切れ痔の原因と治し方!治らない繰り返しなる切れ痔は注意

切れ痔の治し方は自然治癒でも大丈夫?手術がある場合もあるの?

トイレで用を足そうとしたら、なんだかズキズキとした痛みがある。

さらには、お尻を拭いたらトイレットペーパーに血が付いていたので、驚いて便器を覗いたらそこにも血が・・。

このような症状があったら、真っ先に疑うのが〝〟ではないでしょうか。

「でも、痔って勝手ながら中年以降の男性が多く患うイメージがあるし・・、私は女性だから違うよね?」

そう思って、現実を否定してしまいたくなる気持ちもわかりますが、実は近年において、痔の罹患者は男性よりも女性の方が多いと言われています。

では、痔ってそもそもどうしてなるのかご存知ですか?

また、痔かも?と思ったら必ず治療する必要があるのか、自然治癒でも治る場合があるのか。

なかなか他人には聞けないですよね?

そこで今回は、切れ痔について調べてみました。

切れ痔の原因や症状、セルフケアの仕方などを掲載していますので、「もしかしたら私、切れ痔かも・・」と心当たりのある方は是非一度目を通してみて下さい。

目次

切れ痔の特徴や症状!かゆみもあるの?

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痔には大きく分けて3種類があると言われています。

1つ目は、痔の中で罹患者が最も多いと言われている「いぼ痔」。

次いで「切れ痔」そして3つ目が「痔瘻(じろう)」です。

この3つは、それぞれ特徴が違うため、症状によって自分が何の痔なのかをある程度は見極めることができます。

ちなみに切れ痔には、次のような特徴があります。

1.排便時に強い痛みを感じることが多い

2.排便時に出血を伴うことがある

3.排便後もしばらく痛みを感じることがある

4.治りかけの時にかゆみがある場合もある

上記のような症状がある場合は、切れ痔の可能性が高いと思われます。

ただし、排便時に痛みや出血が伴う病気もあるため、病院でしっかり診てもらうようにすることが大切です。

切れ痔の原因は?

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私達が通常切れ痔と呼んでいるものは、医学用語では「裂肛(れっこう)」と言います。

書いて字の如く、肛門(正しくは肛門の出口付近の皮膚)が裂けることで激しい痛みや出血が起こる疾患で、切れ痔になる原因として最も多いのが便秘だと言われています。

便秘になると、腸に長く滞っている間に水分が抜け、便がカチカチになってしまいます。

それを無理矢理に押し出そうとすると、肛門の上皮部分を傷付けてしまいやすくなります。

また、一度切れ痔になると、次の排便時に「またあの痛みが襲ってくるのか・・」と緊張したり、便意を逃そうとしてしまうので、さらに便秘が悪化するといった悪循環を招き、最終的にガッチガチに固まった便を出すため皮膚が切れやすくなってしまう、ということが起こります。

そして、切れ痔は便秘だけではなく下痢でも同じように起こります。

便秘とは違い、便が硬いわけではないのですが、やわらかい便が勢いよく排出される際に皮膚を傷付けたり、ただれたりすることでも切れ痔になってしまいます。

繰り返しなる切れ痔は注意

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便秘や下痢によって、一時的に切れ痔になることを「単純性裂肛(もしくは急性裂肛)」と言います。

この場合、排便時に痛みや出血が起こるものの、その後に同じ症状になることはありません。

しかし、便秘のたびに切れ痔を繰り返してしまうと、「慢性腫瘍性裂肛」になる恐れがあります。

こちらは、何度も同じところが裂けることでその部分がポリープや腫瘍などになってしまうもの。

慢性腫瘍性裂肛になると、排便時だけではなく排便後もしばらく強い痛みが長引いてしまいます。

便が硬くて肛門付近の皮膚が切れてしまう、ということ自体は、誰にでもよく起こりうることと言えますが、切れ痔を何度も繰り返してしまう場合は、慢性腫瘍性裂肛になっている可能性があるため、すみやかに病院へ行くようにしましょう。

切れ痔の治し方

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切れ痔になってしまった時、どのようなセルフケアを行えばよいのでしょうか。

