のし袋はいろいろと注意して書かなければいけませんが、その中でも注意すべきが表書きです。
今回はのしの表書きに上と書く場合、正式な書き方やマナーがどうなっているのかを紹介してまいります。
のしの意味や由来、必要な場面はどういった状況なのか、のし袋の構成はどうなっているのかもしっかりと解説いたします。
のしの表書きに上と書く場合
のし紙の表書きに「上」と書いたものを見たことがあるという人もいるでしょう。
この「上」とは神様へのお供え物や格上の方を神様のように敬うタイミングで使う言葉となります。
しかし、一般的なのし紙のやり取りでこの「上」という記載でのやり取りは非常に珍しくネット上でも情報がかなり制限されているので、参考資料を探しているという人も苦労していることでしょう。
その苦労を少しでも和らげるために役立つ情報をピックアップで紹介します。
のし紙は?
これは「初穂料」などのお宮参りなどで祝をしていただいたタイミングで用いることになりますので、そこで用いられるものを用意しましょう。
具体的に用意するのし紙は以下の通りになります。
のし:あり
水引:紅白蝶結び
表書き:上以外なら御祝/お宮参り御祝
名前:贈り主
書き方は?
字をあまり書かない現代人にとってある意味鬼門となっているのが、文字書きです。
特に、のしの表書きや名入れは特殊なルールがあるので慣れていない人にとっては苦痛に感じるほどでしょう。
のしを書くときの共通ルールは筆ペンを使うこと、筆ペンがなければサインペン、フェルトペンを用意することです。
そして、お祝い事の場合は太字で黒ではっきりと書きましょう(弔事なら薄墨になる)。
連名で贈る場合は年齢や地位の順番で右から書いてください。
4名以上の連名なら代表者1名のみ名前を書いて「他○○一同」と左に書きましょう。
夫婦連名の場合は男性が右で女性が左になるように書いてください。
のしの正しい書き方
のしの正しい書き方は先ほど紹介した「上」の時のルールと基本的には一緒です。
改めて記載すると以下の通りになります。
・筆ペンを使うこと、筆ペンがなければサインペン、フェルトペンを用意すること
・お祝い事の場合は太字で黒ではっきりと書く(弔事なら薄墨)
・連名で贈る場合は年齢や地位の順番で右から書く
・4名以上の連名なら代表者1名のみ名前を書いて「他○○一同」と左に書く
・夫婦連名の場合は男性が右で女性が左になるように書く
このルールを守りましょう。
旧姓の考え方について
「上」の時では解説しなかったのですが、こののしの書き方でちょっとした問題が発生しております。
それが「旧姓の扱い方」についてです。
一昔前までは仕事上の不都合が発生しやすいので苗字が変わっても旧姓を名乗るというスタイルが多かったのですが、ちょっと考え方が変わりつつあるといわれております。
というのも「本名を重視しているのだから旧姓は名乗ってはいけない」と指摘されることが多くなっているといわれているのです。
言われた側も「混乱しないようにするための配慮なのに指摘されて困っている」と感じていることも多く、会社のルールといわれた側の配慮がいき違っており混乱が生じるケースもあります。
これは正解がない状態になっていますが、指摘される可能性が高まっているのも事実なので、新姓を使うようにしたほうがいいと思います。
混乱が生じるとお考えの方は混乱が発生しないようにメッセージカードに旧姓を書き添えるとか、メールなどで結婚して苗字が変わったといった情報共有が必要になってきます。
離婚して苗字が変わった場合、それをわざわざ伝えないといけないというのはかなりきついものがありますので、新姓を強制的に名乗らせつつある現代のこの風潮は好きではありません。
のしのマナーは?
のしにはいろいろとマナーがあるのでそちらも確認しておきましょう。
それらのし袋を構成しているものに関してはのちに詳しく解説するので、とりあえずこういったルールがあると認識してください。
まずは水引のルールです。
みずひきはのし紙の中央に必ずある紐のことで、結び方や本数にルールがあります。
何度もあってほしいご祝儀やお礼などお祝いごとには「何度でも結尚氏ができる蝶結び」にします。
人生で1回あれば十分とか二度と繰り返すべきではない事柄には「固く結ばれてほどけない結切やあわじ結」にします。
この人生で1回あれば十分とか二度と繰り返すべきではない事柄は弔事も当てはまりますが、お見舞いや婚礼も当てはまるので覚えておきましょう。
入院も1回で十分ですし、結婚も1回が理想なのです。
また水引の本数なのですが、基本的には5本が用いられます。
縁起の良い数として3本・5本・7本・10本などが用いられますが、日本ではやはり五行説における考え方が浸透しており一番しっくりくると考えられています。
陰陽節においても奇数が陽で偶数が陰という考え方がありますので、陰陽五行説てきには5という数字が一番縁起が良いといえるのでしょう。
10は偶数ではありますが、5本×2という考え方で縁起が良いとされています。
水引のルールには色もかかわっており、慶事には紅白色の水引を使ってください。
逆に葬儀といった弔事には黒白の水引を使うことが基本となっています。
のし紙の構成は?
のし袋の構成は「のし」「水引」「表書き」「名入れ」の4つが基本となります。
のし
のしとはアワビを薄く熨したものが起源です。
これが長寿の象徴でありお祝いするときに適していたため用いられてきました。
現代ではのしという言葉は紙そのものを表すことが多いのですが、本来ならのしとは右上のある飾りの事なのです。
水引
水引はのし袋の中央にある赤や白で構成されている紐です。
この水引は未開封であるというサインとして用いられていますし、魔よけの力があるとか人と人を結び付ける力があるとされております。
表書き
いわゆるのし紙の上段に「上」とか「寿」と書くことです。
贈り物の目的に関する言葉を使いましょう。
名入れ
名入れは水引の下に名前を記載することです。
のしの意味や由来
元来はアワビの肉を薄く削って干したものを伸ばして乾燥させたものとなっておりました。
いわゆる長寿を表す食べ物であり縁起物だったので重宝されていたのです。
しかし、いつしか簡素化されアワビの代わりに黄色い紙が用いられるようになり、現代のようにプリントされるようになりました。
のしが必要な場面は?
具体的に記載すると
これらを使い分けましょう。
内のしと外のしの違い
贈り物に直接のし紙をかける内のしと外のしは包装紙の上からのし紙をかけることを外のしと言います。
相手に対して控えめに贈りたい場合や郵送を使う場合は内のしが推奨されます。
逆に内祝いであることをすでに知らせている場合は外のしを使ったほうが良いとされているのです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回はのし袋に関する色んな情報、特に「上」と記載するケースについてまとめはした。
「上」と書くケースは非常に稀です。
いわゆる神社向けに用意する場合も「上」ではなく「奉献」や「奉納」と書くケースの方が多いでしょう。
ネット上でなかなか情報が見つからないぐらい稀なケースなので、そういう書き方もある程度に認識するだけでも問題ないかもしれません。
見かけたら「神様や目上の方に対する御礼」とお考えください。
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