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季冬の候を使う時期はいつ?読み方と使い方や例文と結びも!

季冬の候

季冬の候という言葉を耳にすると、その美しい響きに心惹かれますが、いったいいつ使うのが適切なのでしょうか?

この言葉は、特定の時期にふさわしい時候の挨拶として用いられますが、その正確な時期や読み方、さらには使い方については意外と知られていないものです。

そこで、この記事では「季冬の候」を使う適切な時期、正しい読み方、そしてビジネス文書や私信での使い方、例文や結びの文まで、詳しくご紹介します。

これを読めば、あなたも季節の挨拶を上手に取り入れることができるようになりますよ。

  • 「季冬の候」の適切な使用時期について
  • 「季冬の候」の正しい読み方(きとうのこう)と意味
  • ビジネス文書や私信での「季冬の候」の使い方と例文
  • 季節に合わせた結びの文の作り方とマナー

季冬の候を使う時期はいつ?


季冬の候は12月上旬に使える時候の挨拶です。

一般的に上旬とは1日から10日までを指すため、季冬の候は12月1日から10日まで使える時候の挨拶ということになります。

季冬の候の意味や読み方は?


季冬の候は「きとうのこう」と読みます。

季は季節(きせつ)、冬は暖冬(だんとう)と読むことが多いので、季冬は読むのが難しいというわけではないですよね。

時候の挨拶は音読みすることが多く、季冬の候もすべて音読みで「きとうのこう」が正しい読み方になりますよ。

季冬とは冬の終わりという意味があり、陰暦12月を指す言葉です。

候には時期や時候などの意味があることから、季冬の候は「冬も終わりの時期に近づいてきましたね」という意味があります。

季冬の候の正しい使い方は?


先ほど、季冬の候は「冬も終わりに近づいてきましたね」という意味があるとお伝えしましたが、12月上旬に冬が終わると言われても、違和感を抱いてしまう方は多いのではないでしょうか。

季冬は陰暦12月を指す言葉ですが、陰暦12月は現在の1月(二十四節気の小寒から大寒の期間)が該当します。

旧暦では2月から春となるので、暦の上では冬の終わりとなるため間違いにはなりません。

季冬の意味通りに、「そろそろ冬も終わりそう」と感じる1月や2月に季冬の候を使うのは正しくないので注意しましょう。

季冬の候を使った例文


手紙やはがきなどを書く時に、特に気になるのがビジネス関係者や目上の人への文章ではないでしょうか。

マナー違反とならないように書きたいものですが、時候の挨拶は日常会話で使うものではないので、書き慣れないと感じる方も多いはずです。

そこでここでは、季冬の候を使った例文をご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 季冬の候、貴社にはますますご清栄の由大慶に存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 季冬の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 季冬の候、貴社の皆様におかれましては、ますますご活躍のことと存じます。日頃は身に余るお引き立てを賜り誠にありがとうございます。

目上の人に使う場合

・謹啓 季冬の候、〇〇様におかれましてはいよいよご清祥段、心よりお慶び申し上げます。
・拝啓 季冬の候、〇〇様におかれましてはお健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。

親しい人に使う場合

・季冬の候、寒さが日ごとに増す今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
・季冬の候、こちらはクリスマス一色の町並みとなり年末を感じるようになりました。おひさしぶりです、お変わりありませんか。

なお、親しい人に季冬の候を使うのは、相手との関係性を考慮した方がよいでしょう。

友達などの近しい人に季冬の候を使ってしまうと、改まった感じになってしまい、違和感を抱かれる可能性があります。

季冬の候のような〇〇の候は時候の挨拶では丁寧な表現(漢語調)のため、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがよいケースもあるでしょう。

季冬の候を口語調として使うのであれば、「12月になるともう1年が終わるのかと、月日の流れの早さに驚いております。お元気にしていますか」のような書き方でよいでしょう。

季冬の候の結び文


結び文とは手紙やはがきなどを締めくくる文のことです。

結び文には季節に関係なく使える定型文もありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文にすると文章全体がまとまり、統一感がうまれます。

