立秋の候を使う時期と使い方や読み方、例文や結び文をまとめています。
大切な人に宛てた手紙やはがきの書き出しに、時候の挨拶を入れる方は多いと思います。
立秋の候も時候の挨拶の一つですが、いつ、どのように使ったらよいのか悩んでしまうことがありますよね。
そこで今回は立秋の候について詳しく調べてみました。
立秋の候を使った文章の作り方も解説しているので、ぜひ参考になさってください。
立秋の候を使う時期はいつからいつまで?
立秋の候の立秋とは、二十四節気の立秋のことを指しています。
そのため、立秋の候は立秋に使える時候の挨拶になりますよ。
立秋は年によって期間が変わりますが、二十四節気の次の節気である処暑まで。
具体的には、例年8月7~8日頃から8月22~23日頃までになります。
立秋の候の意味や読み方は?
先ほどお伝えした通り、立秋は二十四節気の一つになります。
二十四節気とは一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに季節ごとに6つに分けたもの。
一年を24等分して、季節を細かく表現することで、主に田植えや稲刈りなどの農作業の目安として活用していました。
立秋は秋の節気で、立つには入るとか始まるという意味があることから、秋の始まりを意味する節気になりますね。
また、候はそうろうと読んでしまいたくなりますが、正しくは「こう」です。
候(こう)には時候や気候、季節という意味があるので、立秋の候は秋が始まる時期という意味になります。
立秋の候の正しい使い方は?
立秋は秋を表す季節の言葉で、立秋の候を使った時候の挨拶は8月上旬から中旬にかけて使えることが分かりましたね。
しかし、「8月なのに秋?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
現在における秋は10月もしくは11月では?と思う方も多く、8月に「秋になりましたが・・」と挨拶するのはおかしいと感じてしまいますよね。
これは、旧暦と新暦による季節感の誤差が生じるために起こるもの。
立秋の候を始めとした時候の挨拶は、旧暦が使われていた時代に作られましたが、旧暦では1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10~12月が冬でした。
そして、旧暦と現在使われている新暦とは1ヵ月~1ヵ月半ほどズレがあるため、旧暦で秋の入りとなる9月が今の8月に相当してしまいます。
このようなことから、8月に立秋という言葉を使うのに躊躇ってしまいそうになりますが、時候の挨拶としては8月上旬から中旬に使うのはなんら問題がないものになります。
立秋の候を使った例文
立秋の候を時候の挨拶に使った文章の書き出しの例文をご紹介します。
ビジネスシーンで、目上の人に、親しい人に、シチュエーションに合わせた使い方となっているので、ぜひ参考になさってみてください。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
立秋の候の結び文
手紙やはがきの書き出しに、立秋の候などの時候の挨拶を入れた場合は、時候の挨拶に合った結び文で文章を締めるのがよいでしょう。
時候の挨拶によって結び文の内容を考える必要があるので、ここでは立秋の候を時候の挨拶に使った時の結び文の例文をいくつかご紹介します。
立秋の候を使うときに注意すること
立秋の候を文章に使う時は、手紙やはがきを送る相手に丁寧な気持ちを伝えたいからではないでしょうか。
その場合に、文章の書き出しを時候の挨拶から始めてしまうのはNGです。
特に会社の上役や取引先、お世話になった恩師などに送る時は、必ず頭語が必要になります。
頭語とは文章の冒頭に書く「拝啓」や「謹啓」などのことで、意味は「こんにちは」という挨拶になりますよ。
そして、頭語には必ず結語があります。
頭語が「拝啓」なら結語は「敬具」または「敬白」、「拝啓」よりもさらに丁寧な言い方である「謹啓」の結語は「謹白」もしくは「謹言」になりますよ。
時候の挨拶はそれ自体が丁寧な言い方になりますが、大切な人に送る手紙やはがきには、頭語と結語を忘れずにつけましょう。
なお、親しい友人などに宛てた手紙やはがきでは、必ずしも頭語は必要ではありません。
立秋の候以外の8月の時候の挨拶はある?
しかし、秋という言葉にどうしても違和感を覚えてしまうという方もいるでしょう。
そのような時は、立秋の候以外の時候の挨拶を使ってみてはいかがでしょうか。
ここでは、立秋の候以外に8月に使える時候の挨拶をご紹介します。
残暑の候
8月上旬の立秋を過ぎてから、8月末まで使える時候の挨拶です。
立秋を過ぎてから出すお見舞いを残暑見舞いと言いますが、残暑見舞いの時候の挨拶に残暑の候を使うことがあります。
早涼の候
8月上旬の立秋を過ぎてから、8月下旬まで使える時候の挨拶です。
立秋を過ぎて暦の上では秋となり、涼しさを感じるようになりました、という意味で使われます。
秋暑の候
8月上旬の立秋から下旬まで使える時候の挨拶になります。
暦の上では秋になったにも関わらず、夏のような暑さが続くという意味で使われるものです。
こちらにも秋という字が入っていますが、暑いという文字がまだまだ夏の気配を感じさせてくれる表現ですよね。
処暑の候
二十四節気の処暑にあたる時期に使える時候の挨拶です。
処暑は8月中旬(例年23日頃)から9月上旬の白露までとなっています。
処暑には、暑さがだんだんと収まるという意味があります。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordにはあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
まとめ
立秋の候は二十四節気の立秋に使える時候の挨拶になります。
立秋には秋に入るという意味がありますが、現在の8月上旬から中旬はまさに夏真っ盛り。
秋という感覚があまりないかも知れませんね。
しかし、時候の挨拶は旧暦に沿って行うのが一般的のため、立秋の候を使った時候の挨拶を取り入れる場合は、手紙やはがきを送る時期に注意しましょう。
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