手足口病の治療法や対処法!お風呂は大丈夫?
お子さんがいらっしゃる方なら、手足口病という病気を聞いたことがあると思います。
手足口病は、毎年夏になると必ずといっていいほど幼稚園や保育園で流行を見せる感染症ですが、実は子どもだけがかかる病気ではなく、時には大人も感染する恐れがあります。
しかしながら、「身近に子どもがいないから」という理由で、自分には関係ないと思っている方も多く、病気の名前すら知らないという方もたくさんいらっしゃいます。
そこで今回は、手足口病について調べてみました。
手足口病の症状や感染経路、治療法などをご紹介していますので、お子さんがいらっしゃる方はもちろんのこと、大人の方にも是非ご覧頂けたらと思います。
手足口病とは?
手足口病は、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜熱)と共に「3大夏風邪」の一つとして、毎年夏の始まりから感染者が増え、7月に流行のピークを迎えます。
主に、1才から5才の乳幼児が感染しやすく、幼稚園や保育園などでは集団感染による臨時休園がたびたび起こります。
手足口病は、〝手足口〟病というその名の通り、手と足と口にブツブツとした発疹が出るのが特徴となっています。
乳幼児が感染しやすく、発疹が出る病気には水ぼうそうなどがありますが、手足口病は基本的に発疹が手、足、口に限定されることから、発疹が出た時にはどこにできているか、場所を必ず確認するようにしましょう。
なお、発疹が全身にある状態で、手足口病と水ぼうそうの区別がつかない場合は、水ぼうそうの治療が行われます。
手足口病の症状や特徴は?
手足口病に感染すると、手の平や足の裏、足の甲などに水泡性の発疹が現れます。
この時、発疹には痒みや痛みがないため、本人が痛がって気付くことよりも、親など周囲の人が最初に気付くケースが多いようですが、発疹が口の中にできると痛みがでたり、小さいお子さんの場合はよだれが多くなったり、食事を嫌がるといった症状が現れます。
また、最近流行した手足口病の中には、発疹がお尻や体全体に広がるケースも見受けられ、水ぼうそうとの見分けが難しい場合もあるようです。
さらに、手足口病の症状として発熱が挙げられますが、これまでは37~38度とそれほど高くはならないとされてきましたが、ウイルスによっては39度近い高熱が出ることもあるようです。
稀に髄膜炎や脳炎などの合併症を起こす場合もあるため、高熱が続く場合やぐったりとしている時は、すぐに病院へ行くようにして下さい。
なお、大人が感染すると子どもと比べて症状が重症化するケースが多く、40度近い高熱や頭痛、悪寒を始めとして皮膚症状も重くなりがちで、爪が剥がれたり、発疹が痛くて歩くこともままならなくなることもあります。
手足口病の原因は?
手足口病を引き起こす原因は、腸管ウイルスのエンテロウイルス群です。
主にコクサッキーウイルスA6型やA16型、エンテロウイルス71型などがありますが、手足口病を発症するウイルスは10種類以上あると言われており、原因のウイルスによって症状にも多少の違いがあります。
また、手足口病は一度かかったとしても原因となるウイルスが複数あることから、別の型に感染すると同じように発症します。
インフルエンザウイルスも毎年別の型が流行するため、一度感染しても再び発症することがありますよね?
それと同じように、生涯免疫がつくわけではないので注意して下さい。
手足口病の潜伏期間や感染経路は?
手足口病の潜伏期間
手足口病の潜伏期間は、3~6日程度と言われています。
手足口病のウイルスは、感染力が強く、また感染をしてもすぐに症状が現れないため、気付かないうちに他の人へと接触し、次々に感染を引き起こしてしまいます。
手足口病の感染者の9割は子どもと言われていますが、その理由としては濃厚な接触(人と人の距離が近い)や、衛生観念が未熟ということが挙げられています。
ただし、最近は大人が手足口病に感染するケースも増えていることから、必ずしも子どもだけが感染する病気というわけではありません。
手足口病の感染経路
手足口病は次の感染経路で感染すると言われています。
飛沫感染
感染者の咳やくしゃみによってウイルスが飛散し、そのウイルスを吸い込むことで感染してしまいます。
接触感染
感染者のウイルスが付着したおもちゃや手すり、ドアノブなどに触れ、その手で口や鼻などを擦ることで感染します。
糞口感染
感染者のおむつ替えなどの時に、感染してしまいます。
手足口病を引き起こすウイルスは、腸内で増殖をして便となって排出されるため、便に触れることによって感染する場合があります。
なお、手足口病の症状が治まっても、便には発症から一ヶ月程度はウイルスが排出されているため、おむつ替えの時は注意が必要となります。
手足口病はうつるの?お風呂は大丈夫?
そのため、兄弟など小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では特に、感染者を増やさないように注意をする必要があります。
特に、手足口病の時はお風呂に入ってもよいのか?と思う方もいらっしゃると思いますが、熱が高くない状態で、なおかつ水泡(発疹)が潰れたりして痒みがなければ、本人がお風呂に入ること自体は構いません。
ただし、石鹸で体を擦って水泡が破れてしまうと、そこから一緒に入っている兄弟などに感染する恐れがあります。
タオルの共用はもちろん、同じ湯船に浸かってもウイルス感染の可能性があることから、感染者との入浴は避けた法がよいでしょう。
なお、お風呂に長く浸かると発疹が痒くなってしまい、お子さんが掻き壊してしまう場合もあるため、できればシャワーなどで汗を流す程度に留めておく方がよいかも知れません。
手足口病の治療方法や対処法!
手足口病はウイルスが原因の感染症のため、これといった特効薬はなく、治療は対処療法となります。
そのため、高熱や喉、口の痛みには解熱鎮痛剤、発疹による強い痒みがあれば抗ヒスタミン薬というように、症状に合わせた薬が処方されます。
なお、口の中に発疹が出ると痛みから食事はおろか、水分を摂るのも嫌がるようになるため、脱水症状を引き起こしやすくなるのもこの病気の特徴です。
水分はこまめに摂るようにし、食事もできるだけやらわかく刺激の少ないものを与えるようにしましょう。
さらに、手足口病は気温が高い夏に発症することから、それに伴って発疹のかゆみが強くなりがちです。
そのような場合は、扇風機やクーラー、保冷剤などを上手く使って、なるべく痒みを起こさないようにしてあげましょう。
熱がない時は、水風呂に浸けて体を冷やすのも効果的です。
手足口病の症状と潜伏期間や治療法!うつる場合もあるの?のまとめ
手足口病は、小さな子どもの間で毎年流行する、夏風邪の一種です。
ただし、子どものみが感染するわけではなく、大人が感染する場合もあり、大人は子どもよりも症状が重くなる傾向にあると言われているので、お子さんが感染した場合は親御さんも二次感染しないように注意をする必要があります。
家族内に手足口病の感染者がいる場合は、同じタオルを使ったり、お風呂に一緒に入るなどは避け、マスクや手洗い・うがいなどで感染を防ぐようにしましょう。
なお、手足口病は登園禁止対象の感染症ではありませんので、医師から登園許可などをもらう必要はありませんが、感染力が強いことから、熱が下がって元気になってから登園を再開するようにしましょう。
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