左右の手のしびれの原因や症状と治し方!
朝起きた時、枕や体の下に手を入れてしまっていたばっかりに、しびれてしまい悶絶した経験というのは、誰にでも一度くらいはあるのではないでしょうか。
このような手のしびれは、正座をして足がしびれるのと同じ原理で、圧迫により血液の流れが悪くなってしまったことが原因のため、特に心配する必要はありません。
しかし、このような特定の原因がわからない状態で手がしびれると、「何か悪い病気なのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
その一方で、手のしびれを感じたことがある方の多くは、あまり深刻に受け取らずに放ってしまう場合が殆どなのだそうです。
特に、一過性ではなく、たびたび手がしびれる場合や、しびれが強かったり、長く続いている時などは、すぐに対処した方がよいケースもあることから、「どのような手のしびれが危険なのか」をしっかりと見極める必要があります。
そこで今回は、手のしびれの原因について調べてみました。
また、特に心配のない手のしびれでも、しびれはつらい症状ですから、できるだけ早く治す方法も掲載していますので、よろしかったら参考になさってみて下さい。
手のしびれの主な原因は?(右手・左手)
手がしびれる主な原因は、「血行不良」や「神経の圧迫」と言われています。
血行不良が起こってしまう原因には、上記で例を挙げたように、寝ている時に枕や頭の下に手を入れてしまうことで、血液の流れを止めてしまう他にも、ストレスなどで自律神経が乱れることによって起こる場合もあります。
自律神経は、ホルモンバランスを整えることにも関係しているため、特に更年期の女性は手のしびれが症状として現れやすいと言われています。
また、好きな物ばかり食べているなど、栄養バランスに欠けた食生活を続けていることで、血管が脆くなったり血中のコレステロールが増えすぎてしまい、血液の流れがスムーズに行かなくなることも、血行不良の原因として挙げられています。
また、長時間同じ姿勢で作業を行っていると、首や肩の筋肉が疲労して血流が悪くなり、その部分に老廃物が溜まってコリができ、そのコリが神経を圧迫することで、手にしびれを起こすこともあります。
このため、慢性的な頭痛や肩こり、冷えなどに悩んでいる方は、血行不良や神経の圧迫により、手のしびれを感じやすいと言われています。
手のしびれの症状
手のしびれと一口にいっても、症状によって原因が異なることから、単に手のしびれと片付けるのではなく、どの部分がどのようにしびれるかということを具体的に知ることが大切です。
そこでここでは、手のしびれを症状別に分けた上、さらにその原因についても詳しくご紹介したいと思います。
①手のひらがしびれる
手のひらがしびれる主な原因は、神経の圧迫です。
神経は頭から足の先まで全てが繋がっているため、どこかで圧迫されるとそれが手のひらのしびれとなって現れる場合があります。
②首を反らすと手がしびれる
上を見た時や腕を後ろに引っ張るなど、首が反る姿勢になると強いしびれが起こる場合は、首(頚椎)の損傷が原因の可能性が考えられます。
頚椎には全身の神経が通っているため、放置するのは大変危険です。
このような症状がある時は、早急に病院を受診するようにしましょう。
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③手と同時に唇がしびれる
手だけではなく唇もしびれたようにびりびりとする場合は、カリウムやビタミンB1など体に必要な成分が極端に不足している可能性が考えられます。
この場合も早急に病院へ行き、対処するようにして下さい。
④物が上手く掴めない
しびれというと、びりびりとした痛みを伴うものを想像してしまいがちですが、手で物が上手く掴めない状態もしびれの症状に含まれます。
このような時は、脳神経の異常が考えられるため、すみやかに病院を受診するようにして下さい。
手のしびれの治し方
手のしびれを改善するストレッチのやり方をご説明します。
①しびれている方の手を前に伸ばし、指先を下に向けます。
②反対の手で指先を掴み、そのまま腕を真横へと移動させます。
③②の状態のまま、伸ばした腕の方の肩を膝につけるように前屈します。
(左手を伸ばしている場合は、左膝につけるようにします)
④掴んでいる指先を少し捻ります。
⑤その体勢のまま、5秒数えます。
