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大の月と小の月とは?読み方や言葉遊びやこぶしでの覚え方を紹介!

大の月と小の月の順番は?大の月が7月8月と連続する理由は?

月末が近くなると、「今月って31日まで?それとも30日まで?」と考えてしまうことがありますよね。

仕事や勉強などで月末月初が区切りになる場合、その月が31日までなのか30日までなのかによって、計画が変わることがあります。

手元にカレンダーがあればすぐに確認できますが、カレンダーがなくても簡単にわかる方法が大の月、小の月です。

初めて聞くという方も多いかも知れませんが、今回を切っ掛けに大の月、小の月の意味や由来、覚え方などを知っておくと便利だと思います。

合わせて読み方もご紹介しますね。

大の月と小の月の意味と由来と読み方


大の月と小の月って、初めて聞くと空に浮かぶ月の大きさ?と思ってしまいますが、実際には一ヵ月の日数の違いを表しています。

大の月は日数が多い月、小の月は日数が少ない月なのですが、この日数と月の大きさには関係があり、最初の疑問はあながち間違ってはいないのです。

現在の暦は太陽の運行によって決める太陽暦ですが、以前は月の満ち欠けによって暦を決める太陰暦が使われていました。

つまり、月の大きさ(新月から次の新月までの変化)によって、一ヵ月の日数が変わっていたことから、大の月(日数が多い)と小の月(日数が少ない)が生まれたと考えられています。

ここでは、それぞれの意味や由来、読み方をご紹介します。

大の月

読み方は「だいのつき」です。

太陰暦では月は約29.5日で新月から満月、そして再び新月に変わるとされていました。

これを一ヵ月としようとしても、0.5を日数に割り当てることができませんよね。

そのため、29日と30日の月を交互に設け、29日を小の月、30日を大の月とすることで0.5を割り振りすることにしました。

そして、暦に太陽暦が採用されると一年は太陰暦の355日から365日へと変わりました。

最初は一ヵ月を30日として年末に余る5日を余日として付け足していたのですが、太陽暦にも太陰暦の時の大の月、小の月を導入し、30日と31日の月を作りました。

これにより、31日のある月を大の月と呼ぶようになりました。

ただし、現在の暦を見てみると30日と31日の月が交互にあるわけではないですし、2月は28日(うるう年は29日)ですよね。

これは政治上の都合などにより、改変されたことなどが理由となっています。

小の月

読み方は「しょうのつき」です。

31日のある月を大の月と呼ぶのに対し、それ以外の月を小の月と呼びます。

大の月と小の月の言葉遊びでの覚え方


暦が太陰暦から太陽暦に変わった際、採用されていたユリウス暦では大の月と小の月は交互に配置されていました。

しかし、様々な理由で大の月と小の月の配置が変わり、現在のグレゴリオ暦では大の月と小の月は交互に配置されていません。

そのため、何月が大の月で何月が小の月なのかは覚えるしかないのですが、その際に役立つのが「西向く侍、小の月」という語呂合わせです。

西向く侍を全てひらがなにすると「にしむくさむらい」となり、に→2、し→4、む→6、く→9、さむらい=士(分解すると十と一になるから)→11に当てはめます。

そして、大の月は西向く侍に当てはまらない月、小の月は西向く侍に当てはまる月に分けてみると次のようになります。

大の月

1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月
小の月

2月(に)、4月(し)、6月(む)、9月(く)、11月(さむらい)

大の月と小の月のこぶしでの覚え方


西向く侍の他に、こぶしの凹凸を使って覚える方法もあります。

にぎりこぶしを作った時、指の付け根部分の骨がでっぱっているところを大の月、指の合間にできる谷を小の月として、人差し指の山を1月として数えていくと、小指で折り返すことになりますよね。

つまり、1月(山、つまりは大の月)、2月(谷、つまりは小の月)・・と繰り返して、7月(山、大の月)となったところで小指から親指の方に戻るので、8月(山、大の月)、9月(谷、小の月)・・となります。

これを分けると次の通りになります。

大の月

1月(人差し指の山)
3月(中指の山)
5月(薬指の山)
7月(小指の山)
8月(小指の山)
10月(薬指の山)
12月(中指の山)

小の月

2月(人差し指と中指の間の谷)
4月(中指と薬指の間の谷)
6月(薬指と小指の間の谷)
9月(小指と薬指の間の谷)
11月(薬指と中指の間の谷)

大の月と小の月の順番は?


