啓蟄の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

啓蟄の候

啓蟄の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

啓蟄は聞き慣れない方も多く、どのように読んでいいのか悩んでしまう方は多いでしょう。

また、漢字をヒントに意味を考えても、よくわからないのではないでしょうか。

そこで今回は、啓蟄の候の使い方などを詳しく調べてみました。

目次

啓蟄の候を使う時期はいつ?


啓蟄の候は3月上旬から中旬に使える時候の挨拶になります。

時候の挨拶の中には、使える期間が明確に決まっていないものもありますが、啓蟄の候の場合は例年3月5日頃から3月19日頃までと期間がわかっているので、「今は使っていいの?」と困ることはありませんね。

啓蟄の候の意味や読み方は?


啓蟄の候は「けいちつのこう」と読みます。

一発で読むのが難しいですよね。

啓蟄という言葉自体を、今、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。

啓蟄の啓には開く、明けるという意味があり、蟄は虫が土の中に閉じこもっている様子を指していることから、春の訪れに虫が土から這い出てくる様子を表す意味があります。

また、候には時期や時候、気候などの意味があるので、啓蟄の候は「春の暖かさに土の中で冬眠していた虫も顔を覗かせる時期になりましたね」という意味になりますよ。

啓蟄の候の正しい使い方は?


啓蟄の候に使われている啓蟄とは旧暦の二十四節気の一つなので、啓蟄の期間であれば基本的には啓蟄の候を使って時候の挨拶をしても問題はありません。

しかし、日本は南北に長い地形をしているため、南と北ではかなり季節感に違いがありますよね。

北海道や東北地方などの寒い地域では、3月上旬や中旬はまだ雪が残っているところもあり、虫の姿が見られるのはもう少し先になります。

そのため、北海道や東北地方に住んでいる方に啓蟄の候を使っても、いまいちピンとこない可能性があるでしょう。

より季節に合った時候の挨拶を使いたいという場合は、手紙やはがきなどを送る相手の地域の状況に合わせた時候の挨拶を選ぶことをお勧めしますよ。

啓蟄の候を使った例文


啓蟄の候を使って手紙やはがきなどを書く時、特にビジネス関係者や目上の人に送る場合には文章に気を遣うという方は多いと思いますが、どのように書けばよいのかよくわからないという方は多いでしょう。

そこでここでは、ビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合に分け、それぞれの例文をいくつかご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 啓蟄の候、貴社にはますますご清栄の由大慶に存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 啓蟄の候、貴社におかれましてはなお一層のご発展のことと大慶至極に存じます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 啓蟄の候、貴社におかれましては益々ご盛栄の御事慶賀の至りに存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 啓蟄の候、〇〇様におかれましてはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
・拝啓 啓蟄の候、〇〇様にはいよいよご清祥のことと存じます。

親しい人に使う場合

・啓蟄の候、寒さも緩み、桜の開花が待たれる頃となりました。いかがお過ごしでしょうか。
・啓蟄の候、穏やかな日差しに春を感じる今日この頃、お健やかにお過ごしでしょうか。

啓蟄の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文のことです。

ビジネス文章では季節に関係なく使える定型文もありますが、時候の挨拶の季節に合わせた結び文にすることで、文章全体に統一感が出ますよ。

ここでは、啓蟄の候を使った時の結び文の例文をご紹介します。

・春暖快適の候、皆様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。謹言
・桜花爛漫の折り、社員皆々様には一層のご健勝を心よりお祈りいたします。敬具
・花冷えの頃は体調を崩しやすいものです。風邪など引かぬようお過ごしください。かしこ

啓蟄の候を使うときに注意すること


啓蟄の候を使って手紙やはがきなどを送る時は、特にビジネス関係者や目上の人には注意が必要です。

時候の挨拶の中でも、啓蟄の候などの〇〇の候は漢語調と言い、それ自体が丁寧な言い方になります。

そのため、文章の書き出しに啓蟄の候を使ってしまう方もいるようです。

しかし、ビジネス関係や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、例え漢語調であったとしてもいきなり時候の挨拶から入るのはマナー的にNGと言えます。

大切な方、重要な方へ送る手紙やはがきなどには、時候の挨拶の前に必ず頭語をつけましょう。

頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われているのは「謹啓」と「拝啓」になりますね。

これらには「謹んで申し上げます」という相手に敬意を表す意味が込められています。

また、文章に頭語を使ったら、最後には結語を入れてください。

頭語と結語は対になっていて、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」になりますよ。

なお、女性のみですが全ての頭語に「かしこ」を結語として使うことができます。

ただし、ビジネス関係者や目上の人に使うにはややカジュアルな印象となるため、「かしこ」は使わない方がよいでしょう。

啓蟄の候以外の3月の時候の挨拶はある?


地域によっては3月と言ってもまだ肌寒く、虫の姿を見かけないというところもあるでしょう。

そのような時は、啓蟄の候以外の時候の挨拶を使うのがよいでしょう。

ここでは、3月に使える啓蟄の候以外の時候の挨拶をご紹介します。

萌芽の候

3月上旬から下旬に使える時候の挨拶です。

萌芽の候には、木や草の葉の芽が出始める時期という意味がありますよ。

仲春の候

例年3月5日頃から4月4日頃まで使える時候の挨拶になります。

旧暦では季節を3つに分けて呼んでおり、春の場合は早春、仲春、晩春となります。

仲春は、春の半ばという意味になり、二十四節気の啓蟄と春分の期間に該当していますよ。

浅春の候

3月上旬から中旬に使える時候の挨拶です。

本格的な春の到来前の、春の始めの浅い時期に使える時候の挨拶になりますよ。

軽暖の候

3月上旬から中旬まで使える時候の挨拶になります。

暖かさが軽いと書く通り、本格的な春の暖かさの少し前の段階を指す表現になります。

少しずつ寒さが緩み、寒さと暖かさが交互に訪れる時期に使える時候の挨拶です。

春色の候

3月中旬から下旬まで使える時候の挨拶になります。

春色という言葉通り、春の訪れを感じさせる花や空の色を思い浮かべる爽やかな時候の挨拶ですよね。

春分の候

例年3月20日頃から4月4日頃まで使える時候の挨拶になります。

春分は昼と夜の長さがほぼ同じになる春分の日が有名ですが、二十四節気の名称の一つでもあり、時候の挨拶として使う場合は次の節気の清明までの期間を指しています。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

啓蟄の候のまとめ

啓蟄の候は二十四節気の啓蟄の期間に使える時候の挨拶で、具体的には例年3月5日頃から19日頃になります。

啓蟄には土の中にいた虫が春の訪れとともに出てくるという意味がありますが、手紙やはがきなどを送る地域によっては、3月上旬から中旬はまだ寒く、虫の姿が見えないこともあるので、使うタイミングには注意が必要です。

また、虫という表現自体が苦手という方もいるかも知れないので、併せて注意するようにしましょう。

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