米寿に贈るちゃんちゃんこは何色なのでしょうか?
米寿祝いには、必ずちゃんちゃんこを贈らないといけないのか気になります。
そもそも、米寿祝いにどうしてちゃんちゃんこを着るのか。
米寿祝いのちゃんちゃんこはどこで買えるのか、よくわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、米寿に贈るちゃんちゃんこについて調べてみました。
米寿に贈るちゃんちゃんこは何色?
米寿に贈るちゃんちゃんこが濃黄色の理由は、米寿に使われている「米」という字から連想される田んぼや稲の色が濃黄色だからと言われています。
確かに、収穫を迎えた稲は「黄金色の輝き」と称されることがありますよね。
米寿祝いのちゃんちゃんこを販売しているお店によっては、黄色の色味が多少変わってきます。
黄色っぽい色であれば特に細かく決まりはないので、本人の顔色などと合わせて選んでみるとよいでしょう。
ちゃんちゃんこを贈る理由は?
米寿にちゃんちゃんこを贈る理由は、長寿祝いの一つである還暦が大きく関係していると言われています。
60歳をお祝いする還暦は、生まれた年の干支(※)が一周して、最初に戻ることから暦が還るとして還暦(かんれき)と呼ばれています。
つまり、60歳の年と生まれた年の干支は一緒。
そのため、還暦は赤ちゃんに戻って新しく人生を始める年となります。
昔の日本は生まれて間もなく病などで亡くなる赤ちゃんが多かったため、魔除けや厄除けの効果があると言われていた朱色(赤)を身に着けていました。
中でも袖のないちゃんちゃんこは着脱がしやすく、赤ちゃんも動きやすかったので重宝されていたようです。
このようなことから、還暦には赤ちゃんが着ていた赤いちゃんちゃんこを着るようになったと言われています。
米寿祝いはこういった還暦の風習を受け継ぎ、濃黄色のちゃんちゃんこを身に着けて、健康や長寿をお祝いするようになったと言われています。
(※)ここで言う干支とは十二支のことではありません。昔は干支とは年月や時刻を十干(十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」)の組み合わせで呼んでいました。
2022年は一般的には寅年ですが、十干十二支では壬寅(みずのえ・とら)になります。
十干十二支は10×12。全部で60通りの組み合わせがあり、60歳の還暦でちょうど一周することになります。
米寿祝いにちゃんちゃんこを贈らないといけないの?
健康や長寿の願いが込められている、米寿祝いのちゃんちゃんこ。
米寿の贈り物として欠かせないと言えますが、米寿に絶対贈らなければならないわけではありません。
なぜなら、高齢の方全員が米寿祝いなどの長寿祝いに肯定的ではないからです。
昔は長寿祝いをすると早死にすると言い伝えがあったことから、米寿祝いなどの長寿祝いはしないと言う方は少なくありません。
また、米寿をお祝いしてもらえるのは嬉しいけれど、「ちゃんちゃんこは年寄に感じてしまう」という声や、「恥ずかしくて着たくない」という人もいます。
そのような方に無理強いをしてまで、ちゃんちゃんこを贈る必要はないですよね。
米寿にちゃんちゃんこを贈るかどうかは、米寿を迎える方の気持ちや意思を確認してからにしましょう。
米寿祝いの「ちゃんちゃんこ」はどこで買えるの?
米寿祝いの黄色のちゃんちゃんこは、和服や呉服を取り扱っているお店を始め、デパートやショッピングセンターの催事場などで購入することができますよ。
また、ドン・キホーテなどの量販店でも取り扱いがあります。
近場に該当するお店がある場合は、直接出向いて商品を確認してみるとよいでしょう。
近くにちゃんちゃんこが売っているお店がない時は、インターネットショッピングの利用がお勧めです。
検索窓に「米寿 ちゃんちゃんこ」と入力すると、取り扱っているお店や料金が一目で分かるので便利ですよね。
なお、お店の中にはちゃんちゃんこだけではなく、米寿祝いに贈って喜ばれるプレゼントをセット購入できるところもあります。
米寿祝いに何を贈ろうか悩んでいる時にも、お店を覗いてみると良いでしょう。
米寿に「ちゃんちゃんこ」以外に伝統的なプレゼントはある?
米寿にはちゃんちゃんこ以外にも贈る、伝統的なプレゼントがあります。
米寿にちゃんちゃんこ以外に贈る伝統的なプレゼントをご紹介します。
頭巾
頭巾は頭を布で覆ったものの総称になりますが、米寿祝いなどの長寿祝いで被る頭巾は「大黒頭巾」と呼ばれています。
米寿祝いに頭巾を贈る理由は、江戸末期頃に大黒頭巾が年寄の被り物として定着したことが背景にあると言われています。
60歳をお祝いする還暦祝いでは、赤ちゃんが身に着けていたちゃんちゃんことともに、高齢者の象徴とも言える大黒頭巾を被ったと言われています。
こうした還暦の慣習がそのまま、米寿にも受け継がれて、米寿に頭巾を贈るようになりました。
座布団
座布団の四隅から出ている糸は「ふさ」と呼ばれ、邪気を祓う効果があると言われています。
そのため、米寿祝いなどの長寿祝いでは、座布団を贈るようになったと言われています。
お米
米寿という名前には「米」という字が入っているので、米寿祝いにはお米を贈るのも伝統的なプレゼントと言われています。
お米は農耕民族の日本人を象徴するもので、昔から神様への献上品とされてきました。
米寿祝いには生まれた土地でとれたお米や、高級なお米などを贈ってみるのもよいでしょう。
長寿祝いに贈るちゃんちゃんこの色が違う理由
長寿祝いに贈るちゃんちゃんこの色が違うのは、それぞれの長寿祝いの意味合いが少し変わるからです。
先ほどお伝えした通り、還暦の由来は「60歳で干支を一周し、赤ちゃんに戻る」から。
赤ちゃんは魔除けや厄除けのために赤いちゃんちゃんこを着ていたので、還暦祝いも赤がテーマカラーになります。
そもそも長寿祝いは中国が発祥(※)で、日本へは奈良時代に伝わったと言われています。
還暦、そして70歳をお祝いする古希が中国から日本に伝わった当時、中国も日本も平均寿命が今よりもずっと短く、70歳まで生きられるのは稀でした。
そのため、還暦や古希を迎えることは大変おめでたく、尊敬されることだったのです。
古希のテーマカラーは紫ですが、紫は中国では位の高い人しか身に着けることが許されなかった高貴な色。
中国の文化の影響を色濃く受けた日本においても、古希祝いに紫を身に着けることでその方への敬意を示していたと言われています。
米寿祝いは、米の文字から濃黄色(金茶)がテーマカラーとなっていますよね。
このように長寿祝いの色はその由来などによってテーマカラーが決まっているので、色が違っているのですね。
(※)中国からは還暦と古希が伝わりました。77歳の喜寿以降は日本が発祥の長寿祝いと言われています。
まとめ
米寿贈るちゃんちゃんこの色は濃黄色(金茶)です。
ちゃんちゃんこは絶対に贈らなければいけないと決まりはなく、本人が希望しない場合は贈らなくてもよいでしょう。
ホテルや旅館、レストランや料亭での食事では、長寿祝いのプランがあるところでは、ちゃんちゃんこの貸し出しを行っているところもあります。
プレゼントとして贈っても収納場所に困るという方や、お祝いの席で写真を撮る時だけ必要ということであれば、そのような貸し出しを上手に利用してみてもよいかも知れませんね。
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