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薫風の候を使う時期はいつ?読み方や意味と例文や結びも!

薫風の候

薫風の候って聞いたことありますか?

「薫風の候」を正しく使える時期はいつからいつまでなのか、またその読み方や意味は何なのか、なかなかピンとこないですよね。

この挨拶を手紙やはがきに書く際、どんな書き出しや結びが適切なのか、どういう例文が参考になるのかも気になるところ。

特に、季節感あふれる日本の伝統的な挨拶を大切にしたい時、使い方や書き方を間違えないようにしたいものです。

この記事では、そんな「薫風の候」について、その疑問をすっきり解消します。

時期から読み方、意味、そして具体的な例文まで、初心者でもわかりやすくガイドします。

これを読めば、あなたも「薫風の候」を使って、心温まる挨拶を書けるようになるでしょう。

  • 「薫風の候」を使う正しい時期、つまりいつからいつまで使うのが適切かがわかります。
  • 「薫風の候」の読み方とその意味について理解できます。
  • 手紙やはがきでの「薫風の候」の使い方、例文を含めて具体的な書き方が学べます。
  • 「薫風の候」を使った書き出しと結びの表現方法について詳しく知ることができます。

薫風の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?

薫風の候を使う時期はいつからいつまで?

薫風の候は5月全般に使える時候の挨拶になります。

時候の挨拶の中には使える期間が細かく決まっていることもあるので、いつからいつまで使えるのか分からなくなってしまう場合もありますが、薫風の候の使える時期は覚えやすいですよね。

薫風の候の読み方


薫風の候は「くんぷうのこう」と読みます。

薫風の候の意味

薫風の候は「若葉の青々とした香りが漂う風が吹く時期になりましたね」という意味になります。

春の終わりから初夏にかけて、自然が一斉に息を吹き返す時期があります。

この時期、風に乗って、若葉から放たれる独特の香りが漂ってきます。

この爽やかで生命感あふれる風のことを、日本では「薫風(くんぷう)」と呼んでいます。

薫風には、新緑の香りが含まれているため、古来から人々にとって心地良い風とされてきました。

では、「薫風の候」という言葉について掘り下げてみましょう。

「候」というのは、時候、気候、または季節を指す言葉であり、季節の移り変わりや特定の時期を示す際に用います。

したがって、「薫風の候」という表現は、「若葉の青々とした香りが感じられる風が吹き始める季節、つまり初夏が訪れたこと」を意味しています。

薫風の候の正しい使い方は?


薫風の候は5月全般に使える時候の挨拶ですが、旧暦では二十四節気の立夏から夏となります。

立夏は例年5月5日頃となるため、二十四節気では立夏の前日までは春ということになりますね。

そのため、立夏の前日までは薫風の候は使わない方がよいでしょう。

また、薫風には若葉の香りを漂わせる風という意味があります。

イメージとしては桜が散った後の本格的な夏の到来の少し前、いわゆる初夏に使える時候の挨拶になりますよ。

関東以南では3月中旬から4月上旬にかけて桜が満開になり、4月中旬にはすっかりと散っているため、5月上旬から薫風の候を使ってもあまり違和感がないかも知れません。

しかし、北海道では例年桜が咲くのは5月に入ってからです。

例え5月中であっても、桜が咲いている時期は初夏というよりも春の雰囲気が強いですよね。

このようなことから、薫風の候よりも状況に合った時候の挨拶を使う方がよいでしょう。

ただし、5月に、北海道にお住まいの方へは薫風の候を使ってはいけないということではありません。

あくまでも状況に合わせて、柔軟に使い分けるのがよいということですよ。

薫風の候を使った例文


時候の挨拶を取り入れた文章を作成するときに、例文があると参考にしやすいですよね。

特にビジネス関係者や目上の人への手紙やはがきでは、書き出しに悩む方も多いでしょう。

そこでここでは、薫風の候を使った例文をご紹介します。

ビジネスで使う場合

書き出し文

  • 謹啓 薫風の候、貴社におかれましては益々ご盛栄の御事慶賀の至りに存じます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
  • 拝啓 薫風の候、貴社にはますますご清栄の由大慶に存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。
  • 拝啓 薫風の候、貴社におかれましてはなお一層のご発展のことと大慶至極に存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

結び文

  • 青葉が香る季節にあたり、貴社の更なる繁栄を心より願っております。敬具
  • 新緑が目を引くこの時期に、貴社のさらなる発展を心からお祈りしています。敬白
  • 五月の晴天が輝く季節に、貴社の活動がさらに活発になることを願っております。敬具

目上の人に使う場合

書き出し文

  • 謹啓 薫風の候、〇〇様にはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
  • 拝啓 薫風の候、〇〇様にはいっそうご活躍のことと慶賀の至りに存じます。
  • 拝啓 薫風の候、ご一同様にはますますご健勝のことと存じます。

結び文

  • 天気が急に冷えたり暖かくなったりしますので、どうぞお体に気をつけてください。
  • 少し暑くなってきたこの時期には、体調管理に十分注意してください。
  • 皆様がいつも健康であることを心から願っています。

親しい人に使う場合

書き出し文

  • 春の柔らかな風が葉っぱの香りを運んできており、この美しい季節をいかに過ごされていますか。
  • 心地よい春風が顔を撫でていく、そんな清々しい日が増えて参りました。皆さまには何か新しい変化はございますか。
  • 春風が吹くとよく言いますが、本当にその清涼な風を体感できる時期になりました。皆さま、ご自愛いただきながらお過ごしでしょうか。

結び文

  • 公園のバラが見事に開花しています。ご一緒に鑑賞できる日が来るのを心待ちにしています。
  • 梅雨の季節が近づいております。どうかお身体を大切にしてください。
  • これからの季節は更に暖かくなりますので、体調にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。

結び文とは?


