桜端の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。
桜端の候には桜という漢字が入っているので、何となく春に使う時候の挨拶だとわかりますが、春と一口に言っても春の始めなのか終わりなのかによって使える時期は変わります。
誤ったタイミングで桜端の候を使ってしまうのは避けたいですよね。
そこで今回は、桜端の候の使い方を詳しく調べました。
桜端の候を使う時期はいつ?
一般的に中旬は11日から20日までの10日間を指す言葉なので、桜端の候は4月11日~20日まで使える時候の挨拶ということになりますね。
桜端の候の意味や読み方は?
時候の挨拶は音読みすることが多く、桜端も音読みで「おうたん」となりますよ。
桜(さくら)、端(はじ)と読んでしまいたくなりますが、こちらは訓読みなので間違わないようにして下さい。
桜端には、桜が散り始めという意味があります。
また、候には時期や時候などの意味があることから、桜端の候は「桜が散り始める時期になりましたね」という意味になりますね。
桜端の候の正しい使い方は?
日本は南北に長い地形をしているため、桜の開花時期や満開時期、散る時期が地域によって異なります。
桜端の候が使える4月中旬では、南の地域ではすでに散り終わって葉桜になっているところが多いですよね。
反対に北の地域はこれから桜が咲くというところもあります。
そのような地域に、桜端の候を使って手紙やはがきなどを送っても、受け取った相手の方は違和感があるかも知れません。
時候の挨拶には、実際の状況に関係なく使えるものもありますが、桜端の候は手紙やはがきなどを送る相手が住んでいる地域の桜の散り始めの時期が、4月中旬と重なった時に使うのがよいかも知れませんね。
桜端の候を使った例文
桜端の候を使った文章は、普段使い慣れていないので難しく感じる方もいますよね。
特にビジネス関係者や目上の人には、失礼がないように心がけたいものですが、なかなか上手く書けずに困ってしまうこともあるでしょう。
そこでここでは、桜端の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別に、それぞれの例文をご紹介します。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人へ送る手紙やはがきなどでは、必ずしも桜端の候のような形(漢語調)を使う必要はありません。
漢語調は丁寧な表現になるので、よそよそしさを感じてしまう方も多いようです。
そのような場合は、漢語調よりもカジュアルな口語調の時候の挨拶を使うのがおすすめですよ。
桜端の候を口語調にするなら、「桜も散り始めの時期になりましたね」「桜も散り始め、過ゆく春を感じる今日この頃です」のような書き出しでよいでしょう。
桜端の候の結び文
結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感に結び文の内容を合わせると、文章全体に統一感が出ますよ。
ここでは、桜端の候を時候の挨拶に使った文章の結び文の例文をご紹介します。
桜端の候を使うときに注意すること
桜端の候を使って手紙やはがきなどを送る時は、送る相手によって頭語をつけて下さい。
一般的によく使われている頭語には「謹啓」や「拝啓」がありますが、これらには「謹んで申し上げます」という丁寧な意味があります。
そのため、特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには、必ず使うようにしましょう。
頭語は桜端の候などの時候の挨拶の前につけるため、「拝啓 桜端の候~」という書き出しになりますよ。
また、頭語をつけたら、文章の終わりは結語で締めます。
結語は頭語と対になっており、「謹啓」の結語は「謹白」または「謹言」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」になりますよ。
結び文の例文にも入っていますが、結び文の後に入れましょう。
なお、女性のみ、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができますが、ビジネス関係者や目上の人に使う場合にはカジュアルな印象になるのでお勧めしません。
桜端の候以外の4月の時候の挨拶はある?
4月上旬や下旬に時候の挨拶を使いたい時は、他の時候の挨拶を使うのがよいでしょう。
ここでは、桜端の候以外の4月に使える時候の挨拶をご紹介します。
桜花の候
3月下旬から4月中旬まで使える時候の挨拶です。
桜が最盛期を迎えている時期に使うことができますが、北と南では桜の開花時期が異なります。
桜花の候を使う場合は、手紙やはがきなどを送る相手が住んでいる地域の状況に合わせるようにし、桜が咲き始めたら使うのがよいでしょう。
春嵐の候
4月上旬から中旬に使える時候の挨拶です。
春嵐の候には、「天気が変わりやすい春の時期になりましたね」という意味があります。
春陽の候
4月中に使える時候の挨拶になります。
春陽とは春らしい暖かい陽気のことを指す言葉で、春陽の候は「春らしい暖かい陽気が続く時期になりましたね」という意味になりますよ。
春爛漫の候
4月中に使える時候の挨拶です。
春爛漫とは春に咲く花が咲き乱れる様子を表す言葉です。
春爛漫の候は、「春に咲く花が咲き乱れる時期になりましたね」という意味になりますよ。
晩春の候
4月上旬から5月上旬まで使える時候の挨拶です。
晩春とは旧暦の春の終わりの時期を指す言葉です。
二十四節気の清明(例年4月4日頃)から立夏(例年5月4日頃)の前日までが晩春に該当するため、晩春の候も同じ時期に使うことができますよ。
穀雨の候
4月下旬から5月上旬に使える時候の挨拶です。
穀雨とは二十四節気の一つの名称で、例年4月20日頃から5月4日頃の期間になります。
穀雨の候には、「穀物に恵をもたらす春の雨が降る時期になりましたね」という意味があります。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
桜端の候のまとめ
桜端の候は4月11~20日頃の中旬に使える時候の挨拶です。
桜端の候には「桜が散り始める時期になりましたね」という意味があるので、手紙やはがきなどを送る相手が住んでいる地域によっては、状況と合わない可能性もあります。
そのような場合は、桜端の候以外の4月に使える時候の挨拶を使うのがよいでしょう。
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