若草の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。
若草という言葉はよく耳にしますが、いつの時期を指しているのかよくわからないという方は意外と多いのではないでしょうか。
若草の候を手紙やはがきなどで使う場合に、誤ったタイミングになるのは避けたいですよね。
そこで今回は、若草の候の使い方を詳しく調べてみました。
若草の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?
若草の候を使う時期はいつからいつまで?
若草の候を使えるのは4月下旬になります。
一般的に下旬とは21日~末日までを指すため、若草の候は4月21日~末日まで使える時候の挨拶ということになりますね。
若草の候の読み方
時候の挨拶は音読みするものが多いのですが、若草の候は訓読みとなりますね。
ただし、候は訓読みではそうろうですが、こちらだけは音読みで「こう」と読みますよ。
若草の候の意味
若草の候には、「春になり若々しい草が生える時期になりましたね」という意味があります。
春が深まり、自然が息吹を吹き返す時期、新緑が目を覚ますこの美しい時季は、古くから「若草の候」と表現されてきました。
この言葉は、春の終わりを告げ、初夏の訪れを予感させる特別な時期を指し示しています。
この頃、野山は若々しい緑に覆われ、草花が芽吹き始めるので、「若草の候」という言葉には、自然の新たな生命が始まる瞬間の喜びが込められています。
具体的には、4月を指す挨拶として用いられることが多く、5月のイメージを持つ方もいるかもしれませんが、本来は4月に使われるのが一般的です。
この時期には、春の温かさが増し、自然界も活発な動きを見せ始め、人々の心もウキウキとしてきます。
「若草の候」を用いることで、季節の変わり目の美しさや、それに伴う心の動きを相手に伝えることができます。
また、この挨拶は、手紙やメールの冒頭など、様々な場面で使われ、季節感を感じさせる素敵な言葉として親しまれています。
若草の候を使った例文
若草の候を使った手紙やはがきなどを送る時に、書き出しに悩んでしまう方は多いようです。
特にビジネス関係者や目上の人には、失礼のない文章を書きたいもの。
そこでここでは、若草の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合に分けて、それぞれ例文をご紹介します。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人へ送る手紙やはがきなどでは、必ずしも若草の候のような形(漢語調)を使う必要はありません。
漢語調の時候の挨拶は、相手によってはよそよそしさや距離を感じてしまうこともあるようです。
そのような場合は、漢語調よりもカジュアルな口語調の時候の挨拶を使うのがよいでしょう。
口語調の時候の挨拶では、「風の香りに若芽の青々しさが混じる時期になりましたね」のような書き方がよいでしょう。
若草の候の結び文
結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶に合わせた結び文にすることで、文章全体に統一感を持たせることができますよ。
ここでは、時候の挨拶に若草の候を使った場合の、結び文の例文をご紹介します。
若草の候を使うときに注意すること
若草の候を使って手紙やはがきなどを送る場合、いきなり文章の書き出しを若草の候にしてしまうのはNGです。
特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきには、時候の挨拶の前に頭語をつけましょう。
頭語として一般的によく使われるのは「謹啓」や「拝啓」で、これらには「謹んで申し上げます」という丁寧な意味があります。
親しい人には必要はありませんが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには必ず使うようにしましょう。
また、頭語を使ったら、文章の終わりは結語で締めてください。
頭語と結語は対になっていて、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」になりますよ。
女性のみ、どの頭語を使っても結語に「かしこ」が使えますが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどにはカジュアルな印象となってしまうため、使わないようにしましょう。
若草の候以外の4月の時候の挨拶はある?
若草の候は4月上旬や中旬には使えないので、他の時候の挨拶を知りたいですよね。
また、手紙やはがきなど送る相手の地域によっては、若草の候は使いにくいということもあるでしょう。
そこでここでは、若草の候以外に4月に使える時候の挨拶をご紹介します。
桜花の候
3月下旬から4月中旬まで使える時候の挨拶になります。
春といえば桜をイメージする方が多く、4月に使いやすい時候の挨拶ですが、桜が咲く時期が地域によって違うので、桜花の候を使う時は、手紙やはがきなどを送る相手の地域の桜が咲いているかを確認してください。
春和の候
4月中に使える時候の挨拶になります。
春和とは春の和やかな陽気を指す言葉で、春和の候には「春の穏やかな日差しが降り注ぐ季節になりましたね」という意味があります。
春爛漫の候
4月中に使える時候の挨拶です。
春爛漫とは春に咲く花が咲き乱れている様子を指しているため、春爛漫の候には、「春に咲く花が咲き乱れる時期になりましたね」という意味がありますよ。
麗春の候
4月下旬から5月上旬に使える時候の挨拶です。
麗春はひなげしの別称で、麗春の候には「ひなげしが咲く時期になりましたね」という意味があります。
使える期間は4月下旬からとなっていますが、地域によっては中旬頃に咲くところもあり、そのような場合は4月中旬であれば使っても問題はないようです。
晩春の候
4月上旬から5月上旬まで使える時候の挨拶になります。
晩春とは旧暦の春の終わりの時期を指すもので、具体的に期間が決まっています。
二十四節気の清明(例年4月4日頃)から立夏(例年5月4日頃)の前日までになりますよ。
穀雨の候
4月下旬から5月上旬に使える時候の挨拶です。
穀雨とは二十四節気の一つの名称で、こちらも期間が決まっています。
例年4月20日頃から5月4日頃になりますよ。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
若草の候のまとめ
若草の候は4月下旬に使える時候の挨拶になります。
具体的には4月21日から末日となりますが、この期間を必ず守らなくてはいけないということではないようです。
手紙やはがきなどを送る相手の地域の状況に合わせて、若草の候を使ってみましょう。
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