1.排便後はお尻を清潔にする

傷口の雑菌の繁殖を防ぐため、排便後は肛門の出口を清潔に保つことがとても大切です。

最近は、自宅のトイレがウォシュレット機能付きというのも珍しくないので、ウォシュレットがある場合は使用して綺麗に洗浄するようにしましょう。

もし、ウォシュレットがなければ、赤ちゃん用のお尻拭きを代用しても構いません。

そして、洗浄後は家庭用の消毒液で消毒を行い、菌の繁殖を防ぐようにしましょう。

2.冷えを解消する

痔が女性に多い(増えている)原因として、体の冷えも関係しています。

体が冷えて血行不良が起こると、肛門付近の筋肉が収縮するため血管も切れやすくなってしまうからです。

体の冷えを解消するには、お風呂の際しっかりと湯船に浸かることが大切です。

また、冷たい飲み物よりも温かい飲み物を意識して摂ることも、冷えの解消に繋がります。

3.座っている時間をできるだけ短くする

座っている時の姿勢は肛門に負担を掛けやすいため、切れ痔になった時はできるだけ座っている時間を短くするのがよいでしょう。

どうしても長く座らなくてはいけない時は、ドーナツ型(お尻の部分がくり抜かれている形のもの)のクッションなどを敷いて、肛門に力が入りにくくするように工夫してみましょう。

また、便を出そうとトイレで長い時間いきみ続けるのも、肛門に負担を掛けてしまいます。

便意を感じてトイレに行ったら3分を目安に便座に座り、それで出なかったら一旦トイレから出て様子を見てみるのがよいでしょう。

4.塗り薬を使う

薬局などで痔の治療用の塗り薬を購入し、患部に塗ることで治りを早めます。

なお、「切り傷に効くオロナインなら痔にも効くのでは?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、オロナインは以前まで痔の治療にも使えると明記されていましたが、現在は効能から消されています。

そのため、痔の治療を行う時は専用の薬を購入した方がよいようです。

切れ痔は自然治癒でも治るのか?

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切れ痔は、自然治癒でも治ることが可能です。

単純性裂肛の場合、排便時に痛みや出血があっても、その後特にこれといった治療を行わずに、裂けた部分がくっついて治ってしまうことが殆どのようです。

ただし、慢性腫瘍性裂肛に移行してしまった場合は、自然治癒で治すことは困難になります。

慢性腫瘍性裂肛は、同じところが何度も裂けることで裂け目が少しずつ深くなり、その裂け目がやがて内肛門括約筋に達すると、そこが炎症を起こし、ポリープやイボ、腫瘍が出現します。

さらに放置すると、肛門狭窄が起こり、便が細くなるなどの症状が現れますが、肛門狭窄になると多くの場合手術が必要となりますので、切れ痔は初期のうちにしっかり治しておくことがとても大切です。

出産後の切れ痔やイボ痔について

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痔は周囲に患っていることを公表しにくいため、なかなか「私は痔です」という人を見掛けることはありませんが、実際には妊娠中、及び産後の女性の2~3人に1人が、痔の症状があったと答えているほど、女性にとっては身近な疾患と言われています。

妊娠中や産後はホルモンのバランスが崩れやすいため、便秘や血行不良が起こりやすいので痔になりやすいと考えられています。

また、痔になると必ず痛みや出血が起こるわけではないので、妊娠中に痔であることを自覚しないまま出産を迎え、いきんだ拍子に肛門が圧迫されて切れて出血、もしくはイボ痔が肛門から飛び出てしまう脱肛がよくあるそうです。

自覚症状が特にない場合は判別が難しい面もありますが、妊娠中に痔が疑われる場合は恥ずかしがらずに、あらかじめ看護師さんや助産師さんにその旨を伝えておきましょう。

産後の切れ痔やイボ痔の症状

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妊娠時や出産時に痔の症状がなくても、産後に痔になる方も多くいらっしゃいます。

女性の3人の1人に痔の自覚症状があると言われていますが、その半分がイボ痔だと言われています。

イボ痔は内痔核と外痔核に分かれ、内痔核の場合は、排便時や下半身に力を入れた時などに脱肛といって肛門の内側にできたイボが肛門から出てしまうことがあります。

一方の外痔核は、肛門の外側にイボができるケースで、この場合はイボが出っぱなしになるため、違和感や不快感が常に付き纏うことになります。

また、切れ痔が慢性化するとイボ痔になることもあるため注意しましょう。

産後の切れ痔やイボ痔の対処法や対策

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産後に切れ痔やイボ痔になってしまった場合、最も気を付けるべきなのが「便秘や下痢」です。

