仏滅に神社へのお参りを気にする方が多く、仏滅を避ける場合がありますよね。
しかし、仏滅にお参りをするのは本当に縁起が悪いのでしょうか。
そもそも、お参りの日取りは、仏滅を始めとした六曜を元に決める必要があるのか気になります。
そこで今回は、お参りの日取りの決め方や、六曜との関係について調べてみました。
仏滅のお参りは縁起が悪い?
仏滅とは、中国が発祥の暦注(※)の一つである「六曜」の一つで、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6つの吉凶日の中で最も縁起が悪いとされる日です。
仏滅には「仏も滅するほどの凶日」という意味があるので、六曜に沿って考えるとすれば仏滅にお参りをするのは縁起が悪い、ということになります。
なお、仏滅とは反対に、最も縁起の良い日となるのは大安です。
大安はお参りの他、入籍や結婚式、引越し、納車、宝くじの購入などお祝い事から日常の行事まで、縁起を気にする方が選ぶ日取りとなっており、土日と重なると神社の境内はお参りに訪れた人で混雑しやすくなります。
そのため、縁起を気にせず、混雑や人混みを避けたい方は、あえて仏滅にお参りをすることもあります。
(※)暦に掲載される吉凶占いのこと。
お参りの日取りの決め方
お参りに行く理由が行事に関連している場合は、基本的にはその行事が行われる時期にお参りに行きますが、行事が一日や数日の限定であれば、縁起の良し悪しに関係なく決められた日にお参りをします。
例えば初詣なら1月1日~3日の正月三が日に行う方が多いので、都合のよい日が仏滅であっても予定を変更することなくお参りをする方がほとんどです。
同様に安産祈願も妊娠5ヶ月に入って最初の戌の日に行うのが一般的なので、該当する日が仏滅でもお参りに行きます。
お宮参りも地域によって異なりますが、男の子は生後31日目、女の子は生後32日目に行うことが多く、お日柄を気にする方は少ないようです。
ただし、安産祈願もお宮参りも「必ずその日に行かなければいけない」ということはありません。
妊婦さん、赤ちゃんの体調を最優先に考えることが大事なので、決まっている日以外にお参りを行う場合もあります。
お参りに六曜を気にする必要はある?
先ほど六曜の発祥は中国とお伝えしましたが、六曜の起源については諸説あり、はっきりとはわかっていない部分があります。
しかし、いくつかの説を見ても六曜と冠婚葬祭が関係しているものはなく、さらに今現在、発祥である中国では六曜は使われておらず、当然ながら六曜によってお参りの日取りを決めることもないそうです。
このようなことから、お参りの日取りを決める時に六曜を重視する必要はないと言えるでしょう。
上記でも触れましたが、安産祈願やお宮参りは何よりも優先すべきなのは、妊婦さん、赤ちゃんの体調であり、日の吉凶ではありません。
体調が優れないのに「今日は大安だから」と無理にお参りをして、お母さんや赤ちゃんが辛い思いをするのは本末転倒と言えますよね。
実際に神社に日取りについて問い合わせをしても、「六曜と神事には何の関係もないので、ご都合のよい日にお参りに来て下さい」と言われるのがほとんどです。
そのため、六曜を気にしすぎて身動きがとれなくなってしまったり、不安になる必要はないでしょう。
お参りに縁起のいい日は?
お参りに縁起の良し悪し(六曜)は関係がないと言われても、それでもやっぱり縁起の良い日にお参りをしたいという方も多いと思います。
あくまでも必要以上に気にする必要がないだけであり、普段から縁起を気にして様々な行事の日取りを決めている方にとっては、縁起の良い日にお参りをした方が精神的によいですよね。
そこでここでは、お参りに向いている縁起の良い日をご紹介します。
大安
六曜の中で最も縁起が良い吉日です。
お参りはもちろん、入籍や結婚式などのお祝い事の日取りとして選ばれることが多く、お参りの場合も土日はなかなか予約が取れないことがあります。
友引
大安に次いで六曜で2番目に縁起の良い日になりますが、午前11時~午後1時の午の時刻のみは凶に転じるため、友引にお参りをする時はこの時間帯は避けるとよいでしょう。
先勝
先んずればすなわち勝ちの意味で、午前中が吉、午後から凶の運気となる日です。
神社のお参りは午前中がよいと言われているので、先勝のお参りは縁起がよいと言えます。
一粒万倍日
一粒の籾(もみ)が万倍に実り稲穂になるという意味があり、この日に始めたことは後に大きな収穫となると言われています。
天赦日
選日の一つで、百神が天に昇り、万物の罪を許すという意味があり、暦の上で最上の吉日となります。
お参りにもお勧めの日になりますが、一年に5~6日しかない貴重な日のため、予定を合わせるのがなかなか難しいと言えるでしょう。
お参りを避けた方がいい日は?
赤口
一日中凶となる仏滅とは違い、午前11時~午後1時の午の時刻のみは吉となるため、仏滅よりは多少縁起が良い日と捉えられていますが、赤という字が血や火を連想させ、刃物による怪我や事故、火事などに注意が必要な日と言われています。
そのため、最近は仏滅よりも不吉な日と捉える方も多くなっています。
不成就日
不成就日は選日の一つですが、言葉の通り、何をしても成就しない日(成功しない日)と言う意味のため、この日にお参りをするのは避けた方がよいと言われています。
なお、不成就日と大安や友引が重なると、大安や友引の縁起の良さが半減すると言われているので注意して下さい。
お参りに行くときの服装は?
お参りに行く時は、華美な服装、露出の激しい服装、だらしがない服装でなければ、基本的には普段着であって問題ありません。
ただし、祈祷を受ける場合はカジュアルな服装は避けた方がよいでしょう。
男性はスーツ、女性はスーツかワンピースを着用し、サンダルやハイヒールではなく革靴、かかとのあるパンプスなどがお勧めです。
お賽銭の金額はどのくらい?
お賽銭の金額が高い方がよいということもないので、無理をせず、あくまでも気持ちとしてできる範囲の金額を神様にお供えするのがよいでしょう。
また、「ご縁があるように(五円)」や、「二重にご縁があるように(二十五円)」など、お賽銭は語呂合わせで決める方が多いですが、このような語呂合わせも意味がないものになります。
同様に「10円は縁が遠ざかる(遠縁)」「500円はこれ以上の硬貨(効果)がない」として、お賽銭には避けられていますが、こちらも全く気にする必要はないそうです。
お賽銭は神社や神様への感謝の気持ちを示すものなので、金額や語呂合わせにこだわる必要はありません。
まとめ
仏滅は六曜の中で最も縁起が悪い日のため、お参りなどの日取りとしては避けられることが多いと言えます。
しかし、六曜とお参りなどの神事(神社)には何の関係もないので、仏滅だからと言ってお参りができないわけではありません。
日ごろから縁起が気になる方や、お祝い事などの日取りは六曜に沿って決めている方などは、縁起の悪い日にお参りをして後悔しないよう、あらかじめ縁起の良い大安などを日取りにするのがよいですが、それ以外で特に縁起にこだわりがないという場合は、仏滅であってもお参りをして何の問題もありません。
コメント