夏バテを解消し体力を回復する方法!
高温多湿な気候である日本は、湿度の低いアメリカなどに比べ夏バテになる人の割合が多いと言われています。
また、外は息もできないほど蒸し暑いのに、会社や自宅に戻ると、今度は上着を重ねて着たくなるほどエアコンが効いていて寒いという気温の差も、夏バテの原因として考えられています。
軽い疲労感から、やがて食欲不振や体調不良がひどくなっていく夏バテ。
しかし、毎年夏バテになってしまう人がいる一方、夏バテにならない人もいますよね。
この違いは一体何なのでしょうか。
そこで今回は、夏バテの原因や症状と共に、夏バテにならない予防法や回復方法についても詳しく調べてみました。
夏バテとは?原因は何?
実は、夏バテには明確な定義はありません。
夏の時期に顕著に見られる症状を総称して夏バテと呼んでいるようです。
また、夏バテになる原因は様々と言われており、一つの原因が引き金となって複数の原因を生み出す悪循環に陥ることもわかっています。
そんな夏バテの主な原因は以下の3つと言われています。
- 水分不足
- 自律神経の乱れ
- 胃腸の調子の低下
まず1の水分不足ですが、水分不足になる要因として、単純に失った汗の量に対して摂取する水分量が足りていないことが挙げられます。
夏場は1日2ℓから3ℓの水分が必要と言われており、1.5ℓのペットボトルでは約2本分の計算になります。
また、汗をかいたり何度もトイレに行くのが嫌だからと飲み物を摂るのを控えると、結果的に水分不足を招き夏バテの原因となってしまうのです。
暑いのに汗をかかないのは、水分が足りないため熱が汗になって放出されないからです。
これによって体内は高温状態となってしまい、体調不良となってしまうのです。
次に2の自律神経の乱れは、職場や家庭の環境が大きく関わっています。
自律神経は体温調節を司っているので、気温の高い場所へ行くと血管を拡張させて体温を逃す働きを行います。
しかし、エアコンが効いて涼しい室内と暑い室外を往復しているうちに、自律神経が体温を下げる・上げるスイッチの切り替えを一日に何度もする必要があり、やがて負担が掛かってしまい乱れを生じさせてしまうのです。
そして3の胃腸の調子の低下は、人が大量に汗をかくと水分と同時にミネラルも失われてしまいます。
ミネラルが不足すると胃酸の量も減ってしまい、食べた物を上手く消化することができなくなってしまいます。
この状態で暑いからと冷たい物ばかりを飲むと、胃腸の動きが鈍り、余計に胃腸に負担が掛かってしまうのです。
これらが夏バテになる主な原因と言われています。さらに、これら1つの原因から他の2つも引き寄せてしまい、負のスパイラルに陥って夏バテはどんどんと悪化してしまうと考えられています。
夏バテの症状は?
自律神経は、体のあらゆる器官に影響を与えるため、夏バテになると体調不良だけではなく精神的にも大きなダメージを与えてしまいます。
夏バテの症状として挙げられるのは、倦怠感や食欲不振、下痢や便秘などの消化器官の不調、立ちくらみ、めまい、むくみ、微熱などの他に、イライラする、無気力になるなどがあります。
また特に、普段から胃腸の弱い人や疲れやすい人は夏バテになりやすいと言われています。
夏バテを解消し体力を回復する方法や対策は?
夏バテを解消する方法で、最も有効なのが「しっかりと睡眠をとること」です。
しかし、暑さのピーク時には真夜中でも気温が30度を下回らない、いわゆる熱帯夜になることも多く、睡眠をとれる環境とは言い難いですよね。
とは言え、疲労を回復するには睡眠は欠かせません。そこで、どうしたらよい睡眠ができるかを考えてみましょう。
まず、室温を下げるためにエアコンを使用する方も多いと思いますが、人間の体は睡眠中は活動時よりも体温が低くなります。
そのため、エアコンを一晩中つけっぱなしにしてしまうと、寒くて起きてしまい、睡眠の妨げになってしまいます。
そこで、エアコンのタイマー機能を利用し、ベッドに入って一時間後に切れるようにセットします。
こうすると寝入る時は快適な室温なので寝つきもよくなります。
また、エアコンは使いたくないという方であれば除湿機を使ってみるのもよいと思います。
就寝中に不快を感じて起きてしまう理由は、気温だけではなく湿度も大きく関わっていますから、湿度を下げるだけでも寝やすくなると思います。
夏バテの予防法を詳しく教えて!
暑い夏に、熱いお風呂に長く入っていたくない・・。
と夏場は汗を流すのはシャワーのみ、という方も多いと思いますが、これでは汗は流せてさっぱりはするかも知れませんが、体に溜まった疲労は取り除けません。
暑い夏こそ、しっかりお風呂に浸かることが大事なのです。
とは言え、熱いお湯に浸かることはありません。
ぬるめのお湯に20分程度ゆっくり入ることで、エアコンによる体温調節機能の乱れを回復させ、さらに体温が上昇することで寝つきもよくなると言われています。
お風呂に入ると、「あ~・・気持ちいい」と思わず声に出てしまうことはないでしょうか。
声に出なくとも心の中で思う方も多いと思いますが、これは自律神経の中の副交感神経が優位に働いている証拠となります。
副交感神経はリラックスを促す神経ですから、夏バテの予防法としてお風呂に入ることはとてもよいと言われています。
夏バテに効く食べ物は?
夏バテ気味だな、と思ったら胃腸を労わるために負担の少ない優しい食べ物を選ぶ方が多いと思います。
下痢などの症状がすでに現れている場合は、消化にいい物を食べる必要もありますが、疲れや体の怠さを感じている時であれば、そのような食べ物は体力がつかないため返って逆効果となってしまいます。
夏は気温が高いので基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がると体内のたんぱく質が多く消費され、エネルギーの消費も増えるので血液中の糖分をエネルギーに換えるビタミンB1も必要となります。
このことから、失われたたんぱく質とエネルギーを生み出すビタミンB1が含まれた食べ物を摂取することが、夏バテには有効と考えられます。
そしてその2つが含まれている食べ物は、豚肉です。疲れを感じ始めた頃に豚肉を食べて、疲労回復を促すことで夏バテを回避することができるのです。
夏バテに効くおすすめの食材とその特徴!
夏バテ気味から完全な夏バテになってしまったら、豚肉やうなぎなどのこってりした物は口に運びづらくなりますよね。
そんな時は、夏野菜を使ったラタトゥユを作ってみるのはいかがでしょう。
トマト、きゅうり、なす、かぼちゃなど、旬の野菜には豊富な栄養がたくさん含まれていますし、ラタトゥユは冷たい食べ物なので、食欲がない場合でも食べやすいと思います。
また、同じ野菜を使って野菜スープを作るのもよいと思います。
冷たい食べ物よりも温かい食べ物の方が胃腸に負担が掛からないため、体力の回復は早まります。
どちらも野菜を切って煮こむだけで簡単にできますから、夏バテになったら是非この2つを試してみて下さいね。
まとめ
夏バテは、睡眠と食生活でかなり予防できることがわかりました。
今年の夏は、ゆっくりとお風呂に入って夏バテを撃退しましょう!
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