元日と年賀状の関係について!神社に詣でる意味は?
元旦や元日という言葉は当たり前のように日本人ならば使いますが、その言葉の意味を明確に説明できる人は少ないでしょう。
今回は元日の方に注目して、詳しい意味や由来そして語源はどうなっているのか、英語で表現する場合はどうなるのかを記載して参ります。
「ハッピーニューイヤー」という言葉は絶対に聞いたことがあるでしょうが、元日を表す英語と言われてもなかなか出てこないものです。
元日の意味はなに?
元日の「元」は「一番始め」という意味がありますので、元日とは一番初めの日という意味になります。
すなわち1月1日のことです。
ここでポイントとなってくるのが、元日元旦の違いになります。
あくまでも、元日というのは「一番初めの日」となりますので、月1日の0時0分から23時59分が該当するのです。
しかし、元旦の「旦」は地平線から太陽が昇ってくる様子を表しており、日の出を表しています。
そのことから元旦とは「一番初めの日の出」とか「一番初めの太陽」という意味で捉えられており、1月1日の午前中や朝という意味となっていると多くの方々は考えているようです。
元日と元旦の違いがよくわからないという人は元日は1月1日のことで元旦は1月1日の午前中や太陽が昇るタイミングと考えましょう。
ちなみにお正月とは1月1日から1月15日の小正月までの松の内が該当していたのですが、今ではその考え方もあやふやになっており定義も揺らいでいます。
イメージとしては1月7日までや社会人の方々のお正月休みまでがお正月期間と捉えているのではないでしょうか。
また、このお正月の期間は関東と関西では異なっているのも有名です。
関東では1月1日から1月7日までという認識が強いのですが、関西では15日までというイメージが強くなっています。
関西の15日までというのはいわゆる小正月までという認識なのですが、関東の場合は7日となっているのは諸説あるのです。
一つ目が徳川家第三代将軍の家光公が4月20日になくなり毎月20日が家光公の月命日だったから、1月15日を小正月として1月20日に鏡開きをするのではなく前倒しをしたためです。
二つ目が関東地方で1月18日に大火事があったので、燃えやすいお正月飾りをできるだけ早めに片付けた方が良いと考えられるようになり、小正月の15日ではなく7日になったというものになります。
元日の由来・起源は?
この四方拝は1月1日の早朝に天皇様が厄除けや豊作を祈るために行われる式典で、今も続いています。
具体的には今上天皇により伊勢神宮や四方の諸神などの神社の方向に拝するもので平安時代から始まったものと言われております。
それが変化して民間に伝わったものがいわゆる初日の出を拝むという行為です。
この四方拝は国の行事となる四方節へと形が変わりますが、この四方節が形が変わって国民の祝日へと変化する四大節になり、さらに戦後の祝日法で国民の休日や祝日に変化していくのです。
今では元日も正式な祝日の一つとなっております。
ザックリと説明してしまうと、年が明けたからめでたいので祝日になったというだけなのです。
元日を英語でいうと?
日本におけるお正月や元日というのは非常に特別な意味を持つ言葉ですが、海外では堂なのでしょうか。
まずは英語に直してみましょう。
実際に変換してみると「New Year’s Day」とでます。
別の表現では「January 1st」とも出ますが、どちらかといえば「New Year’s Day」が一番しっくりくるでしょう。
ちなみに、大晦日は「New Year’s Eve」となり年末年始は「New Year holidays」となります。
日本でも年末年始は休暇シーズンなので、英語でも年末年始の休暇シーズンという言葉に繋がっているのでしょう。
ただし、海外ではそこまでお正月期間というものをとっていないので元旦の1日だけで2日からはいつも通りお仕事となっているところが多いのです。
なので、お正月期間という認識は日本と違ってかなり薄いと思われます。
元日と年賀状の関係は?
