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中秋の名月の過ごし方!すすきを飾る意味は?

中秋の名月の過ごし方

中秋の名月の楽しみ方や過ごし方となぜすすきを飾るのか?

秋は天気が安定し、旅行やイベントなどの計画を立てる方が多いですよね。

遠出をして秋ならではの景色や食を満喫するのもよいですが、自宅で気軽に楽しめるイベントに「中秋の名月」があります。

中秋の名月とは、なんとなくお月見をするということはわかっていても、具体的にいつなのか、またはそもそもの意味などは知らないという方が以外と多いようです。

そこで今回は中秋の名月の過ごし方や楽しみ方などについて調べてみました。

中秋の名月の過ごし方


中秋の名月に、秋の七草を飾ってみてはいかがでしょうか。

秋の七草とは、キキョウ(桔梗)、クズ(葛)、ナデシコ(撫子)、オバナ(すすき)、ハギ(萩)、オミナエシ(女郎花)、フジバカマ(藤袴)の7種類で、春の七草のように食べるのではなく、鑑賞用として愛でるものです。

後述していますが、オバナ(すすき)は中秋の名月のお供え物として欠かせないものの、秋の七草をお供えする方はあまりいないようです。

この機会にぜひお供えをして、月とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。

中秋の名月の楽しみ方


中秋の名月と言えば、やはりお月見は欠かせません。

月は15日周期で新月から満月、そしてまた新月へと変わっていくので、ひと月に一回は必ず満月が巡ってくるのですが、中でも特に満月が綺麗に見えるのが中秋の名月なのです。

その理由は、この時期は空気が澄んでいて月がより鮮明に見えることや、月の位置が低いので近くに見えることなどが挙げられます。

一年で最も美しい月を眺めるだけでもよいですが、せっかくお月見をするなら月見台を用意して、お供えをしてみてはいかがでしょうか。

特にお月見団子は、月の力が宿るとされ、食べると健康や幸せを手に入れることができると言われています。

なお、一般的に仏壇などのお供え物は仏様が食べるものとして、食べてはいけないと教えられますが、お月見団子は子どもがお供えに手を伸ばして食べることで神様が食べたことになるため、むしろ「お供え物は食べましょう」と言われています。

中秋の名月に飾るすすきの意味は?


中秋の名月にはすすきもお供えしますよね。

小さい時に、近所の野原にすすきを取りに行って、お月見団子の横に立てかけたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

中秋の名月にすすきをお供えするのは、すすきを稲に見立てているからです。

農耕民族である日本人にとって、稲は大変重要な意味を持つ作物です。

豊かな実りに感謝をする収穫祭において、稲をお供えすることは欠かせないと言えますが、中秋の名月の時期は稲はまだ穂が実る前のため収穫することができません。

そこで稲の代わりに見た目が似ているすすきをお供えするようになったと言われています。

また、すすきは古くから魔除けや厄除けの力があると言われており、神事に使われていたことから、収穫をお祝いする中秋の名月でも収穫物を災いから守るという意味を込めて、お供えされていたと言われています。

中秋の名月の食べ物やお供物は何がいい?


中秋の名月のお供えには、お月見団子が有名です。

お月見団子がお供えされるようになったのは、収穫祭の意味合いを兼ねるようになった江戸時代からと言われており、収穫した稲でもちを作り、月に見立てて団子を作ったのが始まりと言われています。

また、お月見団子がお供えされる以前には、宮中ではさつまいもやさといもなどのイモ類がお供えされていたと言われています。

そのため、中秋の名月は別名「芋名月」とも呼ばれています。

中秋の名月に満月は見られる?


中秋の名月には満月のイメージを持っている方がほとんどだと思いますが、実は中秋の名月=満月とは限りません。

さきほども触れましたが、月は15日周期で新月から満月、そしてまた新月になるのを繰り返していますが、新月から数えて必ず15日目に満月になるわけではないのです。

正確には月は14.76日(平均)で満月になることから、その月によってほぼ満月となる日が変わります。

中秋の名月の意味や由来


中秋の名月とは、旧暦の8月15日の月のことを言います。

旧暦の8月15日の月は中秋の名月の他に「十五夜」とも呼ばれており、こちらの方が馴染みがあるという方が多いかも知れません。

中秋の名月は平安時代に中国の「中秋節」という風習が伝わったものと言われ、その内容は月を愛でる観月会でした。

日本に伝わった時には宮中行事として行われており、貴族が集まって月を眺めながら和歌などを詠んで宴を楽しんでいたと言われています。

それが江戸時代に入ると、庶民にも広く浸透していきます。

ちょうど秋の収穫時期と重なることから、月を眺めるだけではなく、収穫祭の意味合いを兼ねた行事へと変化をし、現在のような形になったと言われています。

なお、「中秋の名月」には、秋の真ん中の満月という意味があります。

旧暦では7~9月が秋であったため、8月はちょうど秋の真ん中ということになります。

中秋の名月はいつ?


中秋の名月は旧暦の8月15日の月のことを言うので、中秋の名月の時期は旧暦の8月15日となります。

では、旧暦の8月15日は新暦ではいつになるのでしょうか。

2024年の中秋の名月は、9月17日(火)です。

旧暦は今現在採用されている新暦の前の暦のことで、太陽の運行によって暦を決めている新暦(太陽暦)とは異なり、月の満ち欠け(太陰暦)によって暦が決められていたものです。

そのため、新暦とは日付に誤差があり、旧暦の8月15日は新暦では9月の中旬から10月の上旬にあたります。

さきほど旧暦では7~9月が秋だったと言いましたが、現代の感覚とはかなり違いがあるように感じませんでしたか?

しかし旧暦と新暦は1ヵ月~1ヵ月半のズレがあるため、その点を加味すると旧暦の8月が秋と言われても違和感がないのではないでしょうか。

「中秋の名月」と「仲秋の名月」の違い


中秋の名月とよく似た言葉に「仲秋の名月」がありますが、この2つは同じ意味ではありません。

中秋の名月はさきほどもご紹介した通り、秋の真ん中の名月という意味があり、それは旧暦の8月15日の月を指すものです。

これに対し、仲秋の名月の仲秋は旧暦における秋の呼び方の一つになります。

旧暦では、季節の初めの月に「初」、季節の真ん中の月に「仲」、季節の最後の月に「晩」と付けて呼んでいました。

秋であれば7月が初秋、8月が仲秋、9月が晩秋と言った具合です。

つまり、仲秋の名月は8月の名月という意味になるので、旧暦の8月15日の月を指すのは「中秋の名月」の呼び方が正しくなります。

ただし、近年は中秋と仲秋にこのような明確な違いはないと考えられることが多くなり、一部の国語辞典では同じ意味として掲載されていることもあります。

中秋の名月の過ごし方のまとめ

中秋の名月は、旧暦の8月15日の月のことを言います。

旧暦を新暦に換算する場合、日付をそのまま移行することができないため、新暦では9月の中旬から10月の上旬が該当しますが、2024年であれば9月17日となります。

中秋の名月にはお月見団子やすすきをお供えして月を眺めるとともに、収穫物の実りに感謝をします。

なお、お供え物はこどもが食べると、月の神様が食べたことと同じと見なされ、食べたこどもは健康で幸せに過ごせると言われています。

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