梅花の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。
ビジネスシーンに欠かすことのできない時候の挨拶ですが、どの時候の挨拶をいつ使うのが正しいのか、よくわからないという方も多いでしょう。
梅花の候は、梅の咲く時期に合わせてそれぞれの地域で使ってもよいのでしょうか。
または、使える期間が決まっているのか知りたいですよね。
そこで今回は、梅花の候の使い方を詳しくご紹介します。
梅花の候を使う時期はいつ?
梅花の候を使う時期については明確に決まっているわけではありませんが、一般的には2月中に使う時候の挨拶として知られています。
2月は梅の花が咲く地域も多いので、2月に梅花の候を使うことについて違和感を抱く人は少ないのではないかと思います。
梅花の候の意味や読み方は?
単独で読むと梅(うめ)、花(はな)の方が馴染みがありますが、梅花(ばいか)という読み方も難しいわけではないので、一度聞いたら覚えられるのではないかと思います。
梅花とはその名の通り、梅の花のこと。
候には時期や時候、気候といった意味があることから、梅花の候には「梅の花が咲く時期になりましたね」という意味がありますよ。
梅花の候の正しい使い方は?
梅花という言葉通り、梅花の候は梅の花が咲く時期に使う時候の挨拶となりますが、日本は南北に長い地形をしているため、九州などの西の地域では1月下旬に開花が始まります。
一方で北海道や東北は3月下旬から4月に咲くため、咲く地域に合わせて使ってもよいのでは?と思いますよね。
ですが、一般的には梅花の候は2月中に使う時候の挨拶となりますよ。
その理由は、梅が初春の季語だからです。
旧暦では例年2月4日頃に立春を迎え、季節は春になるため、まさに梅花は季節にちなんだ時候の挨拶にふさわしいと言えるでしょう。
一方で3月に入るとあちこちから桜の便りが届き始めることから、梅花の候は3月には使わず、2月いっぱいと考える方が多いようです。
梅花の候を使った例文
梅花の候を使う場合には、手紙やはがきなどを送る相手に合わせて文章の内容を考慮する必要があります。
特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきでは、失礼のないように心がけたいですよね。
とは言え、時候の挨拶を使った文章は難しく感じてしまい、どのように書けばよいのか悩んでいる方は多いと思います。
そこでここでは、梅花の候を使った例文をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合それぞれのケースでご紹介します。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人に関しては必ずしも頭語をつける必要はありません。
頭語を使われるとよそよそしさを感じるという人もいるので、相手との関係を踏まえた上で使うかどうかを決めるとよいでしょう。
梅花の候の結び文
結び文とは文章の締めくくりに書くもので、ビジネス関係の手紙やはがきなどでは季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感と結び文を会わせることで全体に統一感を出すことができますよ。
ここでは、梅花の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。
かしこは女性のみが使える結語になります。
どの頭語にもつけることができますが、ビジネス関係や目上の人に送る手紙やはがきなどにはややカジュアルな言い方となるため、相応しくありません。
使うのであれば、親しい人に留めておくのがよいでしょう。
梅花の候を使うときに注意すること
時候の挨拶には、ややカジュアルな口語調と、より丁寧な漢語調の2種類があり、梅花の候は丁寧な表現である漢語調になります。
そのため、文章の最初に梅花の候を使うことで、相手に敬意を表すことができると思ってしまいますが、実はそれだけではマナーとしては不足しています。
特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきには、時候の挨拶の前に頭語をつけることが重要ですよ。
頭語とは「拝啓」や「謹啓」といった言葉で、「謹んで申し上げます」という意味があるものです。
頭語がない文章は失礼になるので、必ず頭語を使うようにしましょう。
また、文章に頭語をつけたら、終わりは結語で締めるのもマナーの基本です。
頭語にはそれぞれ結語が決まっていて、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」になります。
梅花の候以外の2月の時候の挨拶はある?
梅花の候は2月中に使える時候の挨拶ですが、北海道や東北など梅が咲いていない地域に送る場合には躊躇ってしまう方もいるでしょう。
そこでここでは、梅花の候以外の2月に使える時候の挨拶をご紹介します。
余寒の候
立春(例年2月4日頃)から2月末まで使える時候の挨拶になります。
余寒とは、「春(立春)を過ぎてもなお、寒さが続いています」という意味になり、初春を表す言葉になりますよ。
雨水の候
雨水の候は二十四節気の雨水の時期に使える時候の挨拶で、例年2月18日頃から3月5日頃までになります。
雨水には振っていた雪が雨に変わり、木々の芽が芽吹き始める時期という意味があります。
向春の候
向春の候は2月上旬から3月下旬まで使える時候の挨拶になります。
春に向かうと書く通りの意味なので、その時の気候などに関係なく、比較的使いやすい時候の挨拶と言えるでしょう。
梅鶯の候
2月上旬から3月上旬の初春に使える時候の挨拶になります。
梅の花が咲き、鶯が鳴く時期になりましたという意味がありますよ。
三寒四温の候
三寒四温の候は、例年2月4日頃の立春から3月5日頃の啓蟄まで使える時候の挨拶になります。
三寒四温とは寒さが3日続いた後に温かさが4日続くのを繰り返すという意味で、少しずつ寒さがやわらぎ春に近づいてくる様子を表す言葉になります。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
梅花の候のまとめ
梅花の候は2月中(立春を過ぎてから)使う時候の挨拶になります。
日本は地域によって梅の花が咲く時期が異なりますが、実際の梅の花の開花に合わせて使うのではなく、あくまでも旧暦の初春に使う時候の挨拶と覚えておくとよいでしょう。
手紙やはがきなどを送る相手の地域の季節感に合った時候の挨拶を使いたいという場合は、2月に使える梅花の候以外の時候の挨拶をご紹介しているので参考になさってください。。
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