春風の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

春風の候

春風の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

時候の挨拶の中には読み方が難しく、意味が想像つかないものもありますが、春風の候は比較的聞き馴染みのある言葉と言えるのではないでしょうか。

とは言っても、春風の候をいつ使うのがよいのか、よくわからないという方は多いでしょう。

そこで今回は、春風の候の使い方を詳しく調べてみました。

目次

春風の候を使う時期はいつ?


春風の候は3月中旬から4月上旬に使える時候の挨拶になります。

一般的に中旬は11日~20日、下旬は21日~末日を指すため、春風の候を3月に使う場合は3月10日~末日まで使うことができますよ。

もちろん4月も使うことができますが、上旬は1日~10日までとなるため、4月に使うなら4月10日までと覚えておくとよいでしょう。

春風の候の意味や読み方は?


春風の候は「しゅんぷうのこう」と読みます。

春風ははるかぜと読むことが多いですが、時候の挨拶は音読みが多く、春風の候も「しゅんぷうのこう」が正しい読み方になりますよ。

春の風と書く通り、春風には春に吹く穏やかな風のことを指しています。

候は時期や気候、時候などの意味があることから、春風の候は「春の穏やかな風が吹く時期になりましたね」という意味になります。

春風の候の正しい使い方は?


春風の候は3月中旬から使える時候の挨拶ですが、北海道や東北地方などの一部の地域では、この時期はまだ冬の寒さが残っています。

とても「春の穏やかな風が吹く時期」とは思えないかも知れません。

また、これとは反対に、温暖な地域では20℃を超える日も珍しくなく、春というよりも初夏の心地よい風と感じることもありますよね。

このようなことから、春風の候を使う時は、手紙やはがきなどを送る相手が住んでいる地域の状況に配慮し、使うかどうかを決めるのがよいでしょう。

春風の候を使った例文


時候の挨拶にはカジュアルな印象の口語調と、丁寧な表現となる漢語調の2種類があり、春風の候などの〇〇の候は漢語調になります。

漢語調の時候の挨拶は、主にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどに使うため、失礼や間違いのないように書きたいもの。

ですが、普段使いの言葉遣いではないため、書き出しに悩む方は多いでしょう。

そこでここでは、春風の候を使った文章の書き出しの例文を、3つのパターン別にご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 春風の候、貴社にはますますご清栄の由大慶に存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 春風の候、貴社におかれましてはなお一層のご発展のことと大慶至極に存じます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 春風の候、貴社におかれましては益々ご盛栄の御事慶賀の至りに存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 春風の候、〇〇様におかれましてはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
・拝啓 春風の候、〇〇様にはいよいよご清祥のことと存じます。

親しい人に使う場合

・春風の候、庭の木々の芽もふっくらとして、花が咲く日を心待ちにする毎日ですね。お元気にお過ごしですか。
・春風の候、日ごとに降る日差しが暖かく、春の訪れを感じるようになりました。ご家族の皆さんはお変わりなくお過ごしのことと思います。

なお、親しい人に使う場合には、必ずしも漢語調(〇〇の候)を使う必要はありません。

漢語調よりもカジュアルに使える口語調を使ってもよいでしょう。

その場合、「桜の便りが届く頃となりました」「暖かな春の風が頬を撫でる時期になりましたね」などから始めて構いません。

春風の候の結び文


結び文とは、文章の締めくくりに書く文のことです。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感に合わせると、文章全体に統一感が出ますよ。

春風の候を使った文章なら、3月に使える時候の挨拶なので新年度に触れた結び文もよいでしょう。

ここでは、春風の候を時候の挨拶に使った時の、結び文の例文をご紹介します。

・新年度を迎えましても、変わらぬご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます。謹白
・軽暖の折、何卒ご自愛くださいますようお願い申し上げます。敬具
・花冷えに風邪などひかぬようお気をつけくださいね。かしこ

春風の候を使うときに注意すること


春風の候を手紙やはがきなどに使う時は、送る相手によって使い方に注意が必要になります。

親しい人に送るのであれば、文章の書き出しにいきなり時候の挨拶(漢語調、口語調を問わず)を使ってもよいのですが、ビジネス関係者や目上の人などに送る場合は、マナーとしてNGとなってしまいます。

ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには、時候の挨拶の前に頭語をつけるようにしましょう。

頭語には手紙やはがきなど送る状況に応じて様々な種類がありますが、一般的によく使われているのは「謹啓」や「拝啓」になりますよ。

これらには「謹んで申し上げます」という丁寧な意味があり、相手への敬意を示すため、必ず使うようにしましょう。

また、頭語をつけたら、文章の最後に結語を入れて下さい。

結語は頭語によって決まっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」なら「敬具」または「敬白」になります。

なお、女性のみですが、どの頭語に対しても「かしこ」を結語に使うことができるのですが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどに「かしこ」を使うと、ややカジュアルな印象を与えてしまうためおすすめできません。

春風の候以外の3月の時候の挨拶はある?


手紙やはがきなどを送る地域によって春風の候が使いにくい状況の場合は、他の時候の挨拶を選ぶのがよいでしょう。

3月には春風の候以外にも使える時候の挨拶がありますよ。

ここでは、春風の候以外の3月の時候の挨拶をご紹介します。

浅春の候

3月上旬から中旬に使える時候の挨拶です。

浅い春と書く通り、春の始まり、本格的な春を迎える前の時期という意味がありますよ。

軽暖の候

3月上旬から中旬まで使える時候の挨拶になります。

暖かさが軽いと書くことからわかるように、春本番の暖かさではなく、肌寒さが残る日と暖かい日が交互に訪れる時期という意味がありますよ。

これから少しずつ春らしい気温が続く少し前の時期に使うとよい時候の挨拶です。

啓蟄の候

例年3月5日頃から3月20日頃まで使える時候の挨拶になります。

啓蟄は二十四節気の名称の一つで、土の中に潜っていた虫が春になって地上に出てくる様子を表しています。

啓蟄の候も実際に虫の姿が見える温かさになってから使うのがよいですが、二十四節気の期間の名称でもあるので、上記の期間に使っても問題はありません。

春分の候

例年3月20日頃から4月4日頃まで使える時候の挨拶になります。

春分は二十四節気の名称の一つで、啓蟄の候と同様に天候の状況に関係なく使うことができますよ。

仲春の候

例年3月5日頃から4月4日頃まで使える時候の挨拶になります。

仲春とは旧暦の春の半ばを表す言葉となっており、気候に関係なく使うことができます。

麗日の候

3月下旬から4月上旬に使える時候の挨拶になります。

うららかな日が続く時期ですね、という意味があるため、春風の候と同様に手紙やはがきなどを送る相手の住んでいる地域の状況によって、使うタイミングを合わせるのがよいでしょう。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

春風の候のまとめ

春風の候は3月中旬から4月上旬に使える時候の挨拶です。

春の穏やかな風が吹く時期になりましたね、という意味があるため、手紙やはがきなど送る相手が住んでいる地域によっては使わない方がよいケースもあります。

3月には春風の候以外にも使える時候の挨拶があるので、気候などが合わない時は他の時候の挨拶を選ぶのがよいでしょう。

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