2024年の酉の市はいつ?酉の市は何をする日?
毎年11月の酉の日に行われる『酉の市』
酉の市は江戸時代から続く年中行事で、特に商売をしている方には欠かせないお祭りの一つと言われています。
楽しみにしている人がいる一方で、「酉の市って何?」とよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、酉の市とは一体何をする日なのか、その意味や由来はもちろんのこと、2024年はいつなのかなど、酉の市に関する様々な疑問にお答えします。
酉の市とは?
酉の市の発祥は、東京都足立区にある大鷲(おおとり)神社にあると言われています。
江戸時代にこの神社の近隣に住む農民が、秋の収穫を祝って鶏を奉納したのが始まりとされ、以後、お祭りの参詣人が献納した鶏は浅草の観音堂で放たれるようになり、商売繁盛や開運招福を願うお祭りになったと言われています。
また、古代日本の貴族であった日本武尊(ヤマトタケル)が東夷征伐にて勝利した際、東京都台東区の鷲神社に武具の一つであった熊手を納めてお礼参りをしたのが11月の酉の日であったことから、酉の市が始まったという説もあります。
こちらの説の場合、日本武尊の死後いつから始まったのか定かとなってはおらず、日本武尊は西暦72~113年に生きていたとされており、その時代に酉の市が始まっていたとは考えにくいとされていますが、どちらも江戸時代には酉の市が行われており、現在まで続いている由緒ある神社となっています。
2024年の酉の市はいつ?
酉の市 | 日付 | 日干支 |
---|---|---|
一の酉 | 2024年11月5日(火曜日) | 癸酉きゆう(みずのととり) |
二の酉 | 2024年11月17日(日曜日) | 乙酉いつゆう(きのととり) |
三の酉 | 2024年11月29日(金曜日) | 丁酉ていゆう(ひのととり) |
令和6年2024年今年の酉の市(とりのいち)は一の酉は2024年11月5日(火曜日)癸酉きゆう(みずのととり)、二の酉は2024年11月17日(日曜日)乙酉いつゆう(きのととり)、三の酉は2024年11月29日(金曜日)丁酉ていゆう(ひのととり)の三回あります。三の酉まであります。
酉の市は、毎年11月の酉の日に行われます。
酉の日の酉とは十二支のことで、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の干支が知られていますが、昔はこの十二支を使って月や日付、方角、時刻などを表していました。
つまり、酉の日とはこの十二支によって巡ってくる日ということになります。
十二支は12種類なので1ヵ月でおよそ2回巡ってきますが、場合によっては3回巡ってくる年もあり、2024年の場合は酉の日は3回となります。
「一の酉」「二の酉」「三の酉」の違い
一の酉、二の酉、三の酉という言葉がありますが、これは11月に入り巡ってくる酉の日の順番を指しています。
2024年の場合、酉の日は、11月11日が一の酉、11月23日が二の酉になります。(三の酉はありません)
酉の日は12日周期で訪れるため、月に2回ないし3回酉の日が巡ってくることになるのですが、昔から「三の酉まである年は火事が多い」と言われており、火の元に気を付けるとよいと言われています。
酉の市は何をする日?
酉の市には、商売繁盛や開運招福を願って、多くの方が名物である『縁起熊手』を購入しにやってきます。
縁起熊手については次で詳しくご紹介しているのでここでは割愛しますが、商売繁盛の祈願ということもあり自営業の方や商売人の方が多いお祭りと言えますが、特に商売をしていないからと言って楽しめないお祭りではありません。
酉の市では熊手を売る屋台以外にも飲食の屋台が出ることもあり、焼きそばやフランクフルトなど屋台の定番フードはもちろんのこと、酉の市ならではの「切山椒」や「八頭(やつがしら)」と言った縁起物も販売されているので、そちらを楽しみに来る方も多いようです。
また、神社によってですが、酉の市のみ特別に本殿を見ることができる場合があります。
酉の市=商売人のお祭りのイメージがある方も多いですが、一般の方が行っても色々楽しめるお祭りになっています。
酉の市と熊手の関係
酉の市と言えば、名物『縁起熊手』がよく知られていますが、どうして酉の市では熊手が多く売られているのでしょうか。
これは、酉の市で元々農具として売られていたものが、その形状が「金や福をかき集める」と捉えられるようになり、次第に縁起物として扱われるようになったからだと言われています。
そのため、通常の熊手とは違い、酉の市で売られている熊手には、お多福や七福神、宝船、招き猫、小判、稲穂、俵、鯛などのあらゆる縁起物が付いていますし、それだけではなくその年を象徴する流行物などが付いている熊手もあります。
人気のアニメキャラクターなどが付いた熊手は、そのキャラクターのファンの方が買って行くことも多いそうです。
酉の市の楽しみ方は?
酉の市は、さきほどご紹介した通り、飲食の屋台が出るところは屋台フードを楽しむことができますし、普段は見ることができない本殿の参拝ができる神社があるなど楽しみ方は色々とありますが、一番の楽しみは熊手を購入する際のお店の方との駆け引きにあります。
なぜなら、熊手は値切れば値切るほど縁起がよくなると言われているからです。
お店の人に値段を聞いたら、その値段では買いません。
値切り、さらに値切り、もうひと声と値切ったところで商談成立。
しかし、実際には値切った価格で熊手は買いません。
かなり値段が下がったところで、最終的には最初の値段を支払い、残りはご祝儀とするのが粋な計らいと言われています。
このような駆け引きを終えると、お店の方が威勢よく手締めをしてくれます。
買った本人は気前よく熊手を購入するため気分がよいですし、お店の人は儲かるのでご機嫌、それを見ていた周囲の人も楽しくなるというわけです。
なお、購入した熊手は翌年の酉の市にて、神社や寺院の熊手納め所に納めます。
そしてまた新しい熊手を購入するのですが、その時は前年よりも少し大きめの熊手を買うことで、今年よりもさらに福を呼び込むことができると言われています。
東京で開催される関東三大酉の市!
酉の市は関東地方が多く見られる行事で、中でも東京都は関東三大酉の市が集結している地域。
そこでここでは、酉の市が有名な神社や寺院をご紹介します。
浅草鷲神社(東京都台東区)
鷲神社は、日本武尊(やまとたける)や天日鷲命(あまのひわしのみこと)が祀られている神社です。
江戸時代から酉の市が行われており、歴史ある酉の市の一つなのですが、何と深夜0時から開始され24時間開催されるというから驚きです。
熊手を売る露店は90店、周辺の屋台は600店にも及び、毎年70万人もの参拝者が訪れる最大規模の酉の市となっています。
浅草長國寺(東京都台東区)
長國寺は、仏教における酉の市の発祥の寺と言われています。
(酉の市の発祥には諸説あります)
毎年、酉の日に「おとりさま」と呼ばれる鷲妙見大菩薩のご開帳の法要が行われ、その後に酉の市が始まります。
浅草鷲神社同様に、江戸時代から続く伝統的な酉の市となっています。
花園神社(東京都新宿区)
江戸の守り神として長きに渡り庶民が親しまれているのが、東京都の真ん中、新宿にある花園神社です。
花園神社の酉の市は、前夜祭と本祭の2部構成となっているのが特徴で、毎年熊手店や露店が200店以上出店し、60万人もの人出で賑わいます。
まとめ
酉の市とは、11月の酉の日に行われる商売繫盛、開運招福を祈願するお祭りです。
縁起熊手と言われる名物熊手を買い求める商売人を始め、露店で屋台フードを楽しむ人や、酉の市でしか見られない本殿を拝みにくる方で毎年大賑わいを見せます。
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