仕事始めと御用始めの意味は?使い分けを教えて!
「仕事始め」と「仕事初め」はスマートフォンなどで検索するとどちらも出てくるようになっているのでどっちが正解なのか直ぐには判断できません。
今回はどちらが正解なのかを詳しく解説し、御用始めとの違いについても解説いたします。
2023年の仕事始めがいつなのか、使い分けするにはどうしたらいいのかも調べていきましょう。
「仕事始め」と「仕事初め」どっちが正解?
これは辞書などで調べてみるとわかるのですが、「始め」と「初め」の意味から導き出すことができるでしょう。
基本的に「始める」という言葉は100m走における「スタート」という意味があり、「何度も続けてきたダイエットをまた始めた」といった表現をするときに使います。
要するに、何かの物事をはじめる時に使うのがこの「始める」になるのです。
もう一つの「初め」は「人生で初めての出来事」といったように、今まで体験したことが無いはじめての事柄を表す用語、つまり「スタート」ではなく「ファースト」なのです。
お正月のタイミングで行う書道、いわゆる書き初めを「初め」と記載するのは新年一発目の書道となりますのでこちらの「初め」を使います。
これから考えるとわかるように、「新年になって初めて仕事を始める」ことを「仕事始め」と言います。
新年になって初めて仕事をすることではあるのですが、仕事をスタートするという意味が込められているので、仕事始めという言葉が適切という扱いになっています。
どこかのアンケート結果では「仕事始め」と「仕事初め」のどちらの言葉を使うのかという結果で、7割以上が「仕事始め」と記載していたので世の中的にも正しい方をなんとなく使っていた人が多いということがわかります。
間違える理由はいくつかあるでしょうが、最も多いのは変換候補に出てきてしまうこととお正月に存在する似たようなワードの「書き初め」につられてしまったことではないでしょうか。
「書き初め」という言葉はすんなり感じも頭の中で出てきてしまうので、ついついこちらを思い出してしまい記載してしまうのだと思われます。
仕事始めと同じ意味
- 官公庁など行政機関:御用納め、御用始め
- 証券取引所:大納会、大発会
御用始めとの違いは?
シンプルに言葉の使い方の違いと考えた方が良いでしょう。
基本的にこの御用始めという言葉は官公庁における用語となっておりますので、一般的には使わないワードとなっています。
元々は「御用始め」という言葉が「仕事始め」の代わりに民間企業でも使われていたのですが、あまりにも堅い表現だったので「仕事始め」という言葉が浸透しほとんどの人達がこちらの言葉を使うようになりました。
時代劇などで見る「御用だ」という表現もお上の命令で捕まえにきているという意味が込められており、いわゆる行政機関に働いている人が使っている言葉なのです。
「仕事始め」「御用始め」それぞれの意味
それでは仕事はじめと御用始めのそれぞれの意味をより深く掘り下げてみましょう。
ほとんど意味は変わらないと言われていますが、辞書などでも同じような意味で記載されているのでしょうか。
使われ方の違いを含めてチェックしていきましょう。
仕事始め
やはり辞書を調べて見ても御用始めも仕事始めもほぼ意味として記載されています。
違いは仕事始めが一般企業で使われる言葉で、その年の執務を始めるという意味になります。
民間企業では基本的にこの言葉を使っており、NHKでも意識して仕事始めや仕事納めという言葉を使うようになっています。
御用始め
御用始めは仕事始めと意味は一緒ですが、宮中・幕府・政府などの執務や仕事を年が明けて初めて開始するときに使われる言葉となっています。
1960年までは一般企業にも使われていたのですが、この「御用」とはお上の仕事という認識がどうしても強く堅苦しいというイメージがありましたので、自然と使われなくなってきたとのことです。
公務員の方々は仕事始めや仕事納めという言葉ではなく、今でも御用納めや御用始めといった使い方としているのです。
使い分けはどうしたらいい?
仕事始めや仕事納めという言葉と御用始めや御用納めといった言葉の使い方は、行政機関に勤めているかどうかで判断すると良いでしょう。
いわゆる民間企業に勤めている人は仕事始めや仕事納めという言葉を使えば問題ありませんし、逆に市役所といった公務員の方々は御用納めや御用始めといった使い方をするのが正解となります。
それよりも若い人達は挨拶されるよりも先に挨拶する方が印象やイメージが大きく異なりますので、笑顔で仕事始めの日は先に挨拶するようにしましょう。
職場に入ったら上司から順に挨拶「新年おめでとうございます、本年もよろしくお願いします。」と笑顔で挨拶してください。
通りすがりの挨拶にならないように立ち止まって挨拶する意識も重要です。
また、基本的にどのように表現するのかはその職場にいる方々の会話の端々から拾っていけば問題ないので、どのように表現するのか迷ってしまったときはちょっとしゃべるペースを抑えつつ聞き耳を立てて動くようにしましょう。
それだけで、どのような言葉を使っているのかわかるようになるので溶け込みやすくなります。
気になる部分がありましたが、スマートフォンなどを使って時間がある際に気になった言葉を調べるようにしてください。
2023年の仕事始めはいつ?
これは仕事の内容によって大きく変わってくるのでなんとも言えません。
まず、御用納めや御用始めといった言葉の使い方をする官公庁の年末年始のお休みは、毎年12月29日から1月3日までと決まっております。
つまり、仕事納めが12月28日で仕事はじめが1月4日ということです。
仕事始めも1月4日の月曜日が仕事はじめとなります。
つまり12月29日から1月3日までがお正月休みとなるところが多いと言うことです。
有休を使わなくても6日間ほど休めるという計算になります。
ただし、銀行のような12月30日まで仕事をしているような会社の場合は2022年の仕事納めが12月30日となって仕事はじめが2023年1月4日となるでしょう。
仕事納めの時期はずれるところもあるかもしれませんが、仕事始めは多くの企業で同じになるのでは無いでしょうか。
9日間もお休みがあればちょっとした海外旅行も視野に入りますので、先に予約しておくことも重要になっていきます。

仕事始めの挨拶は?
「本年もよろしくお願いします」は万能です。
新年にまず迷うのが、「どう挨拶するか」ではないだろうか。
いつもなら、上司や同僚に会ったら「おはようございます」で済みますが、今年はじめてのご対面となると悩ましいです。
「おはようございます」といえばよいか、それとも「あけましておめでとうございます」といえばよいか……。
結論からいうと相手に合わせるのが正解です。
もちろん、基本は「あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます」と丁寧に新年の挨拶をするのがベストです。
- あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
- 新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は仕事始めと仕事初めの違いについて解説し、御用始めと仕事始めの違いについても解説しました。
正しい使い方は「仕事始め」であり「御用始め」との違いは行政機関に勤めているかどうかというのもわかりやすい違いでしょう。
メールで文章を作るときも仕事初めではなくしっかりと仕事始めとなるように意識してください。
一般企業に勤めている人は問題なく仕事始めや仕事納めという表現をすることができますので特に悩むことは無いでしょう。
ちなみに、その違いだけ理解しておけば相手の言葉から「この人は行政機関に勤めている人だ」という事が直ぐにわかるようになっているのです。
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