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土用殺とは?土用期間に行ってはいけない方位があるの?

年に4回ある土用の期間の土用殺一覧!

現代日本人にとってウナギを食べる日というイメージしかない土用ですが、実はこの土用にはいろんな関連ワードや意味がありそれらを掘り下げるといろいろと面白い情報が見つかるのです。

今回は土用に関連するワードの一つである土用殺とは何かを解説しつつ、土用期間に行ってはいけない方位があるというお話についても詳しく見ていきましょう。

陰陽五行説を知っているという方ならば、かなり興味を持ってみられる資料に仕上がっているので、是非ともご覧ください。

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土用殺とは?


参照URL:http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0420.htm

『土用殺』を理解するにはそもそも『土用』とは何かを知る必要があります。

土用とは『土旺用事(どおうようじ)』の略であり、『土が旺(さかんに)なり用事をする約18日の期間』となるのです。

具体的には立春、立夏、立秋、立冬といった季節の始まりの前の約18日間が土用になっています。

これは陰陽五行説からきており、陰陽五行説では自然界は木・火・土・金・水の5つの要素で成り立っていると考えて、その考え方を四季にも当てはめています。

それが春は『木』、夏は『火』、秋は『金』、冬は『水』という考え方で、当てはめられなかった『土』が上記の画像で分かるように季節と季節の変わり目のタイミングに差し込まれているのです。

365日を五行説の考え方に倣い5等分すると72日になり、この72日を4等分すると18日となりこれが土用の期間となってそれぞれの季節の変わり目に入り込んでいます。

この期間を土用と表現し、現代では季節の節目をあらわす雑節の1つとして扱われているのです。

そして、この土用期間で行ってはいけないとされている方角が『土用殺』となります。

これは方位学における『五黄殺』並みに大凶とされている方角なので、昔の人たちは非常に意識して行動していたといわれているのです。

なぜ、土用期間に「土用殺」があるの?


そもそもなんでこういった縛りプレイのように行ってはいけない方角を用意したのでしょうか。

これは諸説ありますが、おそらくあまり動き回らないで過ごさせるために設けられたと考えられています。

というのも、この土用の期間は土動かすことは基本的に凶とされており、建築・引っ越し・新しいことへのチャレンジ・旅行・土いじり全般などいろんな行動がNGとされていました。

昔の人たちは現代と違ってコンピューターもないので、これらがNGとなると何もできません。

しかし、ここまでNGとされまくると何もできなくて困ったという人が続出すると思うので、それらのルールを破って行動する人も大勢いたのではないでしょうか。

そういった人たちをけん制するためにも、こういった方角のNGを無理やり設けて強制的に休ませようとしたのだと思われます。

春の土用の「土用殺方位」は?


桜がきれいな春の季節における土用は立夏の前となるので4月17日頃から5月4日頃となります。

この時期の土用殺は南東です。

南東の方角への移動は控えたほうがいいとされます。

夏の土用の「土用殺方位」は?


かき氷もおいしく食べられる夏の土用は立秋の前となるので7月20日頃から8月6日頃となります。

この時期の土用殺は南西です。

南西の方角への移動は控えたほうがいいとされます。



秋の土用の「土用殺方位」は?


いろいろと寒さを感じられる立冬の前となるので10月20日頃から11月6日頃となります。

この時期の土用殺は北西です。

北西の方角への移動は控えたほうがいいとされます。

冬の土用の「土用殺方位」は?


まだまだ寒い時期である立春の前となるので1月17日頃から2月3日頃となります。

この時期の土用殺は北東です。

北東の方角への移動は控えたほうがいいとされます。

土用殺方位は凶方位なのか?


土用殺方位は方位学での五黄殺並みの大凶方位です。

なので、その方角への移動は絶対にしないほうがいいとされています。

土用殺を回避する方法は?


それでは具体的に凶方位への移動をしなければいけないときはどうすればいいのか、土用殺を回避するにはどうしたらいいのかをまとめていきます。

条件としては土用殺の方角にどうしても用事があっていかなければいけない状態であり、そこから何とかするというところです。

最初から「出かけなければOK!」という対応はできないとお考え下さい。

移動する日は吉日にする

これはよくある暦注などの吉凶の考え方と一緒なのですが、凶日が一緒であったとしても吉日とセットならば相殺されるという考え方です。

今回のお話では凶方位である土用殺にお出かけするというものですが、この日を天赦日や大安といった吉日と呼ばれている日にすることができれば相殺できるという考え方があります。

ある程度移動予定日に調整ができるという人は吉日に移動できるように調整するというのもありでしょう。

ただし、このやり方はすでに移動しなければいけない日付までばっちりと決まっているという人には取れない手法となってしまいます。

これは最もシンプルな解決策でもあるので、気になる方は意識してください。

移動方法を変えて直線的に行かないようにする

例えば北東に目的地があったとしても、直線的にまっすぐ北東に向かうのではなく、北に行ってから東に向かうとか、東に行ってから北に向かうというやり方です。

これで凶方位への移動がなくなるので問題なしという考え方があり、この方法を『方違え』と呼んでいます。

これが平安時代にこういった考え方がとっても主流で生活にも直接的に影響を当てえていた凶方位への対抗策だったようで、この手法を多くの方がとられていたとされています。

ただし、一部の考え方としてはこの『方違え』は『経由するポイントが目的地から見て吉方位じゃないといけない』とか『経由するポイントに49日間連続で寝泊まりしないといけない』というなかなかに厄介なルールがのっかっていることもあるので注意してください。

現代社会では49日間連続で寝泊まりは不可能に近いです。

神社に行ってお祓いやお守りをもらう

凶方位に行った時の対処法の一つとして、神社に行って方位除けやお祓いという方法や、凶方位からの災厄から身を守ってもらうためのお札やお守りをもらうという方法もあります。

どちらでもいいので、お参りついでにお守りやお札も購入しておくと気持ちもすっきりすると思います。

ただし、一部の方々からはこの方位除けのご利益があるのはその効力がある一部の神社のみができる御業とされているので、より意識するのならそういった神社を狙って移動するしかないでしょう。

ただし、これらの神社は筆者が知る限りだと関東や関西の一部にしかないので、それ以外のエリアに住んでいる人はどうしたらいいのかと思ってしまいました。

吉方位に旅行する

凶方位への移動が直線的であることが確定しているという方やすでにその方角に移動してしまったという方は、吉方位に旅行することで毒出しできるという考え方があります。

要するに、マイナスが発生したところを同じ属性のプラスで打ち消すという考え方です。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は土用殺とはいったい何なのかを解説しました。

凶方位がそれぞれの土用の期間で設けられており、その方角への移動はいろいろと大変だったのですが、対処法もいろいろとあったようです。

現代ではほとんど意識されていない方も多いと思いますが、平安時代などの古い時代は信じられていたので昔の日本を掘り下げたいという方は掘り下げると面白いですよ。

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