現在、採用されているグレゴリオ暦(太陽暦)では、大の月、小の月があらかじめ決まっています。

グレゴリオ暦はユリウス暦を元にして作られていますが、ユリウス暦では大の月と小の月が交互に配置されていました。

具体的には次のようになっています。

1月31日(大の月)
2月29日(小の月。うるう年は30日)
3月31日(大の月)
4月30日(小の月)
5月31日(大の月)
6月30日(小の月)
7月31日(大の月)
8月30日(小の月
9月31日(大の月)
10月30日(小の月)
11月31日(大の月)
12月30日(小の月)

しかし、ユリウス暦からアウグストゥス暦に変わる間に、当時の権力者の都合や政治的な側面などによって大の月、小の月が変更されています。

1月31日(大の月)
2月28日(小の月。うるう年は29日)
3月31日(大の月)
4月30日(小の月)
5月31日(大の月)
6月30日(小の月)
7月31日(大の月)
8月31日(大の月)
9月30日(小の月)
10月31日(大の月)
11月30日(小の月)
12月31日(大の月)

アウグストゥス暦は現在使われているグレゴリオ暦の元となっているため、大の月、小の月は同じ配置となっています。

なお、月の満ち欠けによって暦を決める太陰暦では、例えば3月が大の月で4月が小の月と、あらかじめ決めることができません。

なぜなら太陰暦での一ヵ月の日数は、朔(新月)から次の朔までの日数をカウントするからです。

そのため、朔から朔までが29日であれば小の月、30日であれば大の月となり、朔から朔までの日数によってその都度大の月か小の月かが変わります。

大の月が7月と8月連続する理由


大の月、小の月が交互に配置されず、不規則に配置された背景には政治的な側面や、当時の権力者の都合などがあるとしましたが、7月と8月で大の月が連続するのもこのような事情が関係しています。

初代ローマ皇帝のアウグストゥスは、ローマ帝国の礎を築いたユリウス・カエサルの後を継ぎ、ローマを統治していました。

ユリウス・カエサルはユリウス暦を創始した(実際には弟子が作成したと言われています)人で、アウグストゥスにとって叔父にあたる人です。

ユリウスは月の呼び方にローマ神話の神の名前を用いましたが7月は自分の名前にちなんで「Julius」としました。

後にアウグストゥスがユリウスから引き継いだ際、自身の誕生月である8月を「Augustus」にしました。

これは現在の8月の英語の呼び方、Augustの由来となっています。

また、アウグストゥスはユリウス暦を引き継ぐ際に、8月が小の月になっているのが気に入らず、2月の1日を8月につけて8月を31日し、大の月へと変更しました。

しかし、それでは7月、8月、9月と大の月が続いてしまうので、9月の以降の順番を入れ替えました。

アウグストゥス暦は現在のグレゴリオ暦の元となっており、大の月、小の月は次のようになっています。

1月31日(大の月)
2月28日(小の月。うるう年は29日)
3月31日(大の月)
4月30日(小の月)
5月31日(大の月)
6月30日(小の月)
7月31日(大の月)
8月31日(大の月)
9月30日(小の月)
10月31日(大の月)
11月30日(小の月)
12月31日(大の月)

まとめ

大の月、小の月とは、31日まである月を大の月、30日(2月のみ28日、もしくは29日)までしかない月を小の月と言います。

大の月、小の月は月の満ち欠けによって暦を決める太陰暦の時代からありましたが、当時は交互に配置されていました。

それが現在の太陽暦に変わった後、様々な理由によって現在のような不規則な配置へと変わったため、そのままでは覚えにくくなっています。

そのような時は、「西向く侍小の月」やこぶしの凹凸(山谷)を活用してみるのがよいでしょう。

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