生理中の下痢や腹痛や吐き気!
生理痛は、症状が殆どないという方から、毎回起き上がれないほどの激しい腹痛や下痢、吐き気といった症状を引き起こす方まで様々です。
一昔前までは「生理痛は病気とは違う」「気の持ちようだ」と言った声も聞かれましたが、最近は生理痛についての理解が広まったこともあり、生理休暇なども取りやすい状況に変わってきています。
しかし一方で、生理痛を経験することになる女性の方であっても、生理痛が起こる仕組みについてはあまり理解されていないのではないでしょうか。
では、生理痛とはそもそもどうして起こるのかについて一緒に調べてみましょう。
生理中の下痢や腹痛の原因は何?
生理中になると下痢の症状に見舞われ毎回不快な思いをする、という女性は多いと思います。ではなぜ、生理がくると下痢になってしまうのでしょうか。
これには、女性特有のホルモンが関わっています。
生理開始10日から前日くらいまでは、プロゲステロンという女性ホルモンが増加し、妊娠しやすい体、または妊娠を継続させようと子宮や腸の収縮を妨げる力が働き、結果として便秘になりやすくなります。
しかし生理開始と同時にプロゲステロンは減少し始めるので便秘は解消されていくのですが、さらにプロスタグランジンという物質が分泌され、これにより腸の収縮が活発になり下痢を引き起こしてしまうのです。
またプロスタグランジンは子宮収縮ホルモンとも呼ばれ、生理時の強い腹痛の原因となります。
下痢や腹痛が起こった時の対処の仕方は?
子宮のある下腹部が冷えると、血流不良が起こり子宮が収縮しにくくなります。
そのため、子宮の収縮を促すためにより多くのプロスタグランジンが分泌され、それが結果的には強い生理痛を引き起こしてしまいます。
なので、日頃から生理中に下痢や腹痛が起こりやすい方であれば、下腹部を冷やさないように携帯カイロなどで温める、冷たい飲み物を摂り過ぎないように注意する、または温かい飲み物を摂るようにするといった対処法で、子宮の収縮を抑えることができます。
さらに、プロスタグランジンは鎮痛剤を飲むことによっても、その生成を抑えることができると言われています。
生理痛の市販薬は数多く販売されていますが、中でもロキソニンにはプロスタグランジンを抑える抗プロスタグランジンは製剤が含まれているので有効とされています。
しかし、痛みが出てから飲むのでは効きが悪くなるため、生理の度に毎回強い痛みや腹痛を伴う方の場合は、生理が始まる前に飲むのが効果的なようです。
生理痛の吐き気の原因と対処の仕方は?
生理痛には、下痢や腹痛といった症状の他に吐き気が起こる場合もあります。
この吐き気が起こる原因にも、プロスタグランジンが関わっています。
プロスタグランジンは子宮の収縮を促すだけではなく全身の血液に作用するため、大量に分泌されると胃の収縮も強めてしまい、それが吐き気に繋がります。
さらに、下痢や腹痛、吐き気といった症状によって自律神経が乱れると、ますます血流が悪くなり、プロスタグランジンの分泌が多くなり、症状をより重くしてしまうのです。
また、生理中の吐き気の原因には、貧血によるめまいによるものも考えられます。
これらの症状に対処するためには、プロスタグランジンの分泌を抑えるべく体を冷やさないことや貧血によいとされるレバーやココアを摂取するように心掛けましょう。
まとめ
生理痛の不快な症状を少しでも緩和させるためには、体を温め、刺激物やアルコールといった胃腸に負担を掛けるものの摂取を止め、早めに鎮痛剤を飲むというのがよいようです。
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