結び文とは文章の締めくくりの文のことです。

季節に関係なく使える定型文もありますが、5月にふさわしい言葉を使うと風情がありますよね。

ここでは薫風の候を時候の挨拶に使った場合の、結び分の例文をご紹介します。

  • 向暑の時候、ますますのご発展をお祈り申し上げます。
  • ご一同様お健やかに、新緑の季節をお過ごしください。
  • 梅雨入りも間近となりましたが、どうかお体にはお気を付けください。

薫風の候を使うときに注意すること


薫風の候を使って、ビジネス関係者や目上の人に手紙やはがきを送るときは、文章の書き出しは必ず頭語をつけましょう。

頭語とは「拝啓」や「謹啓」などのことで、これらには「つつしんで申し上げます」という意味があり、相手に対する敬意を表します。

親しい友人などへの手紙やはがきには頭語をつける必要はありません。

また、頭語をつける場合でも前文を略するという意味の「前略」でも構いませんが、ビジネス関係者や目上の人といったマナーを重んじるべき相手に対しては、頭語がなかったり、「前略」を使うのは失礼になります。

また、頭語をつけたら文章の締めくくりに結語を入れてください。

「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」になりますよ。

時候の挨拶の中でも薫風の候などの〇〇の候は丁寧な表現となるため、薫風の候を使えばそれだけでマナーとしてOKと思ってしまう方がいるようなので注意してくださいね。

薫風の候以外の5月の時候の挨拶はある?


時候の挨拶は、手紙やはがきを送る地域によっては使いにくいと感じるものもあります。

いざ手紙やはがきを書く段階で慌てないためにも、時候の挨拶はいくつか知っておくのがよいでしょう。

5月の場合も、薫風の候以外に使える時候の挨拶がありますよ。

ここでは薫風の候以外の5月の時候の挨拶をご紹介します。

薄暑の候

5月上旬から6月上旬に使える時候の挨拶になります。

薄暑には夏の始まりの暑さ、うっすらと汗ばむ陽気という意味がありますよ。

地域によっては5月上旬や中旬はまだ肌寒さを感じるところもあるので、手紙やはがきで薄暑の候を使うときは状況に合わせるのがよいでしょう。

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立夏の候

例年5月5日頃から21日頃までに使える時候の挨拶になります。

立夏は二十四節気の一つで、夏の始まりを表すもの。

ニュースなどで「この日から暦の上では夏となります」と聞きますが、この場合の夏とは立夏のことを指していますよ。

天候に関係なく使えるので、覚えておくと便利な時候の挨拶と言えるでしょう。

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小満の候

例年5月21日頃から6月4日頃まで使える時候の挨拶になります。

小満とは万物(あらゆるもの)の生命が満ちていく様子を表していますよ。

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初夏の候

例年5月5日頃の立夏から、例年6月6日頃の芒種の前日まで使える時候の挨拶になります。

初夏は夏の始めという意味のため、天候に関係なく使える時候の挨拶ですよ。

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新緑の候

5月全般に使える時候の挨拶になります。

新緑とは若葉が茂って緑が目に鮮やかな様子を表している言葉です。

地域によっては、5月上旬から中旬くらいでは葉がそこまで青々しさを感じないところもあるので、状況によって使い分けるとよいでしょう。

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Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

薫風の候のまとめ

薫風の候、5月全般にピッタリの時候の挨拶ですね。

読み方は「くんぷうのこう」で、若葉の香りを運ぶ爽やかな風が象徴です。

初夏の訪れを感じさせるこの言葉は、手紙やはがきで大活躍。ビジネスからプライベートまで、心温まる挨拶文には最適。

ただ、立夏の前や北海道では少し使い方を考えたいですね。

季節を感じる挨拶で、相手に心地よい風を届けてみませんか?

この記事のポイントをまとめますと

  • 薫風の候は5月全般に使用する時候の挨拶
  • 読み方は「くんぷうのこう」
  • 意味は若葉の香りが漂う風の時期
  • 春の終わりから初夏にかけての自然の息吹を表現
  • 関東以南では5月上旬から適切
  • 北海道では桜の咲く5月はまだ春と感じられる
  • 文章の始めには頭語「拝啓」や「謹啓」を付ける
  • 文章の終わりには結語「敬具」や「敬白」を用いる
  • 薫風の候以外にも5月に適した時候の挨拶が存在する
  • 薄暑の候、立夏の候、小満の候、初夏の候、新緑の候がある

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