解氷の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

解氷の候

解氷の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

解氷の候が使える時期がいつなのか、よくわからないという方は多いのではないでしょうか。

時候の挨拶を誤ったタイミングで使ってしまうと、手紙やはがきなどを送った相手から「常識を知らない人」と思われかねません。

特に、ビジネス関係者や目上の人に送る場合には十分に注意をしたいものですよね。

そこで今回は、解氷の候の使い方を詳しく調べてみました。

目次

解氷の候を使う時期はいつ?


解氷の候は2月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

中旬や下旬とは具体的にいつなのか調べたところ、中旬は10日~20日まで、下旬は21日から末日までとわかりました。

そのため、解氷の候は2月10日から2月いっぱい使える時候の挨拶と言えるでしょう。

2月上旬は使えないので注意して下さい。

解氷の候の意味や読み方は?


解氷の候は「かいひょうのこう」と読みます。

解氷の候を初めて聞いたという方でも、比較的読みやすいのではないでしょうか。

候はそうろうと読んでしまいたくなりますが、「こう」が正しい読み方になりますよ。

解氷の候には、「少しずつ気温が上がり、川や池の氷が解け始める時期になりましたね」という意味があります。

解氷の候の正しい使い方は?


解氷の候が使える2月中旬や下旬は、地域によっては一年で最も気温が低い時期となる場合があります。

北海道や東北地方では、いくら立春(例年2月4日頃)を過ぎて暦の上では春といっても、まだまだその実感には遠い厳しい寒さが続いています。

そのため、手紙やはがきなどを送る相手が住んでいる地域の気象状況に配慮をして、使うか使わないかを決めるのがよいでしょう。

2月中旬や下旬に解氷の候を使うこと自体は間違いではないものの、手紙やはがきなどを送る相手が寒い地域にお住まいの方は違和感を抱く可能性があります。

解氷の候を使った例文


解氷の候などの時候の挨拶は、普段使い慣れている言葉とは言えないため、どのように使ってよいのか悩んでしまう方は多いのではないでしょうか。

そこでここでは、ビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別に、解氷の候を使った文章の書き出しの例文をご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 解氷の候、貴社ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。毎度格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 解氷の候、貴社におかれましてはご隆昌のことと大慶至極に存じます。ます。平素は私ども株式会社〇〇に格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
・拝啓 解氷の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配にあずかり、厚く御礼申し上げます。今後ともご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 解氷の候、〇〇様にはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
・拝啓 解氷の候、貴殿におかれましてはいよいよご健勝のこととお喜び申し上げます。

親しい人に使う場合

・解氷の候、梅のつぼみが春を知らせる季節となりました。皆さんお変わりございませんか。
・解氷の候、鶯の鳴き声が聞かれる今日のこの頃、いかがお過ごしでしょうか。

なお、親しい人に使う場合は必ずしも解氷の候を使う必要はありせん。

解氷の候などの〇〇の候は時候の挨拶の中でも漢語調と呼ばれ、丁寧な表現になります。

親しい人へは、漢語調よりもカジュアルな口語調を使ってもよいでしょう。

解氷の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文のことです。

ビジネス文章では季節に関係なく使える定型文もありますが、時候の挨拶の季節に合わせた結び文にすると、全体に統一感が出るのでおすすめですよ。

ここでは、解氷の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。

・余寒厳しき折、ご自愛専一にてお願い申し上げます。謹言
・春寒のみぎり、さらにご活躍されますことを祈念申し上げます。敬具
・先日は春一番が吹きました。季節の変わり目、ご自愛くださいませ。かしこ

解氷の候を使うときに注意すること


時候の挨拶には、ややカジュアルな口語調と、丁寧な漢語調の2種類があります。

解氷の候などの〇〇の候は漢語調なので、それ自体が丁寧な表現と言えます。

しかし、ビジネス関係や目上の人に送る手紙やはがきなどにおいては、文章の書き出しにいきなり時候の挨拶を使うのはマナーとしてNGになりますよ。

大切な方、重要な方へ送る手紙やはがきなどでは、時候の挨拶の前に頭語をつけるのがよいでしょう。

頭語にはいくつか種類がありますが、ビジネスで一般的に使われるのは「謹啓」や「拝啓」になります。

これらには「謹んで申し上げます」という相手に敬意を表す意味があるので、必ずつけるようにして下さい。

また、文章の書き出しに頭語をつけたら、最後に結語を入れて下さい。

頭語と結語は対になっていて、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっています。

なお、「かしこ」はどの頭語にも使える結語なのですが、女性のみしか使えませんし、ビジネス関係や目上の人に使うには不向きと言えます。

解氷の候以外の2月の時候の挨拶はある?


解氷の候は、手紙やはがきなどを送る地域によっては使いにくい時候の挨拶と言えますよね。

2月には解氷の候以外にも時候の挨拶があるので、そちらを選ぶのがお勧めですよ。

ここでは、解氷の候以外に2月に使える時候の挨拶をご紹介します。

立春の候

立春の候は、二十四節気の立春(例年2月4日頃)から、次の節気の雨水(例年2月18日頃)まで使える時候の挨拶です。

立春とは春の始まりという意味の言葉ですが、日を表すだけではなく、二十四節気では期間を表すため、時候の挨拶として使う時は上記の期間となりますよ。

余寒の候

立春(例年2月4日頃)から2月末まで使える時候の挨拶になります。

余寒には「暦の上の春(立春)を過ぎてもなお、厳しい寒さが続いています」という意味があるので、春とは言ってもまだまだ寒い日が続きますよね、という意味合いで使うことができますよ。

雨水の候

雨水は立春の次の節気で、例年2月18日頃から3月5日頃までになります。

雨水の候もこの期間に使うことができますよ。

雨水には季節が冬から春になり降っていた雪が雨に変わる、木々の芽が芽吹き始める時期という意味があり、ニュアンス的には解氷の候に近いものがあります。

梅鴬の候

二十四節気の立春(例年2月4日頃)から啓蟄の前日(例年3月5日頃)まで使える時候の挨拶です。

梅が咲き、鴬が鳴く時期になりましたねという意味があります。

手紙やはがきなどを送る地域によっては、2月に梅が咲かず鴬も鳴かない場合があるので、使う時には注意が必要です。

梅花の候

例年2月4日頃の立春から3月5日頃の啓蟄の前日まで使える時候の挨拶になります。

梅鴬の候と意味は同じで、梅が咲く時期になりましたという意味があります。

こちらも手紙やはがきなどを送る地域の状況に合わせて、使うか使わないかを決めるのがよいでしょう。

向春の候

向春の候は2月上旬から3月下旬まで使える時候の挨拶になります。

少しずつ春に近づいていくという意味なので、比較的どの地域にも柔軟に使える時候の挨拶と言えるでしょう。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

解氷の候のまとめ

解氷の候は2月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

解氷の候には、少しずつ気温が上がり、川や池の凍った水が溶け始める時期になりましたね、という意味がありますよ。

ただし、日本は南北に長い地形をしていて、南と北ではかなり季節が異なり、特に北海道や東北地方では2月の中旬はまだ気温が低く、厳しい寒さが続く時期。

解氷の候を使った手紙やはがきなどは季節感が合わないことがあるので、使うタイミングなどには十分に気を付けるようにしましょう。

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