また、ツボを押すことでも手のしびれを解消することができますので、そちらも併せてご紹介したいと思います。
・曲池(きょくち)
肘の表と裏の境目、外側にあるツボ。
反対の手の指で、少し強めに押すとよいでしょう。
・大陵(だいりょう)
手首の内側の関節部分の、ちょうど真ん中にあるツボです。
手のしびれの予防法
手のしびれを予防するには、次のようなことに気を付けてみましょう。
①長時間同じ姿勢をしない
デスクワークなどでずっと同じ姿勢をとっていると、肩や首の筋肉が疲労しコリや血行不良から、手のしびれが生じることがあります。
一時間に一回は休憩を入れ、肩や腕を回す、軽いストレッチをするなど、筋肉に疲労を溜めないように心掛けましょう。
②お風呂に浸かって血行を促進しましょう
暑い夏の時期や仕事が忙しいとつい、シャワーで済ませてしまうという方も多いと思いますが、シャワーとお風呂では体の深部の温まり方が違います。
体が冷えると血行不良が起こり、手のしびれを引き起こしやすくなりますから、お風呂に入ってしっかりと温まることが大切です。
また、お風呂に浸かることでリラックスし、自律神経が整いやすくなるという効果も期待できます。
③ビタミンCやビタミンEを摂りましょう
栄養バランスの摂れた食事をすることは、コレステロールの増加を防ぎ、血管や血液を丈夫にすることに繋がりますが、中でもビタミンCとビタミンEは、血管の老化の原因となる活性酸素を除去し、しなやかに保つ働きに優れていると言われています。
ビタミンCやビタミンEは野菜や果物に多く含まれていることから、これらの食品を意識して摂るようにしましょう。
手のしびれがある病気は?
血行不良や神経の圧迫による一時的な手のしびれではなく、しびれがどんどん強くなる、しびれが継続する、毎回同じ状態で手がしびれるような場合は、重大な病気が原因の可能性があります。
そこでここでは、手のしびれがある病気をご紹介したいと思います。
脳出血、くも膜下出血、脳梗塞
脳の血管から出血したり詰まってしまうと、その状態が起こったところが司っている神経に異常が生じ、しびれとなって現れます。
脳血管の病気による手のしびれの場合は、その他にもろれつが回らない、ひどい頭痛、嘔吐、体が思うように動かないなど別の症状も伴うため、このような症状がある場合は救急車を呼ぶようにして下さい。
脊髄損傷、脊髄腫瘍
脊髄とは、脳からの指令を全身に送る役割を果たしているところです。
この部分が損傷、または腫瘍によって神経が圧迫されると、手がしびれることがあります。
変形性脊椎症・頚椎椎間板ヘルニア
私達の背骨には、椎骨と呼ばれる部分とその椎骨に挟まれる形で存在する椎間板によって成り立っています。
椎間板は、クッションのような役割を担っているのですが、この椎間板が何らかの原因で飛び出してしまうことにより、神経に触れて手のしびれが起こる場合があります。
胸郭出口症候群・手根管症候群
胸郭出口症候群とは、別名「ストレートネック」と呼ばれるものです。
鎖骨周辺にある胸郭出口という部分が狭くなることで、血管が細くなり神経を圧迫して手のしびれを引き起こします。
なで肩の女性に多いと言われていますが、最近はスマートフォンなどを前傾姿勢で見続けることが大きな原因とも言われています。
手根管症候群も同様に、手首の手根管という部分が狭くなることで起こります。
こちらの場合は、パソコン作業などによる手の酷使を始め、ガングリオンや怪我などによって神経が圧迫されることが主な原因と言われています。
手のしびれがなかなか治らない場合、病院は何科に行けばいいの?
手のしびれがある場合、まずは脳外科を受診するのがよいでしょう。
手のしびれを引き起こす原因には、脳血管の病気の可能性も含まれているため、まずはそこに異常がないかを確認する必要があるからです。
もし、脳外科で何もなければ、次に整形外科で診てもらうのがよいと思います。
手のしびれの原因と治し方!症状がひどい時は病気の可能性はあるの?のまとめ
手のしびれは、一過性の場合は(さらに圧迫や血行不良など原因が特定できる場合)それほど心配する必要はありませんが、しびれがなかなか治まらない時や他の症状がある時は、すぐに病院で診てもらうのがよいでしょう。
特に、脳血管の病気が疑われる場合は一刻を争う事態のため、救急車を呼ぶようにして下さい。
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