深秋の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

深秋の候

深秋の候を使う時期と使い方や読み方を、例文や結び文と併せてご紹介しています。

深秋と聞くと、秋が深まる11月から12月を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

時候の挨拶で深秋の候を使う時は、11月から12月で正しいのか気になりますよね。

そこで今回は、深秋の候について詳しく調べてみました。

目次

深秋の候を使う時期はいつ?


深秋の候は10月下旬から11月上旬に使える時候の挨拶になります。

具体的には、二十四節気の降霜(例年10月23日頃)から、立冬(例年11月7日頃)の前日までになりますね。

秋の深まりを感じるのは11月中旬から下旬という方も多いと思いますが、その時に使うのはマナー的にNGとなります。

その理由については、【深秋の候の正しい使い方は?】で詳しく解説しますね。

深秋の候の意味や読み方は?


深秋の候は「しんしゅうのこう」と読みます。

秋が深まると書く通り、深秋には「秋から冬に移り変わる」や「一年で最ももの悲しく感じられるとき」という意味があります。

候はそうろうと読んでしまいたくなりますが、正しくは「こう」です。

候には時候や気候、季節と言った意味があることから、深秋の候は「秋から冬へと変わりつつあり、寂しさを感じられる時期ですね」という意味になります。

深秋の候の正しい使い方は?


先ほども触れた通り、秋が深まる時期というと10月下旬や11月上旬よりも、11月中旬から下旬なのでは?と思う方もいるのではないでしょうか。

深秋の候に限らず、時候の挨拶は新暦(現在の暦)ではなく旧暦に基づいて使われています。

旧暦では二十四節気の立冬が冬の始まりとされ、現在では例年11月7日頃となります。

そのため、立冬を過ぎると季節が冬になってしまうので、深秋の候という時候の挨拶を使うのはマナーとしてNGになってしまうのです。

現在の気候ではまだ少し早いと感じられる表現ですが、深秋の候を使うのは10月下旬から11月上旬(立冬の前日まで)にしましょう。

深秋の候を使った例文


深秋の候を使って手紙やはがきを出す時に、文章の始まりをどのようにしたらよいのかよく分からないという方も多いでしょう。

そこでここでは、ビジネスで使う場合・目上の人に使う場合・親しい人に使う場合の3つのケース別に、深秋の候を使った例文をご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 深秋の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 深秋の候、貴社いよいよご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
・拝啓 深秋の候、貴社ますます御隆昌にてお慶び申し上げます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 深秋の候、○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
・拝啓 深秋の候、○○様には、ますますお元気のことと承り、何よりと存じます。

親しい人に使う場合

・深秋の候、ゆく秋に深い寂しさを感じる頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
・深秋の候、朝晩の冷え込みが感じられるようになりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

深秋の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文のことです。

ビジネスの場合では、「今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます」のように、季節に関係なく使える定型文がありますよね。

ですが、季節に合わせた時候の挨拶を使うなら、結び文も季節を統一すると文章全体にまとまりが生まれますよ。

ここでは、深秋の候を時候の挨拶を使った時の、結び文の例文をご紹介します。

・これから寒さに向かいますが、くれぐれもお体をおいといください。
・落ち葉風に舞う折、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
・あざやかな紅葉の季節、どうぞお健やかにお過ごしください。

深秋の候を使うときに注意すること


深秋の候は時候の挨拶の中で、漢語調と呼ばれる種類になり、とても丁寧な表現になります。

そのため、文章の最初に使う方が多いのですが、主にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきでは、時候の挨拶の前に頭語を付けるのがマナーとなりますよ。

頭語は「こんにちは」にあたるもの。

一般的に使われる「拝啓」や「謹啓」には、「つつしんで申し上げます」という丁寧な意味合いがあります。

そのため、「拝啓 深秋の候、〇〇〇〇・・」と文章を始めることで、相手に対する敬意を伝えることができます。

そして、文章に頭語を使ったら、必ず結語で文章を終わらせてください。

結語は頭語によって決まっており、「拝啓」なら「敬具」「敬白」、「謹啓」は「謹言」または「謹白」になりますよ。

なお、親しい友人や知人に送る手紙やはがきに「拝啓」や「謹啓」を使う必要はありません。

場合によっては、「自分は仲が良いと思っていたのに、距離を感じてしまう」と誤解されてしまうので注意してくださいね。

深秋の候以外の10月の時候の挨拶はある?


深秋の候は使える時期が10月下旬から11月上旬までと、10月中に使うには短いため、なかなか使う機会がないかも知れません。

そこでここでは、深秋の候以外に10月に使える時候の挨拶をご紹介します。

清秋の候

10月初旬から下旬まで使える時候の挨拶です。

清い秋と書く清秋には「空が清らかに澄み渡った秋の季節」という意味があり、秋の爽やかな季節にぴったりの時候の挨拶ですよね。

寒露の候

10月上旬から下旬に使える時候の挨拶です。

寒露は二十四節気の一つで、「霜が降りそうなほど寒くなりましたね」という意味があり、例年10月7~8日頃に該当します。

地域によっては10月の上旬・中旬はまだまだ気温が高いことも多いので、状況に合わせて使うのがよいでしょう。

また、使い終わりは次の節気である霜降(例年10月22~23日頃)までになります。

菊花の候

10月上旬から11月上旬に使える時候の挨拶です。

日本では昔から「春の桜、秋の菊」と言われ、菊は秋を代表する花になります。

1ヵ月ほど使うことができる時候の挨拶ですが、菊が見ごろになるタイミングで使ってみるのがよいでしょう。

紅葉の候

10月上旬から11月上旬まで使える時候の挨拶になります。

具体的には例年10月7~8日頃の寒露から、例年11月7日頃の立冬までとなりますね。

日本は南北に長い地形をしており、紅葉は北から始まります。

紅葉の候を使う時は、手紙やはがきを送る相手の地域の状況に合わせて、使うのがよいでしょう。

錦秋の候

10月上旬から11月上旬の立冬まで使える時候の挨拶になります。

錦秋とは紅葉が錦の織物のように美しいという意味があり、紅葉の最盛期という意味になりますね。

紅葉の候と同様に、相手の地域に状況に合わせて使うのがよいでしょう。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

深秋の候のまとめ

深秋の候は、10月下旬の降霜(例年10月23日頃)から立冬(例年11月7日頃)の前日まで使える時候の挨拶になります。

深秋という言葉から、現在の気候では11月中旬から下旬に使うイメージを持つ方が多いです。

しかし、時候の挨拶は旧暦に基づいて使うことが多いため、立冬以降に使うとマナー的にNGとなってしまうので注意しましょう。

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