落葉の候を使う時期はいつまで?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

落葉の候

落葉の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

時候の挨拶に落葉の候がありますが、いつ使える時候の挨拶なのでしょうか。

町を歩いていて、落葉が目につくようになったら使ってよいのか気になりますよね。

そこで今回は、落葉の候の使い方を調べてみました。

目次

落葉の候を使う時期はいつからいつまで?


落葉の候は11月全般に使える時候の挨拶です。

ただし、11月になればすぐに使ってもよい、というわけではなく、タイミングとしては11月中旬から下旬がよいと言われていますよ。

その理由については、次の「落葉の候の意味や読み方は?」「落葉の候の正しい使い方」でご紹介します。

落葉の候の意味や読み方は?


落葉の候は「らくようのこう」と読みます。

落葉は『おちば』、候は『そうろう』と読んでしまう方が多いと思いますが、どちらも訓読みになりますよね。

時候の挨拶は音読みすることが多く、落葉の候も音読みで「らくようのこう」と読むのが正しいです。

落葉とは枯れ葉が道に落ちている様子を表す言葉で、候には時期や時候などの意味があります。

このようなことから、落葉の候は「落葉が目につくようになり、冬の訪れを感じる時期になりましたね」という意味がありますよ。

落葉の候の正しい使い方は?


落葉と聞くと、何となく秋のイメージを持つ方は多いのではないかと思います。

しかし、落葉は冬の季語で、落葉の候は冬の始まりである初冬に使える時候の挨拶になります。

そして、この場合の冬とは暦の上での冬であり、つまりは二十四節気の立冬から約1ヵ月を指していますよ。

そのため、落葉の候は毎年11月7日頃の立冬を過ぎてから使える時候の挨拶ということになりますね。

また、近年は温暖化の影響を受け、11月上旬でも気温が高く、落葉があまり見られない地域もあります。

そのような場合は、時候の挨拶と季節感を合わせるため、少し待ってから落葉の候を使うようにするとよいでしょう。

11月中旬から下旬になると紅葉のピークが過ぎ、一斉に落葉が始まりますので、落葉の候もその時期に合わせて使うことをおすすめします。

落葉の候を使った例文


落葉の候を使って手紙やはがきなどを送る時に、書き出しに悩んでしまう方は多いですよね。

そこでここでは、落葉の候を使った文章の書き出しの例文をご紹介します。

手紙やはがきなどを送る相手によって文章の内容などが変わるため、落葉の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別にそれぞれ掲載しています。

ぜひ参考にして、オリジナルの文章を作成してみましょう。

ビジネスで使う場合

・謹啓 落葉の候、貴社ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。皆様ご壮健の由、祝着至極に存じます。
・拝啓 落葉の候、貴社におかれましてはいよいよご隆盛の由、大慶の至りと存じます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 落葉の候、貴社いよいよご繁栄のこととお喜び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。

目上の人に使う場合

・謹啓 落葉の候、〇〇様には一層のご活躍のことと拝察いたしております。
・拝啓 落葉の候、〇〇様にはますますご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。

親しい人に使う場合

・落葉の候、寒風が身に染みる時期となりました。ご家族の皆さまはお変わりなくお過ごしでしょうか。
・落葉の候、北国から雪の便りが届く今日この頃ですが、お元気にお過しですか。

なお、親しい人には必ずしも落葉の候を使う必要はありません。

なぜなら、落葉の候のような○○の候の形は、時候の挨拶では丁寧な表現となるからです。

これを漢語調と言いますが、漢語調はビジネス関係者や目上の人に使うのはよいものの、親しい人に使うと相手によっては「よそよそしさ」や「堅苦しさ」を感じてしまうことがあるようです。

そのような場合は、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがおすすめですよ。

落葉の候を口語調にするなら、「落葉が舞って、冬の訪れを感じる時期になりましたね」のような書き出しでよいでしょう。

落葉の候の結び文


結び文とは手紙やはがきの最後に入れる文です。

結び文には季節に関係なく使うことができるビジネス定型文もありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文を入れることで、文章全体に統一感を持たせることができますよ。