今では当たり前となっている年賀状ですが、そもそも年賀状とは一体何なのでしょうか。
年賀状には昨年の感謝を伝えたり、年始の挨拶代わりに使ったり、近況を報告したりと送る人によって使い方はまちまちですが今ではメールやラインで済ませるという人も多いでしょう。
この年賀状の始まりはかなり古く、奈良時代に年始回りの挨拶をすることからスタートしているようです。
この頃から年始に挨拶をするという風習が発生しており、新年を迎えると目上の人の所に出向いてお祝いの挨拶をするのが一般的となります。
しかし、交友関係が広がると遠方の友人もできるようになるので、年始回りの挨拶の代わりに新年への思いを込めた賀状が送られるようになったと考えられています。
平安貴族の藤原明衡がまとめた手紙の文例集に新年の挨拶文が記載されていたとのことなので、平安時代には年賀状らしきものは存在していたのでしょう。
江戸時代に飛脚が登場して郵便がより活発になると年始回りの挨拶もより盛んになり年賀状も当たり前となったと言われています。
明治時代になると今のハガキによく似た官製はがきが誕生し、このはがきを使って今のような年賀状のような形になっていったようです。
元日に神社に詣でる意味は?
年が明けてから初めて神社や寺院などにいって参拝する事を初詣と言いますが、日本人はとにかくこの初詣を強く意識する人が多いです。
意味はシンプルで新年一発目の参拝で昨年の感謝を捧げつつ新年の無事や願いの授受を祈願するという代物になります。
この初詣の起源は神道の年籠りか恵方参りにあります。
氏子である家長たちがその土地の氏神様を祀った神社にこもるという行事が年籠りであり、いわゆる豊作や家内安全を祈願するという神道の行事だったのです。
これがいつしか大晦日から元旦にかけて神社にこもるのではなく、大晦日から元旦にかけてお参りして祈願するようになったと考えられています。
もう一つはお正月飾りや鏡餅を使って歳神様をお迎えし、おせち料理を作ってその年の豊作や家内安全などを祈って、歳神様のいる方角にある神社やお寺にお参りするという風習が変化したという節です。
この歳神様のいる方角が恵方と呼ばれておりいわゆる縁起の良い方角とされています。
この恵方参りにおいて役に立ったのが交通網の発展で、特に鉄道の進化が拍車をかけます。
鉄道各社も利用者数を増やすためにこの「恵方参り」という言葉を良く用いて宣伝したと言われているのです。
しかし、年ごとに変わる恵方という考え方がわかりにくかったのか、考え方がシンプルな「初詣」という言葉の方が一気に浸透したので「恵方参りには○○鉄道」という言葉から「初詣には○○鉄道」へと移り変わります。
その結果、お正月には初詣という考え方が日本人には当たり前となったのです。
昔はお偉い方々が行っていた特殊な神道の行事や恵方参りが進化して初詣となり、自分たちのお願いや神様へのお祈りをする場へと変化しました。
元日の夜の初夢について!
元日の夜に見る初夢はいわゆる一富士二鷹三茄子という言葉が思い浮かべるのですが、そのタイミングについては諸説あります。
いわゆる「12月31日に寝ている時に見るのが初夢」という説や「1月1日に寝てみる夢が初夢」という説、「1月2日に寝てみる夢が初夢」という説、「1月1日以降に寝て覚えている夢が初夢」という説など様々なものがあるのです。
正直意見がばらばらになっているので、個人的には1月1日がすぎたタイミングで最初に見た夢が初夢で良いと思っています。
その夢の内容を思い返して吉兆を簡易的に占いましょう。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は元日についてのちょっとした疑問についてお答えしました。
元日は日本人にとってとっても意識されている日です。
太陽信仰がかなり根付いている日本は歳神様に対する敬愛もかなりなもので、お正月のしきたりもかなりの数が存在します。
ただし、言葉としての元日は日本全国共通で通じるものがありますので、元旦との違いも含めて覚えておくと良いでしょう。
コメント