七五三のお祝い金の相場は?お祝い金を贈るときのマナーは?
かわいいお孫さんや、甥、姪が、健やかに成長したことをお祝いする七五三。
そんなお孫さんや甥、姪、あるいはご近所の方に、七五三のお祝い金をあげよう、と思っている方も多かと思います。
七五三は、基本的に内輪のお祝いなので、お祝いを贈るのは身内、またはごく親しい方だけとなります。
いったい、いくらお祝いをあげたらいいのかと悩むのもこの時期です。
そこで、七五三のお祝いの相場・金額、さらには、お祝いを贈る時期とその贈り方についてまとめました。
七五三のお祝い金の相場は?【立場別】
祖父母など近親者の人から七五三の祝い金を贈ります。
最近では、晴れ着の購入代や写真撮影費などをお祝い金として現金で贈ることも多くなっているようです。
七五三のお祝い金の相場は、立場別では以下のとおりです。
祖父母から孫に七五三のお祝いを贈る場合
七五三という特別な日に、祖父母から孫へのお祝いの形として、お祝い金を贈る習慣が根付いています。
近隣の神社での参拝がメインの場合、その後に家族での軽い食事会を行うことが多いです。
このようなシンプルな形式の場合、お祝い金の相場は10,000円が一般的です。
この金額は、神社でのお参りの際のお供えや、食事会の際の会費として使用されることが多いです。
一方、家族がプロのスタジオでの写真撮影を計画している場合、そのコストはかなり高くなることがあります。
そのため、このような場合は、15,000円以上のお祝い金を検討すると、孫の両親や家族は大変喜ぶでしょう。
さらに、子ども夫婦が大規模なパーティを計画している場合、その費用も高額になることが考えられます。
このような場合、親戚や友人からも多くのお祝いが集まることが予想されるため、事前に招待される人数や規模を確認し、他の親戚とのバランスを考慮しながら、20,000円以上のお祝い金を考えると良いでしょう。
叔父・叔母などの親類から姪や甥にお祝いを贈る場合
姪っ子、甥っ子の七五三祝いに招待された場合は、5,000円~10,000円程度のお祝い金を包みましょう。
また、子どもの好きなものが分かっていればプレゼントを渡しても問題ありません。
自分が独身でお金に余裕があり「姪っ子・甥っ子がとても可愛い!」という場合、つい後先を考えず多めに渡したくなってしまうかもしれません。
しかし、あまり大きすぎる金額を渡すのは注意が必要であり、実の両親(子どもの祖父母)からのお祝い金以上になるのは不適切となります。
また、お祝い金には「もらった金額を記録しておいて、同じ機会に同じ額面を渡す」というマナーがあります。
将来自分が結婚して子どもができたとすると、兄弟姉妹はあなたの子どもの七五三祝いでは同じ金額を渡すことになります。
そのとき、相手にお金を出させることが負担にならない程度の金額に抑えましょう。
さらに、祖父母とのバランスを意識することも大切です。
祖父母の渡す金額より多くならないよう調整するか、相場程度のお祝い金を子どもの両親に渡し、それとは別にプレゼントを子ども本人に贈るなどの調整をしましょう。
親しい友人・知人の子供にお祝いを贈る場合
知人や友人が七五三にお祝い金を渡すことはあまりありません。
ただし、お祝いとしてお返しが不要な程度のプレゼントを渡すと喜ばれるでしょう。
図書カードや文房具ギフト、好みが分かっていれば衣類なども喜ばれます。
「血縁がなくても親しい人」からのお祝いは、親戚から頂くお祝いとは違った嬉しさがあるものです。
手紙やメール、電話で一言メッセージを送るだけでも喜んでもらえるでしょう。
七五三を迎える子 | 金額相場 |
---|---|
祖父母から孫に七五三のお祝いを贈る場合 | 10,000円〜30,000円 |
叔父・叔母などの親類から姪や甥にお祝いを贈る場合 | 5,000円〜10,000円 |
親しい友人・知人の子供にお祝いを贈る場合 | 3,000円〜5,000円 |
七五三のお祝いを渡すタイミングは?
一般的に、七五三のお祝いは、11月初めから11月15日(あるいは当日)までに贈ります。
七五三を迎えるお子さんやそのご家族に、会う予定がある場合には、ぜひその機会に、お祝いを渡してあげてください。
とはいえ、離れたところに住んでいたりと、なかなかこの期間に会うことができない場合は、現金書留にて郵送も可能です。
一言メッセージや手紙を添えると、丁寧な印象を相手に与えますよ。
大切なのは、なにより七五三を迎えるお子さんをお祝いする気持ちですよね。
七五三のお祝いを贈るときのマナー
お祝いをする気持ちが第一とはいえ、あまりにもマナーを外したプレゼントはお互い気まずいものになってしまいます。
お祝いの気持ちと贈り物を届けるときは、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?
