「あご・おでこ・鼻・ほほ・口のまわり」にニキビができる原因と治し方
顔は、その人の第一印象を決める大事な要素です。
なので、常日頃から顔は他の体の部位に比べて念入りに手入れをしているという人は多いと思います。
それなのに、ある日突然ポツンと現れるニキビ・・。
きちんと洗顔もして、食事にも気を付けているつもりなのにどうして?と思ってしまいますよね。
顔にニキビがあると、相手の視線が常にニキビを見ているようで気が滅入ってしまいがちです。
また、ニキビが悪化すると炎症し痛みや腫れを引き起こすので、お化粧ができなくて困ってしまう場合もあるでしょう。
では、そんな女性の天敵とも言えるニキビができる原因とは一体何なのでしょうか。
また、ニキビの適切な治し方というのはあるのでしょうか。
ニキビのできる場所と原因
ニキビと一口に言っても、実はできる場所によって原因が違う事をご存知でしょうか。
また、一般的にニキビができる原因として考えられるのは、脂質や糖質の多い食べ物を食べる事だと言われていますが、ニキビができる原因はそれだけではありません。
それでここでは、場所別にニキビができる原因を探ってみたいと思います。
おでこ
思春期に多いのがおでこに出来るニキビです。
おでこはTゾーンと言われ顔の中でも特に皮脂量の多い場所なので、成長ホルモンによる皮脂の過剰分泌が起こる思春期には、おのずとおでこにニキビが増えてしまいます。
また、大人の場合のおでこにできるニキビは主にストレスや睡眠不足が原因と言われています。
これはストレスによって皮脂が過剰分泌され、元々皮脂量の多いおでこが影響を受けやすくなるからとされています。
さらに洗顔料の洗い残しやファンデーションによる毛穴つまりも、おでこのニキビとなる原因となってしまいます。
鼻
鼻も、顔の中で特に皮脂量が多いとされているTゾーンに入るためニキビができやすい場所です。
また、鼻は他の場所に比べて毛穴が深いため、より皮脂が溜まりやすいという特徴もあります。
以上の事から、皮脂の分泌が増えると真っ先に影響を受けやすい場所と言えるのです。
また、鼻は凹凸のある形状をしているため、隅々までしっかりと洗えないという原因も考えられます。
あご
あごにできるニキビの一番の原因は、ホルモンバランスの乱れによるものだと言われています。
特に女性の場合、生理周期が大きく関係しており、生理前に分泌される黄体ホルモン・プロゲステロンがその原因です。
プロゲステロンは皮脂の分泌を活発にするホルモンで、普段は皮膚が乾燥し固くなっているあごにも、急激な皮脂の増加に伴ってニキビができてしまうと言われているのです。
頬
頬は男性ホルモンの影響を受けやすい場所です。
ホルモン分泌が活発になる思春期の男の子の頬に、ニキビがたくさん出来ているのを見た事があると思いますが、それも頬がその影響を受けやすいためだからです。
また、大人の場合は男性ホルモンが優位になるのはストレスを多く感じている時ですので、頬のニキビを作らないためにはなるべくストレスのかからない生活をする事が大切です。
そして、頬にできたニキビは他の場所に比べて大きくなってしまいがちですが、その原因には外的な刺激が疑われます。
菌の繁殖した枕カバーやタオルで顔を強く擦ってしまったり、無意識に手で何度も触れているうちに菌が繁殖して炎症を起こしてしまいますので、頬のニキビは特に触らないように意識するのが必要となります。
背中
背中にできるニキビの原因として考えられるのは、シャンプーやリンスの洗い残しや衣服に残った洗剤や柔軟剤の刺激、就寝中の寝汗、などがあります。
背中ニキビは普段の生活ではあまり気になりませんが、水着や背中の開いたドレスを着る予定のある方にとっては死活問題です。
そのため、気付いた時に過剰に洗ってしまう事がありますが、これは逆効果です。
刺激を受ける事によってますます増えてしまうのが背中ニキビなのです。
ニキビの種類
ニキビには4つの種類があり、
白ニキビ
白ニキビは別名コメド、閉鎖面皰と言われるニキビの初期段階を指します。
皮脂の過剰分泌により毛穴が塞がっている状態で「白」という色が名称についているものの、この段階では通常の皮膚状態と見た目が変わらず、ニキビができていることを見逃してしまう場合も多いようです。
赤ニキビ
赤ニキビは、白ニキビが悪化した状態を指します。
皮脂がつまり毛穴が塞がって白ニキビになっている部分に「アクネ菌」と言われる皮膚に常在している菌が付着し、繁殖する事で炎症が起こります。