なお、時候の候と同じ言葉や内容を結び文に入れるのはNGです。

ここでは、季冬の候を使った時の結び文の例文をご紹介します。

・歳末ご多忙の折、健康には十分にご留意なされ、さらにご活躍されますことを祈念申し上げます。謹言
・健やかなる新年をお迎えになられますよう、心よりお祈り申し上げます。敬具
・年末年始に会えるのを楽しみしています。かしこ

季冬の候を使うときに注意すること


季冬の候を使う場合、ビジネス関係者や目上の人へ贈る手紙やはがきなどには必ず頭語をつけましょう。

頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われているのは「謹啓」と「拝啓」になります。

これらには「謹んで申し上げます」という意味があり、相手に対する敬意を表しますよ。

いきなり季冬の候から始まる文章は、マナーとしてNGになるので注意しましょう。

また、頭語には結語が対になっており、文章の終わりにつけます。

「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので、覚えておくとよいでしょう。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができます。

ただし、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人には使わないようにしましょう。

季冬の候以外の12月の時候の挨拶はある?


季冬の候は12月上旬しか使えない時候の挨拶のため、12月中旬や下旬に使える時候の挨拶が知りたいですよね。

そこでここでは、12月に使える季冬の候以外の時候の挨拶をご紹介します。

大雪の候

大雪の候は12月7日頃から21日頃まで使える時候の挨拶です。

大雪二十四節気の名称で、雪が多く降る時期という意味がありますよ。

実際に雪がたくさん降り積もっていなくても、この期間であれば使うことができます。

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師走の候

師走の候は12月全般に使える時候の挨拶です。

師走は12月の和風月名となっており、一般的に広く浸透しているため、使いやすい時候の挨拶と言えるでしょう。

師走の由来は、お坊さんが走り回るほど忙しい時期という意味の「師馳(は)せ月」が語源となったという説や、年が果てる→年果つ→しはつ→しわすとなった説など様々にあります。

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寒気の候

寒気の候は12月全般に使える時候の挨拶です。

気温が下がって寒いという意味がある寒気は、手紙やはがきなどを送る地域の状況によっては、ふさわしくない場合もあります。

天候が温暖な地域には使わない方がよいでしょう。

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冬至の候

冬至の候は12月22日頃から1月5日頃まで使える時候の挨拶です。

冬至は二十四節気の一つで、一年で最も日が短く夜が長い日という意味があり、毎年12月22日頃になります。

時候の挨拶として使う場合は、次の節気である小寒まで使うことができますよ。

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年末厳寒の候

年末厳寒の候は12月下旬に使える時候の挨拶です。

年末とは12月下旬を指す言葉で、厳寒とは寒さが厳しいという意味があります。

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Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

季冬の候のまとめ

「季冬の候」とは、12月上旬(1日から10日)に使う時候の挨拶です。

「きとうのこう」と読み、冬の終わりを意味し、陰暦12月(現在の1月頃)を指します。

ビジネス文書や目上の人への手紙では、敬意を表す「謹啓」や「拝啓」を頭語に、季冬の候を挨拶として用いるのが適切です。

親しい人には、季節感を活かした自然な表現が好ましいでしょう。

結びには、季節感に合わせた言葉を選び、文章全体の統一感を出すことが大切です。

また、12月中旬以降は「大雪の候」や「師走の候」など他の時候の挨拶も適しています。

季冬の候を使う際は、季節の流れや文脈を考慮し、相手に合わせた表現を心がけましょう。

この記事のポイントをまとめますと

  • 「季冬の候」は12月上旬に使う時候の挨拶
  • 読み方は「きとうのこう」
  • 季冬は冬の終わり、陰暦12月を指す
  • 意味は「冬も終わりに近づいてきた」
  • 旧暦の12月は現在の1月に相当
  • ビジネス文書では「謹啓」や「拝啓」を頭語に使用
  • 親しい人へは季節感を活かした表現が適切
  • 結び文は季節感に合わせる
  • 12月中旬以降は「大雪の候」や「師走の候」が適切
  • 季冬の候の使い方は文脈や相手に合わせる

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