以下で基本的なマナーを確認しておきましょう。
ご祝儀袋の選び方
七五三のお祝い金を包むご祝儀袋は「熨斗付きの紅白蝶結び」の水引が付いたものを選びましょう。
蝶結びの水引は結んだりほどいたりすることができることから、何度あってもうれしいお祝い事の場合に使用されます。
ご祝儀袋の表書き
表書きの上段には、以下のように書きます。
5歳のお祝いには 「御袴着御祝」「祝 御袴着」「賀御袴着」(おんはかまぎをがす)
7歳のお祝いには 「御帯解御祝」「祝 御帯解」「賀御帯解」(おんおびときをがす)
その他年齢に関係なく「祝七五三」または「七五三御祝」や「七五三おめでとう」「御祝」などと書きます。
下段には贈り主のフルネームを書きます。
夫婦で贈る場合は連名でもOKです。
書く道具はサインペンやボールペンではなく、毛筆で書くことがマナーですが、濃い墨の筆ペンでも構いません。

七五三のお祝い金は新札で
七五三は「以前から準備していたお祝い」なので、お祝い金には新札を使いましょう。
お札は全ての向きを揃えて、左側が封筒の下になるように入れます。
封筒から出したときに、肖像画の顔がすぐ見える方向です。
お祝い金は、忌み数(いみかず)は避けるのがマナー
『忌み数(いみかず)』とは不吉な言葉を連想させる数字のことです。
気をつけるポイントは「ご祝儀の金額」と「お札の枚数」です。
数字の「四」は「死」を、「六」は「無」を「九」は「苦」をそれぞれ連想させてしまうため、七五三のお祝い金を包む際も「四」や「六」や「九」の金額や枚数は避けるようにしましょう。
基本的には、「9」を除いた奇数を含む3,000円、5,000円、7,000円や10,000円などのきりの良い金額を渡すと良いでしょう。
お子さんが複数いる場合はそれぞれご祝儀袋を分ける
兄弟などで、七五三のお祝いをするお子さんが複数いる場合、ご祝儀袋はそれぞれ分けるのがマナーです。
個々に包み、ひとりひとりをお祝いしてあげましょう。
七五三のお祝いはお金ではなくプレゼントを渡すことも
「お祝いでお金を渡すのは、相手に気を遣わせるかもしれない・・・」と考えてしまう方もいらっしゃいますよね。
そのような時は、お金ではなくプレゼントという形で贈ることもできます。
- お菓子
- おもちゃ
- 洋服
- 絵本
- 文房具
- 図書カード
- 写真館での記念撮影
などが選ばれやすいプレゼントです。
購入する前に、お子さんの欲しいものや趣味、洋服の系統やサイズを聞いておくと安心ですよ。
七五三で贈ってはいけないNGなもの
七五三のお祝いで、贈ってはいけないMGなものがあります。
香典返しなどの弔事で使われることが多い日本茶や「縁が切れること」を連想させるハサミ、「手切れや別れ」を連想させるハンカチなど。
割れやすいガラス製品なども、七五三のお祝いとしてはNGな贈りものですよ。
- 日本茶:葬式などの弔事によく使われるため
- 櫛(くし):「苦」や「死」を連想するため
- ハンカチ:漢字でハンカチを表すと「手巾(てぎれ)」となり、手切れから縁を切る意味を連想させるため
- ガラス製品:割れやすいため
- ハサミなどの刃物:「縁が切れる」とされるため
ハンカチやコップなどのガラス製品は、贈りやすくありますが、ネガティブにとられる可能性もあることを知っておくと安心です。
プレゼントに選びたい場合は、相手に確認をとるとよいでしょう。
七五三のお祝いメッセージで使ってはいけない言葉
お祝いのメッセージを送る際には、縁起が悪いとされる「忌み言葉」を避けるのがマナーです。
忌み言葉は数が多く、日常会話で用いられる言葉も含まれています。
結婚式や葬式など、状況によっても忌み言葉は変わるので注意が必要です。
七五三のお祝いでは、別れや不吉な出来事を連想させる以下の言葉は避けましょう。
- 止まる
- 倒れる
- 折れる
- くじける
などです。
七五三のお祝いのお返しや内祝いは?
本来はお子さまのお祝い事なので「お返し不要」なのです。
その分、お食事会にお招きするなどの形でお返しとすることが一般的です。
遠方の祖父母や親戚からいただいたお祝いについては、電話や手紙などを利用してお礼を伝えます。
内祝いを渡す時期はなるべく早いほうが望ましく、七五三の当日から1週間以内が目安とされています。
七五三のお祝いのお返しや内祝いの予算は?
内祝いの相場は、もらったお祝いの半分から3分の1程度の額です。
祖父母に対しては、七五三で行った記念撮影した写真をアルバムやフォトフレームにして贈ったり、食事会に招待することが多いようです。
その他の方へのお礼は、極力食事や言葉など受け取りやすい形で返すようにしましょう。
お返しが必要ない場合でも、マナーとしてお礼や感謝の気持ちを必ずお伝えしましょう。
お祝いをいただいたら、できればその日のうちに電話や手紙でお礼を伝えましょう。
お祝いをいただいた子供本人からも直接「ありがとうございました。」と伝えることができれば一番いいですね。
字が書ける年齢であればお礼状を書かせます。
小さなお子様は絵でもよいでしょう。親からもお礼状を出します。小さなお子様からのお礼状は、読みづらい字であって可愛らしく、嬉しいものです。
まとめ
七五三は、子どもにまつわるお祝いの中でも非常に晴れやかなイベントのひとつです。
当日のご参拝が気持ちよく行われるように、お祝いする側も晴れやかな気持ちでお祝いしましょう。
現金を贈る場合はマナーや金額に気を付けて、品物を贈る場合は本人が喜ぶもの、親が必要としているものを前提に選びましょう。
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