また、紫外線を浴びる、強い力で擦るなどの外的な刺激を受ける事によっても炎症が起こる場合があります。
黒ニキビ
黒ニキビは、別名開放面皰とも言われ、白ニキビの閉鎖面皰とは真逆に毛穴が開き、角栓が見える状態を指します。
文字通り黒く見える状態なのですが、これは毛穴が開く事により中の皮脂が空気に触れ酸化してしまうためで、この状態になるとセルフケアでは治しづらくなってしまいます。
黒ニキビを無理矢理取ろうとすると傷から雑菌が入ったり、ニキビ痕になってしまいます。
黄ニキビ
黄ニキビは、白→赤と悪化したニキビの最終段階で、「膿腫」または「膿ニキビ」とも呼ばれます。
その名の通り膿が溜まった状態で、ニキビが黄ニキビまで進行してしまうと多くの場合真皮まで傷付いてしまうので、炎症が治まっても皮膚表面にクレーターのような跡が残ったり、色素沈着を起こしてしまいます。
ニキビの治し方や治療法
ニキビはよく「青春のシンボル」という言い方をされ、誰もがよく掛かり、またその殆どが自然に治ってしまうため、あまり病気としての認識がないかも知れませんが、実は「尋常性痤瘡(ざそう)」という皮膚の炎症性疾患です。
このため、誤った知識で対応すると悪化したり、跡になって残ってしまう場合があります。
まず、ニキビができる一番の原因は皮脂の過剰分泌によるもの、ですが、思春期と大人ではその過剰分泌が起こる原因が違います。
また思春期の場合は、その時期を過ぎると自然と治まってきますが、大人の場合はストレスやホルモンバランスの乱れによって皮脂の過剰分泌が起こるため、ある意味で永遠に繰り返してしまう事にもなります。
そのため、ニキビを治すためにはまず、食生活や生活習慣を正すというのは非常に効果があります。
では次に、できてしまったニキビを治すにはどうしたらよいのでしょうか。
よくニキビを潰してしまう方がいますが、これは間違いです。
なぜなら、潰す時に爪の雑菌が入って炎症を起こしたり化膿する事があるからです。
またニキビができたら、洗顔をきちんとするというのもよく聞きますが、これは間違いではありません。
しかし大人ニキビの場合、洗顔をし過ぎると本来肌に必要な皮脂までを削いでしまい、それがニキビを誘発する原因にもなってしまいます。
そのため、洗顔をして汚れを落とした後は適度に保湿してあげる事が大切になります。
中でも肌の細胞を活性化させるビタミンCが多く入っているものを使うのがよいでしょう。
これは美容液や化粧水に限らず、ビタミンCを補うサプリメントなどを摂取するのもニキビを早く治すのによいと言われています。
ニキビ治療にかかる費用は?
通常の洗顔やスキンケアでニキビが治らない場合は、ドラッグストアで市販薬を購入するケースもあると思います。
市販されているニキビ用の薬は塗り薬が多く、できてしまったニキビの炎症を抑え、殺菌作用でアクネ菌の増殖を防ぐ働きがあります。
市販薬の値段は、含まれている成分にもよりますが800~1,500円程度です。
また、値段が安いからといって効き目が薄いというわけではなく、あくまでも配合されている成分によって値段が変わりますので成分表をよく確認してみましょう。
さらにニキビが治らなければ、皮膚科を受診するケースも考えられますが、こちらは初診料が2,000~4,000円と一回の治療代が500~1,000円ほど掛かります。
しかしこれは、あくまでも保険の効く治療(消炎剤や抗生物質)による場合であり、点滴や注射といった処置を行うと一回につき5,000~30,000円掛かるケースもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ニキビはできる場所によって原因が異なり、また、ニキビの種類によっても対処方法が違うという事がおわかりいただけたのではないかと思います。
特に大人の場合、ニキビができる原因の大きな一つにストレスがあります。
ストレスはホルモンバランスの乱れを生じさせ、それが皮脂の過剰分泌を招きます。
すなわち、ニキビができるという事はあなたの体がそれだけストレスにさらされているという警告にも繋がるのです。
「たかがニキビ」と侮らず、ニキビができてしまったら日頃の食生活や生活習慣を見直し、十分な睡眠と適度な気分転換を図る事が大切です。
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