合は、お風呂に入ることで症状をさらに悪化させてしまうことがあるため、お風呂に入るのは止めましょう。
赤ちゃんや子供の場合
- 熱が38度以上ある
- 機嫌が悪い
- ぐったりしている
- 下痢や嘔吐をしている
赤ちゃんや子供は、症状を自分で訴えることができません。
そのため、高熱や下痢といった症状以外にも、顔色や様子などを見てお風呂に入れるかどうかを決めましょう。
風邪の時の正しいお風呂の入り方は?
鼻水、喉の痛み、咳といった風邪の症状がある場合にお風呂に入る時は、次の事柄に注意をするようにしましょう。
1.設定温度は〝ぬるめ〟で
風邪の時は、熱いお湯に浸かって体からウイルスを出す!なんて考える方もいらっしゃいますが、熱いお湯は体力の消耗が激しいため避けましょう。
2.時間は短く
汗をかいた方が治りが早いのでは?と半身浴をしたり、じっくり浸かるのは止めましょう。
こちらも体力を消耗してしまうため、風邪の治りが悪くなってしまいます。
3.水分補給をする
お風呂に入る前は勿論、上がった後も水分補給は忘れずに行いましょう。
4.脱衣所や部屋を暖めておく
せっかくお風呂で体が温まっても、脱衣所や部屋が寒いと体温はすぐに下がってしまいます。
5.体や髪を素早く乾かす
お風呂から上がったら体を拭いて、すぐに髪も乾かすようにして下さい。
風邪のとき風呂に入るのは良いの?悪いの?シャワーは?
風邪の時、お風呂に入ってもよいならシャワーも問題ないのでは?と思いますが、実際にはどうなのでしょうか。
実は、シャワーについては見解が分かれていて、お風呂のように体が温まるわけではないから止めておいた方がよいという意見と、体を清潔に保つことでウイルスに対する抵抗力が増し、なおかつ気分もリフレッシュできるのでよいという意見があります。
このため、シャワーに関しては自分の体調をよく考えて、入るか入らないかを決めるのがよいでしょう。
高熱がある、体調が優れない、下痢や嘔吐をしているなどの場合は、お風呂と同様に入るのを控えた方がよいですし、鼻水や咳はあるものの体力的につらいわけではないのなら、シャワーに入っても問題ないでしょう。
ただし、シャワーはお風呂よりも体が温まりにくく、湯冷めもしやすいため、入った後は体を冷やさないように十分注意する必要があります。
風邪のときにお風呂に入るメリット
1.体の血行を促進する
お風呂に浸かると体がポカポカとしてきますが、これは血行がよくなった証拠。
血行が促進されると、体の隅々にまで酸素が行き届くため細胞が活性化し、ウイルスを撃退します。
2.鼻詰りや喉の痛みの改善
お風呂は湿度が高い場所のため、保湿効果によって鼻詰りや喉の痛みが改善します。
3.ウイルスに対する抵抗力アップ
お風呂に入って体を清潔にすることは、ウイルスや菌の増殖を抑えることにも繋がります。
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風邪の時には髪を洗っても大丈夫なの?
風邪の時、症状によってはお風呂に入っても構わないことがわかりましたが、では髪を洗うのはどうなのでしょうか。
風邪の時のお風呂で気を付けるべきなのは、体を冷やさないことと体力を使わないことです。
つまり、さっと洗ってすぐに乾かせるのではあれば、風邪を引いていても髪を洗っても問題はないように思えます。
しかし、ロングヘアーの場合は、髪を洗うのにそれなりの時間を費やしますし、その間、湯船には浸かっていないわけですから当然体は冷えてしまいます。
そして、お風呂から上がった後にも、長い時間を掛けてドライヤーで乾かす必要があります。
考えただけでも、体力を使いそうですよね。
このようなことから、自分の体力を考えた上で判断するのがよいと思われます。
風邪の人が入ったお風呂は家族や他人にうつることはあるの?
風邪の多くは飛沫感染による感染と言われているため、風邪の人が入ったお風呂に、後から家族や他人が入っても空気を吸い込んで移るというのは考えにくいと言われています。
ただし、風邪のウイルスを含んだ唾などがお風呂の桶や蛇口、タオルなどに付着している場合、その場所に触れた後に鼻や目などを擦ることで感染することはあり得ます。
そのため、風邪を引いている人とのバスタオルの共有は避けたり、公衆浴場を利用した後は手洗いやうがいをすることが大切です。
まとめ
昔から日本では「風邪の時はお風呂に入るな」と言われていましたが、欧米ではその逆で「風邪の時はお風呂に入って体を温めた方が治りが早い」と言われていたそうです。
これは、住環境の違いが生み出した差ですが、今の日本の家は気密性が高く保温されているので、風邪を引いた時はお風呂に入ってはいけないわけではないのが正解と言えるでしょう。
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