春暖の候を使う時期や使い方と読み方、例文と結び文についてまとめています。
時候の挨拶の中でも、あまり聞き慣れないのが春暖の候ですよね。
春という字が入っているので春の時候の挨拶ということはわかりますが、いつ使うとよいのでしょうか。
春暖の候を詳しく調べてみました。
春暖の候を使う時期はいつ？
春暖の候は3月中旬から4月中旬くらいまで使える時候の挨拶になります。
ただし、春暖の候を使う時期は明確に決まっているわけではありません。
時候の挨拶は二十四節気に基づいて使われ、期間がはっきりと決まっているものもありますが、春暖の候は二十四節気の名称ではありません。
そのため、3月上旬から使えるという説や、4月いっぱいまで使えるという説も存在します。
いつからいつまで使うかは、使う人の考え方によって変わることがあります。
春暖の候の意味や読み方は？
春暖の候は「しゅんだんのこう」と読みます。
春暖とは春のぽかぽかとした陽気や、暖かい日が続いている様子を表す言葉です。
そして、候は時候や気候、季節などの意味があることから、春暖の候は「春らしい暖かい陽気が続く時期」という意味になりますね。
春暖の候の正しい使い方は？
時候の挨拶は二十四節気の名称に基づいたものが多く、その場合は使える期間は明確に決まっています。
しかし、春暖は二十四節気の名称ではないので、はっきりと「いつからいつまで」と決まっていません。
春には初春・仲春・晩春があり、初春は春といってもまだ冬の寒さが残る時期と言えるため、春暖はふさわしくないと考えます。
同様に晩春も夏に近いため、暑い日が続く時期なので春暖とは違うでしょう。
このようなことから、仲春が最も春暖に該当すると考えられますよね。
仲春は旧暦の2月を指し新暦では3月になるので、春暖は3月中旬くらいから使うのがよいと言われていますよ。
ただし、日本は南北に長い地形をしているため、3月中旬と言っても北海道はまだまだ寒さが残る時期。
反対に沖縄や九州は夏の陽気を感じる日も多くなりますよね。
そのため、春暖の候を使う時は、手紙やはがきを送る地域の気候や状況に合わせるのがよいでしょう。
春暖の候を使った例文
ビジネス関係者や目上の人に手紙やはがきを送るとき、どのように書けばよいのかよくわからない方も多いでしょう。
そこでここでは、ビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つケース別に、春暖の候を使った例文をご紹介します。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
春暖の候の結び文
結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶に合わせた結び文にすると文章全体に統一感が出るのでおすすめですよ。
春暖の候の結び文には、どのような言葉を使うと良いのでしょうか。
春暖の候を時候の挨拶に使った場合の、結び文の例文をご紹介します。
春暖の候を使うときに注意すること
時候の挨拶には漢語調と口語調があり、春暖の候などの〇〇の候は漢語調になります。
漢語調は口語調よりも丁寧な表現になりますが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきにそれだけを使っても、正しいマナーとは言えません。
ビジネス関係者や目上の人などに春暖の候を使うときは、文章の冒頭に必ず頭語をつけてください。
頭語とは「拝啓」や「謹啓」などのことで、これらには「つつしんで申し上げます」という意味があり、相手への敬意を表す言葉になりますよ。
具体的には「謹啓 春暖の候、・・・・」のようになりますね。
また、頭語をつけたら文章の終わりは結語で締めましょう。
「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」になります。
なお、親しい人には頭語や結語を使う必要はありません。
春暖の候以外の3月の時候の挨拶はある？
春暖の候は北海道や沖縄などの地域によっては、使うのはやや難しい時候の挨拶と言えますよね。
そこでここでは、春暖の候以外に3月に使える時候の挨拶をご紹介します。
萌芽の候
3月全般に使えますが、主に3月上旬から中旬に使うのがよいでしょう。
萌芽とは草木の芽が出る時期という意味になります。
軽暖の候
3月上旬から中旬まで使える時候の挨拶になります。
少しずつ春らしい暖かさを感じる時期という意味があるため、まだ寒さが残っていても使いやすい時候の挨拶と言えるでしょう。
啓蟄の候
啓蟄は二十四節気の一つで、例年3月5日頃から3月21日頃の期間を指します。
啓蟄の候も上記の期間に使うことができますよ。
啓蟄とは、土の中に潜っていた虫が春の陽気に地上に出てくる様子を表す言葉です。
春分の候
二十四節気の一つで、例年3月21日頃から4月4日頃の期間を指します。
春分の日は昼と夜の長さが同じなる日ですが、二十四節気における春分は次の節気までの期間も含まれています。
仲春の候
仲春は旧暦2月にあたる月で、新暦では3月が該当します。
具体的には二十四節気の啓蟄と春分の期間となるため、例年3月5日頃から4月4日頃まで使うことができますよ。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
春暖の候のまとめ
春暖の候は3月中旬から4月中旬くらいまで使える時候の挨拶です。
はっきりと使える期間が決まっているわけではありませんが、春らしい暖かい陽気が続く時期という意味を踏まえ、手紙やはがきを送る相手の地域の気候や天候に合わせて使うのがよいでしょう。
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