特に産後はホルモンバランスが崩れやすいだけではなく、授乳をしている場合は母乳に水分が必要となるため、体内の水分が少なくなってしまいがちです。

体内の水分が減ると、便秘が起こりやすくなると言われています。

便秘になると便が固くなってしまうので、肛門の皮膚を傷付けたり、イボに便が触れることで痛みや出血が起こりやすくなります。

切れ痔やイボ痔を悪化させないためには、便秘や下痢を起こさないように腸内環境を整えることが大事です。

便秘を防ぐには、しっかりとした水分補給が必須。

成人女性に必要な水分は一日2ℓと言われていますが、産後の場合はもう少し多く摂るくらいがよいでしょう。

また、冷たい飲み物は体を冷やし、血行不良になりやすいことから、温かい飲み物を意識して摂るようにしましょう。

切れ痔の薬は?軟膏で治るの?

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切れ痔かも?と思ったら、病院でしっかり診察してもらうことが大前提です。

しかし、なかなか勇気が出ない、忙しくて行く暇がないなどの理由で、まずはセルフケアで様子が見たいという場合は、市販薬を使用してみるのがよいでしょう。

切れ痔用の市販薬は数多く販売されており、その殆どが軟膏タイプです。

患部に直接指で塗るか、ガーゼに塗ってそれを患部にあてて使います。

通常の切れ痔であれば、2~3日で痛みが治まり回復しますが、慢性化していると軟膏では治らないため、その場合は病院へ行くようにしましょう。

なお、軟膏の中にはステロイドが配合されているものもあるので、自己判断せずに必ず担当の医師や薬剤師に確認するようにして下さい。

痔の市販薬の中には、ステロイドが配合されていないものもあります。

切れ痔がひどくなると手術になることもあるの?

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切れ痔を繰り返すと慢性化し、やがて肛門狭窄を起こしてしまいます。

肛門狭窄になると、肛門を広げるための手術をする必要があります。

とは言え、切れ痔から肛門狭窄まで進行してしまう方は、全体の25%程度と言われており、多くの方は生活習慣を改めつつ、軟膏などの薬を使うことで症状が改善すると言われています。

切れ痔が全然治らない時は病院は何科がベスト?

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切れ痔がなかなか治らない、何度も繰り返してしまう。

このような場合は、病院へ行くようにしましょう。

その際に受診する科としては、できれば肛門科が望ましいですが、肛門科がない時は内科、もしくは消化器科でも構いません。

女性の場合、妊娠中や産後であれば産婦人科を受診してもよいでしょう。

切れ痔の予防法

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切れ痔になる原因は、便秘及び下痢と言われています。

このようなことから、切れ痔を予防するためにはまず、腸内環境を整え、硬い便ややわらかすぎる便が出ないようにすることが大切です。

便秘を解消するためには、食物繊維を多く摂ることがよいと言われています。

ただし、食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、すでに便が硬くなっている場合に不溶性食物繊維を摂るとますます便が硬くなってしまう可能性があります。

この場合は、便をやわらかくする効果のある水溶性食物繊維を摂る必要があります。

また、腸内環境は悪玉菌と善玉菌の比率によって変わるため、善玉菌を増やすのも有効です。

善玉菌の代表的なものには乳酸菌があり、ヨーグルトに多く含まれています。

さらに、善玉菌のエサとなるオリゴ糖も便秘解消には大いに役立ってくれます。

まとめ

なかなか人には言えない痔の症状。

できれば人知れずこっそりと治しておきたい、というのが本心ですよね。

初期の切れ痔やイボ痔は、セルフケアや対処によっては改善・治癒することもありますが、症状が長引く場合や明らかに様子がおかしい時は、躊躇せずに病院へ診てもらうようにしましょう。

恥ずかしいから・・という理由で病院へ行かずにいると、症状がどんどんと悪化し手術をしなくていけなくなってしまいます。

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