満年齢と数え年で今何歳?その違いと計算方法!
人に年齢を聞くのは海外では失礼にあたるようですが、日本人は会話の糸口の一つとして、初対面の方でも比較的気軽に年齢を聞くことがあると思います。
その時、多くの方は満年齢で答えると思います。
しかし、年齢の数え方には満年齢と数え年があることをご存知でしょうか。
そこで今回は、満年齢と数え年について調べてみました。
満年齢と数え年の意味や由来、違い、計算の仕方などをご紹介したいと思います。
どうして「満年齢」や「数え年」があるの?その意味や違いは?
「あなたはいくつですか?」と聞かれたら、ほとんどの場合、誕生日を何回迎えたかを考えるのではないかと思います。
この数え方は満年齢の数え方で、今の日本で一般的に使われる方法。
ただし、戦前生まれの方に同じことを聞いたら、もしかしたら同じ方法で年齢を数えないかも知れません。
日本では元々は数え年で年齢を数えていました。
しかしそれが、明治時代に入ると外国との交流が増えたため、外国で一般的に使われていた満年齢を使うよう、明治6年に法律を制定しました。
とは言え、数え年を廃止したわけではなかったので、多くの国民は慣れている数え年を使い続けました。
ただそれも、昭和に入るとさらなる法改正により、満年齢の使用が広がっていきました。
なお、数え年から満年齢に変更することで外国との交流時にスムーズになる他、年齢が1才若返ることで国民の気持ちを明るくさせることも狙いだったと言われています。
満年齢とは?その由来や意味!
満年齢は、今現在日本人のほとんどが日常的に使っている年齢の数え方のため、理解している人も多いでしょう。
満年齢は、生まれた時を0才として、そこから誕生日を迎えるごとに1つ年を取ります。
改めて言葉に直すとしたなら、生まれてから現時点までの年がそのまま年齢ということになります。
例えば、2000年10月1日が誕生日の方の2018年9月25日時点の年齢は、まだ誕生日を迎えていないので17才ということになります。
これがもし2018年10月2日なら、誕生日を過ぎて1才年をとっているので18才になります。
このように、満年齢はその時点での年齢となり、誕生日を迎えているかどうかで変わるものの、その年にいくつになるという先を見据えた年齢にはなりません。
満年齢の計算の仕方
満年齢の計算は、今の年から自分の生まれた年を引いて算出します。
上記の例であれば、現在2018年の時点での年齢は、2018-2000で18才となります。
ただし、この場合は誕生日をすでに迎えていることが条件となり、まだ誕生日を迎えていない場合は2018-2000-1で17才と計算します。
なお、履歴書に年齢を書く時は、履歴書に記入をしている時点の年齢ではなく、履歴書を企業に提出する日の年齢を書く必要があるので注意しましょう。
また、野球選手名鑑では満年齢と書かれていても、その年になる年齢が記入しているのが一般的です。
これは、名鑑が更新されるのが1年ごととなるため、名鑑が発売された時点ではまだ誕生日を迎えていない選手でも、すでに誕生日を迎えている前提で年齢が記されているためだといわれています。
満年齢はどういうときに使うの?
今の日本では、年齢を問われる場合、その多くは満年齢で答えるものとなっています。
上記でも例に挙げた履歴書に関しても、年齢の欄に記載するのは満年齢ですし、運転免許証や健康保険証、国民年金なども満年齢に基づいて支給などが行われます。
なお、健康保険や国民年金の場合、誕生日に1才年をとるのではなく、前日に1才年をとったものとして考えられます。
これは、「年齢計算二関スル法律」で定められているもので、年齢は生まれた日から起算するとしているからです。
そのため、誕生日から数えた365日後(誕生日の前日)に1つ年を取るとされています。
なお、小学校等の入学時に、入学のお知らせが届くのが4月2日~翌年の4月1日までが対象となっていますが、これは小学校の入学には4月1日の時点で満1才であることが条件となっているからです。
4月1日生まれは、上記の法律上3月31日生まれとなるので、4月2日~3月31日生まれと同学年として入学します。
数え年とは?その由来や意味!
数え年とは、戦前までは日本で一般的に使われていた年齢の数え方です。
普段の生活では満年齢を使うことがほとんどなので意識することはありませんが、ふとした時に気になることがあったりしますよね。
数え年は、満年齢のように生まれた時は0才という考え方ではなく、生まれた時はすでに1才という考え方になります。
これは、お母さんのお腹の中ですでに命が育まれていることから、というのがその由来と言われています。
また、昭和0年、平成0年のように0で始まらないことも、生まれた時点で1才という考え方に通じているようです。
数え年では誕生日がいつなのかに関わらず、1月1日を迎えると誰もが1つ年を重ねます。
そのため、生まれた瞬間に1才になり、さらに翌年を迎えたらもう1才年をとるのです。
極端な例を挙げると、12月31日生まれの場合は、12月31日に生まれた時点で1才、翌日の1月1日になると2才になってしまいます。
満年齢ならまだ0才であるため、2才の差が出てしまうことになります。
数え年の計算の仕方
数え年の計算はちょっと複雑で、誕生日を過ぎていたら満年齢+1才、誕生日を過ぎていなかったら満年齢+2才で計算をします。
例えば、2017年8月1日現在、2000年5月17日生まれの人は誕生日を過ぎているので満年齢(17)+1で18才となり、2000年10月15日生まれの人は誕生日をまだ過ぎていないので、満年齢(16)+2で18才となります。
数え年では誕生日に関わらず、お正月に年をとるため、誕生日を過ぎていてもいなくても数え年には変わりがないのです。
ただし、同じ年であっても計算の仕方は違うので注意して下さい。
なお、上記の例のような12月31日生まれの子どもは、生まれて2日で2才になってしまうため、それでは実際の成長とあまりにもかけ離れているということから、出生届を1月1日以降に提出するなどしたケースもあるようです。
数え年はどういうときに使うの?
現在の日本では、公的機関の表記や記入は満年齢となっており、数え年を使うことはありません。
それなら数え年は完全に廃止してしまえば?と思うかも知れませんが、七五三や厄年、還暦、喜寿、米寿などの長寿のお祝いには数え年を用いています。
ただしこれも、七五三と長寿のお祝いに関しては、満年齢で行う場合が増えていると言われています。
七五三の場合、数え年の3才は満年齢の2才、数え年の5才は満年齢の4才、数え年の7才は満年齢の6才となりますが、これに倣って七五三を行う方もいる一方、満年齢の3才、5才、7才でお祝いを行うケースも増えています。
このような中、厄年は今でも数え年で行われています。
厄年は男性の場合、数え年で25才、42才、61才、女性は19才、33才、37才となっています。
なお、日本ではほとんど使われなくなった数え年ですが、お隣の韓国では今も一般的に使われています。
満年齢と数え年は、その違いを何となくはわかっているものの、はっきりと説明できないという人も多かったのではないでしょうか。
現在の日本では数え年を使う機会というのはほとんどありませんが、伝統行事の際には数え年が必要になるため、覚えておいて損はないでしょう。
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