ここでは、落葉の候を時候の挨拶に使った場合の、結び文の例文をご紹介します。

・霜降のみぎり、健康には十分にご留意なされ、さらにご活躍されますことを祈念申し上げます。謹言
・向寒の折柄、何卒お身体おいといください。敬具
・今年は暖冬とのことですが、お互いに体調管理に気をつけ、春になったら会いましょう。かしこ

落葉の候を使うときに注意すること


落葉の候は時候の挨拶の中でも丁寧な表現ですが、文章の書き出しにそのまま使ってしまうとマナー的にNGとなることがあります。

特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、落葉の候の前に頭語をつけることが大切です。

頭語には様々な種類がありますが、ビジネス関係者や目上の人に使うのであれば「謹啓」と「拝啓」を覚えておくのがよいでしょう。

これらには「謹んで申し上げます」という意味があり、相手への敬意を表すことができます。

また、頭語には結語が対になっており、文章の冒頭に頭語をつけたら終わりを結語で締めることも忘れないようにしましょう。

「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので、合わせて覚えておくのがよいでしょう。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができます。

しかし、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人に使うのはおすすめできません。

落葉の候以外の11月の時候の挨拶はある?


落葉の候は11月全般に使える時候の挨拶ですが、地域によってはまだ落葉が始まっていないこともあり、そのような場合は落葉の候を使うのは避けた方が無難です。

そのため、落葉の候以外にも11月に使える時候の挨拶が知りたいという方は多いでしょう。

そこでここでは、落葉の候以外に11月に使える時候の挨拶をご紹介します。

初霜の候

初霜の候は10月下旬から11月上旬まで使える時候の挨拶です。

初霜は書いて字の如く、初めて霜が降りる(時期)という意味がありますが、近年の気候では11月上旬になっても初霜が降りないことがありますよね。

そのため、地域によっては霜が降りていないのであれば初霜の候を使うのは避けた方がよいでしょう。

立冬の候

立冬の候は11月上旬から中旬に使える時候の挨拶です。

立冬には冬の始まりという意味があり、二十四節気の立冬の期間に使える時候の挨拶になりますよ。

具体的には11月7日頃から21日頃になります。

小雪の候

小雪の候は11月下旬から12月上旬に使える時候の挨拶です。

小雪には雪が降り始めるという意味があり、二十四節気の小雪の期間に使える時候の挨拶になります。

具体的には11月22日頃から12月7日頃までになりますよ。

小雪は二十四節気の名称のため、実際に雪が降っていなくても使うことができます。

孟冬の候

孟冬の候は11月上旬から12月上旬に使える時候の挨拶です。

孟には始まりという意味があり、孟冬とは暦の上の冬の始まりという意味がありますよ。

具体的には二十四節気の立冬から小雪の終わりを指すため、孟冬の候が使えるのは11月7日頃から12月6日頃までになります。

夜寒の候

夜寒の候は11月上旬から12月上旬に使える時候の挨拶です。

夜寒の候には日中の夜との寒暖差が激しくなり、冬の訪れを感じさせる時期になりましたね、という意味があります。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

まとめ

落葉の候は11月全般に使える時候の挨拶です。

ですが、落葉は冬の季語となるため、暦の上での冬の始まりとなる立冬(毎年11月7日頃)を過ぎてから使うのがよいでしょう。

また、落葉の時期は地域によって違うので、手紙やはがきなどを送る相手の住んでいる地域の状況に合わせて使うのがよいでしょう。

ちなみに、関東から関西・九州と日本の広い地域では11月上旬から中旬に紅葉のピークを迎えますよね。

落葉の候も11月中旬から下旬に使うのが最もよいタイミングと言えるでしょう。

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