冷凍カニの解凍を冷蔵庫で解凍する場合の注意点は?
冷凍カニを食べたことがある人の中には「あまり美味しくない」とか「冷凍のものはいまいち」という感想を抱いている人も多いでしょう。
そこで、今回はこの冷凍カニを美味しく食べるための解凍方法について徹底的に調べて冷凍カニでも美味しく食べられるようにしていきたいと思います。
急いで解凍する方法や解凍した時に出る汁の対処法など細かい部分もきちんとお答えします。
冷凍カニの解凍にかかる時間はどれくらい?
これは冷蔵庫の温度や個体差があるので一概には言えないのですが、一律で考える場合は1日か1日半は冷蔵庫に入れておくのが正解となるでしょう。
細かい時間を教えてくれるサイトをいくつか参考にするとタラバガニの場合はだいたい24時間となっており、ズワイガニはだいたい18時間となっていました。
それらの時間を見て思ったことは「基本的に急速解凍はできない」ということです。
いきなり届いたから解凍して食べるというのはあまりおすすめできないのでしょう。
冷凍のカニも比較的高価なものが多いので、その高価なものの風味や味をわざわざ劣化させる必要はありません。
きちんと指定された解凍時間を守って美味しいカニを堪能してください。
冷凍カニを急ぎで解凍する場合は?
基本的に急速な解凍は味の質が高確率で落ちてしまうのでおすすめできません。
電子レンジでの解凍なんかはもってのほかです。
旨み成分が失われてしまい身もパサパサになって二度と食べたくなくなってしまうでしょう。
それでもどうしても急いでいるという場合は「ビニール袋にカニを入れた状態で上から流水を掛けて流水に漬けて解凍する」のが正解となるでしょう。
直接水に触れると旨み成分も逃げてしまった味も低下するので、絶対に袋は使ってください。
だいたい30分流水に漬けておけば解凍できますので緊急時の方法として知っておくと良いでしょう。
この方法で解凍した場合は味がどの程度低下するのか記載はしてありませんでしたが、あくまでも緊急時の対策となりますので、ゆっくりと冷蔵庫で解凍した時と比べると味が落ちる可能性はあるでしょう。
冷凍カニを冷蔵庫で解凍する場合は?
基本的に冷蔵庫で冷凍されたカニは解凍するのが正解となるのですが、空気に触れた状態で乾燥させてしまうと風味や味が損なわれるので、絶対にラップやビニール袋で覆うようにしましょう。
ただし、解凍すると黒く変色する可能性も出てきますので解凍した後はできる限り直ぐに食べるようにすることも重要です。
次の日に食べると決めた場合は前日にきちんと解凍するための手順を踏むことが正解となるので、ある程度予定を立てることも重要です。
いつ残業が発生するかわからないという人は休日前に冷蔵庫に入れて休日のタイミングでカニを味わえるようにすると良いでしょう。
冷凍カニを解凍した時に出る汁の対処法は?
解凍するときにカニはかなりの水が出てしまいますので、水切りバットなどの容器に入れて容器事ビニール袋に入れてしまうと良いでしょう。
乾燥を防ぐために新聞紙、キッチンペーパーで包むという方法もありますので、それで水を防ぐこともできます。
冷凍したカニを解凍したときに汁が出た場合はそれが旨み成分である可能性も高いのですが、きちんと空気に触れないようにしてビニール袋に詰めているのに水分が発生することもあります。
これは旨み成分の流出ではなく乾燥を防ぐために施された表面処理が落ちている状態なので安心してください。
この方法はグレース処理といい薄い氷の膜をつけて、乾燥しないようにするための処置であり、解凍するとこの氷の膜が溶けてしまうので大量の水分が発生するのです。
ちなみに、毛ガニはカニ味噌がこの水分の発生と同時に流れ出る可能性があるので、甲羅を下側にして解凍することが大切になるでしょう。
冷凍カニを美味しく食べるための解凍方法は?
結論を最初に記載すると、急いで解凍するとカニの旨みも一緒に流れ出てしまうので24時間程度かけて冷蔵庫で解凍すれば問題ない、となります。
ただし、乾燥させるとカニの旨味が抜け落ちてしまうのでビニール袋やラップで包むことが大切という注意点が追加されます。
色んな方々が冷凍カニについて議論をしていますが、たいていの人達は「今のカニの冷凍技術は相当高いので、昔と比べるときちんと解凍すれば品質低下はほとんど発生しない」という答えに帰結しています。
昔はそこまで冷凍技術が高くなかったので、冷凍カニを食べてみると今まで食べてきたカニと比べると味が落ちてしまいイマイチに感じてしまうのでしょう。
先ほど紹介した冷蔵庫でのゆっくり解凍と乾燥対策を行えば基本的には問題ないのですが、それ以外にも細かい注意点などがありますので、そちらにもチェックを入れていきましょう。
冷凍カニを解凍する時の注意点は?
この黒色の変色は黒色の色素のメラニンが生成されているというサインで、タンパク質がアミノ酸によって分解されて風味が悪くなっているサインとなっています。
これは解凍して時間が経過すると発生する確率が徐々に上がってしまうので、解凍したら直ぐに食べるようにするべきというのはこのメラニンの発生する前に食べるべきという意味もあります。
ただし、先に茹でたカニはメラニンが発生しやすくなる酵素が阻害されて黒色変色が発生しにくくなるので多少は安心できます。
それでも解凍して放置するとどうしても風味や味は落ちてしまうので早めに食べるようにしましょう。
再冷凍しても品質の低下は免れませんので、一度解凍したら解凍した部分は全部食べきってください。
また、毛ガニなどの甲羅付きのカニを解凍するとカニ味噌が出てしまう可能性があるので、甲羅を下にして解凍すると安全です。
また、鍋などの温める料理の場合は冷凍されたカニをそのまま使えると思っている方もいるのですが、急激に温めるとカニの細胞膜が破壊されてしまい結局味の質は低下してしまうので、鍋に使う場合でも12時間程度冷蔵庫に入れっぱなしにして半解凍してから使うようにしましょう。
このようにカニの解凍には色々と注意点がありますので、忘れてしまうとカニのおいしさを堪能できずに終わってしまいます。
その結果「冷凍カニは美味しくないから2度と頼まない」となってしまうと、冷凍カニを扱っている業者にとっても大ダメージとなってしまうでしょう。
このような顧客離れを防ぐために最近のメーカーは冷凍カニを購入した人に蟹のさばき方の小冊子以外に解凍方法の小冊子もつけるケースが増えています。
今回の記事の内容を忘れたという人もその説明書をきちんと読んで行動すると、美味しいカニを堪能することが可能となるでしょう。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は冷凍カニを美味しく食べるための解凍方法や絶対にやってはいけないことや注意点をまとめて参りました。
冷凍カニは昔と比べると冷凍技術が格段に上昇したのでかなり美味しくなったと多くの方が指摘しています。
実際に筆者もつい最近食べてみましたが昔のイメージよりも格段に味の質は向上しているように感じました。
10年前や20年前に冷凍カニを食べて「こんなもんか」とか「パサパサして不味い」と思ってしまった人こそ、今回紹介した解凍方法を試して、味を堪能してもらいたいです。
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