小満の候と聞いて、皆さんはどんなことを思い浮かべますか?
この時期がいつからいつまでなのか、その意味や正しい読み方は?
さらに、手紙やメールでの使い方、書き方にはどんな決まりがあるのでしょうか。
特に、書き出しや結びの言葉選びに頭を悩ませている方も多いはずです。
こんな疑問や悩みをお持ちの方のために、小満の候の期間、意味、読み方から、手紙やメールでの例文や使い方、そして書き方のコツまでをわかりやすくご紹介します。
この記事を読めば、小満の候を取り入れた上品で季節感あふれる挨拶がスムーズにできるようになりますよ。
さあ、小満の候を通じて、季節の挨拶の魅力に触れてみましょう。
- 小満の候が使われる正確な期間についてわかります。
- 「しょうまんのこう」という正しい読み方とその意味を理解できます。
- 小満の候を使った例文や書き方、特に書き出しと結びの表現方法を学べます。
- 小満の候を使う際の注意点や、それ以外の5月の時候の挨拶について知ることができます。
小満の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?
小満の候を使う時期はいつからいつまで?
小満の候は5月21日頃から6月5日頃まで使える時候の挨拶です。
小満の候が5月に使える時候の挨拶と言っても、5月上旬や中旬には使えないので注意して下さい。
小満の候の読み方
小満は冒頭でも触れたように、こまん、と読み間違えてしまう方も多いと思いますが、「しょうまん」が正しい読み方になりますよ。
候も、そうろう、と読んでしまいたくなりますが、「こう」が正解です。
小満の候の意味
小満の候は「万物が太陽の光を浴びて成長し、麦の穂も無事に出て一安心できる時期になりましたね」という意味になります。
小満は、春の終わりから初夏にかけての節気を指し、具体的には太陽が黄経60度に達する時期、すなわち5月21日頃から6月5日頃までの間をさします。
この期間には、自然界が活発な生長期を迎え、万物が生命力に満ち溢れる様子を感じ取ることができるでしょう。
植物が太陽の恵みを受けて勢いよく成長するこの時期は、まさに「万物が満ちていく」という言葉がふさわしい瞬間です。
また、この時期は秋に撒いた麦が成長を迎えるタイミングでもあります。
そのため、農家の人たちは「麦が成長して少し満足した(ちょっと安心した)」と、肩の荷を下ろす時期とも言われているため、これにちなんで小満と呼ばれていますよ。
小満の候の正しい使い方は?
小満の意味には「万物の成長が満ちていく」という意味があることから、状況的に合っていればいつでも使えると思う方もいるでしょう。
ですが、小満の候は二十四節気の小満の期間にしか使うことができません。
地域によっては温かくなるタイミングが遅く、6月中旬くらいに小満の候を使いたくなってしまう場合があるかも知れません。
しかし、小満の期間以外に小満の候を使ってしまうと、手紙やはがきなどを受け取った方に「常識を知らない人」だと思われてしまうかも知れないので注意して下さい。
小満の候を使った例文
小満の候のような時候の挨拶は、普段使い慣れた言葉ではないので、書き方がよくわからないという方が多いですよね。
そこでここでは、小満の候を使った手紙やはがきなどの例文をご紹介します。
小満の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別に掲載しているので、ぜひ参考にして下さい。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人には漢語調の時候の挨拶を使う必要はありません。
漢語調は丁寧な表現のため、親しい人に使うと相手がよそよそしさを感じてしまうこともあります。
友達や友人など距離が近い人には、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがおすすめですよ。
口語調の例文としては、「黄金色の麦の穂が目にまぶしい時期になりましたね。お元気にしていますか」のような書き方で構いません。
結び文とは?
結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶と季節感を合わせることで、統一感のある文章にすることができますよ。
ここでは、小満の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。
小満の候を使うときに注意すること
小満の候を使って手紙やはがきなどを送る時は、親しい人以外には小満の候の前に頭語をつけるようにしましょう。
頭語は文章の内容などによっていくつか種類がありますが、一般的によく使われているのは「謹啓」と「拝啓」ですね。
「謹啓」や「拝啓」には「謹んで申し上げます」という丁寧な意味があることから、主にビジネス関係者や目上の人への手紙やはがきなどに使われています。
また、文章に頭語をつけたら、最後は必ず結語で締めてください。
頭語と結語は対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっていますよ。
なお、女性のみ、どの頭語でも結語に「かしこ」が使えますが、「かしこ」はややカジュアルな印象があるので、ビジネス関係者や目上の人に使うのは避けた方がよいでしょう。
小満の候以外の5月の時候の挨拶はある?
小満の候は二十四節気の小満の期間以外は使うことができません。
5月上旬や中旬に使える時候の挨拶が知りたい方は多いでしょう。
そこでここでは、小満の候以外に5月に使える時候の挨拶をご紹介します。
新茶の候
5月上旬に使える時候の挨拶です。
新茶は立春から88日後の八十八夜に摘んだ茶葉を指す言葉のため、例年5月1日~2日から10日ほど使える時候の挨拶になります。
新茶の候には「新茶がおいしい時期になりましたね」という意味があります。
立夏の候
5月5日頃から19日頃に使える時候の挨拶になります。
立夏とは二十四節気の一つで、夏の始まりになるため、立夏の候には「暦の上では夏になりましたね」という意味がありますよ。
軽暑の候
5月全般に使える時候の挨拶です。
軽暑の候には、「春の穏やかな日差しが夏らしい強さに変わり、少しずつ暑さが増してくる時期になりましたね」という意味があります。
新緑の候
5月全般に使える時候の挨拶になります。
新緑とは初夏の若葉の瑞々しさをイメージした言葉のため、すでに本格的な夏を迎えて緑が濃くなっている地域に送る手紙やはがきには使わない方がよいでしょう。
緑風の候
5月全般に使える時候の挨拶です。
緑風の候には「青葉の香りがする心地よい風が吹く時期になりましたね」という意味があります。
新緑の候と同様に、手紙やはがきなどを送る地域によっては使うタイミングを考えるのがよいでしょう。
薫風の候
5月全般に使える時候の挨拶になります。
薫風は緑風と似た言葉で、若葉の香りが風に漂う様子を表した言葉になります。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
小満の候のまとめ
小満の候は5月21日頃から6月5日頃までの期間を指し、「しょうまんのこう」と読みます。
この時期は、太陽の光を浴びて万物が成長し、麦の穂も順調に育つ様子を表します。
特にビジネスの挨拶や手紙では、この節気にちなんだ敬語表現が使われますが、使う際は時期を正確に把握しましょう。
また、親しい人へはカジュアルな言い回しで季節の移り変わりを伝えるのも良いですね。
小満の候を感じながら、季節の挨拶を楽しむことで、より豊かなコミュニケーションが生まれるでしょう。
この記事のポイントをまとめますと
- 小満の候は5月21日頃から6月5日頃の期間
- 読み方は「しょうまんのこう」
- 意味は万物が太陽の光を浴びて成長する時期
- 春の終わりから初夏にかけての節気
- 麦の穂が成長するタイミング
- 農家にとって一安心の時期
- ビジネス文では敬語表現が使われる
- 親しい人へはカジュアルな言い回しで季節の移り変わりを伝える
- 地域によっては6月中旬に感じることも
- 頭語と結語は対になっており注意が必要
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