早涼の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文!

早涼の候

早涼の候を使う時期や読み方、使い方と例文について解説しています。

時候の挨拶とは、季節に応じた言葉を使って行う挨拶。

四季のある日本では季節ごとに時候の挨拶がありますが、早涼の候はどの季節の時候の挨拶なのか気になりますよね。

そこで今回は、早涼の候の使い方を詳しく調べてみました。

目次

早涼の候を使う時期はいつ?


早涼の候は、8月上旬から下旬にかけて使用することができる時候の挨拶です。

一般的に、上旬は1日から10日、中旬は11日から20日、そして下旬は21日から月末を指します。

したがって、早涼の候は8月1日から31日までの間に使えるということになります。

しかし、実際には早涼の候を使用する時期にはもう少し細かい配慮が必要です。

具体的には、8月7日頃以降に使うのが適切です。

これは、8月7日が立秋にあたり、暦の上では秋が始まるとされるからです。

立秋以降は、暑さが和らぎ始めることを感じさせる時期として「早涼」という言葉がふさわしいのです。

時期ごとの具体例

時期日付使用可否理由
上旬1日〜6日まだ立秋前で「早涼」の意味にそぐわない
上旬7日〜10日立秋以降で「早涼」を感じさせる時期
中旬11日〜20日まだ暑い日もあるが、徐々に涼しさが感じられる時期
下旬21日〜31日暑さが和らぎ、涼しさが明確に感じられる時期

早涼の候は、暦の上での立秋(8月7日頃)以降に使うのが一般的であり、8月の上旬から下旬まで広く使える時候の挨拶です。

しかし、早涼の候を使うタイミングは、暦や気候の変化を意識しながら配慮することが大切です。

特に日本の四季を感じさせる美しい挨拶表現として、適切な時期に使用することで、より一層相手に季節の移り変わりを感じさせることができます。

早涼の候の意味や読み方は?


「早涼の候(そうりょうのこう)」は、少し馴染みが薄い表現かもしれませんが、秋の始まりを表すとても風情ある日本語です。

では、この言葉の意味や読み方を詳しく見ていきましょう。

早涼の候の読み方

「早涼の候」は「そうりょうのこう」と読みます。

  • 早涼(そうりょう):秋の初めに感じる涼しさを表しています。「早」は「そう」、「涼」は「りょう」と読みます。特に「早」を「そう」、「涼」を「りょう」と読むことは一般的ですが、馴染みがないと感じるかもしれません。
  • 候(こう):時期や季節を表す言葉です。普段「候」を「そうろう」と読むことが多いですが、この場合は「こう」が正しい読み方です。

早涼の候の意味

「早涼」とは、秋が始まり、風や空気が涼しく感じられることを意味します。

これに「候」が加わることで、「早涼の候」は「秋に入り、朝晩の空気が肌に涼しく感じられる時期になりましたね」という意味になります。

秋の訪れを告げるこの言葉は、季節の変化を感じさせるだけでなく、日本の自然美を思い起こさせます。

例えば、秋の初めに吹く涼しい風、朝晩の冷たく澄んだ空気、徐々に色づき始める木々の葉など、これら全てが「早涼の候」に込められています。

「早涼の候(そうりょうのこう)」は、秋の訪れを優雅に表現する日本語の一つです。

読み方や意味を正しく理解することで、より豊かな表現を楽しむことができます。

特にビジネスシーンや礼儀を重んじる場面で使うと、相手に良い印象を与えることができるでしょう。

ぜひ、日常の挨拶や文章に取り入れてみてください。

早涼の候の正しい使い方は?


早涼の候は、8月7日頃以降に使うのが適切です。これは、例年8月7日頃に旧暦の立秋を迎えるためです。

立秋は暦の上で秋の始まりを示しており、早涼は秋の季語となります。

そのため、立秋以前に使用すると暦の上ではまだ夏であり、マナーとして適切ではありません。

早涼の候の使い方と注意点

時期使用の可否理由
8月7日頃以降使用可能旧暦の立秋を迎え、暦の上で秋が始まるため
8月7日以前使用不可まだ暦の上で夏であり、早涼は秋の季語のため
8月中使用可能暦の上で秋のため
9月以降使用不可早涼の候は8月いっぱいまでの時候の挨拶のため

例えば、8月中は夏の暑さが続くことが多く、実際に涼しさを感じることは少ないかもしれません。

しかし、9月に入ると一部の地域では気温が落ち着き、涼しさを感じ始めることもありますよね。

そのような場合、早涼の候を使いたくなるかもしれませんが、これは誤りとなります。

早涼の候はあくまで8月いっぱいまでの挨拶ですので、9月に入ってから使用することは避けてください。

時候の挨拶は、その時期の風情や季節感を表現する重要な要素です。

正しい時期に適切な挨拶を使うことで、より丁寧で心のこもったコミュニケーションが可能となります。

早涼の候もその一つとして、立秋を迎えた後の8月7日頃から8月いっぱいまでの間に使うようにしましょう。

このように、時候の挨拶を正しく使うことで、相手に対する心配りや季節感をより一層感じてもらえることでしょう。

時候の挨拶を使った具体的な書き方(基本文例)

文例をご紹介しますが、基本的な構成が決まっていますので、まずは基本形をどうぞ。

項目内容
1.頭語拝啓
2.時候の挨拶・書き出し〇〇の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
3.本文・用件本文の内容はここに記入します。手紙を書こうと思った気持ちを思い出しながら、筆を進めてください。
4.結びの言葉〇〇の季節も過ぎましたが、御社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
5.結語敬具
6.日付令和〇〇年〇月〇〇日
7.送り主早涼太郎
8.宛先〇〇〇〇様

ポイント:

  • 頭語と結語は決まり文句です。これらはそのまま使用します。
  • 時候の挨拶では、季節感を出すことが大切です。季節に合った挨拶を選び、天候や気候に言及して具体的な情景を思い浮かべられるようにします。また、相手の健康を気遣う言葉を加えることで、相手への思いやりを表現します。
  • 句読点やスペースを適切に使い、読みやすい文章を心掛けます。
  • 親しい友人に対しても、基本的な形式を押さえつつ、個人的なメッセージを加えることで、温かみのある手紙を作成できます。

早涼の候を使った例文


早涼の候を使った文章の書き出しに悩んでしまう方は多いですよね。

時候の挨拶は普段使い慣れていないことが多いですし、特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、誤りがないようにと慎重になるもの。

そこでここでは、早涼の候を使った文章の例文をご紹介します。

ケースに合わせて参考になさってみて下さい。

ビジネスで使う場合

  • 謹啓 早涼の候、貴社におかれましてはなお一層のご発展のことと大慶至極に存じます。平素は格別のご愛顧を賜り心より御礼申し上げます。
  • 拝啓 早涼の候、貴社、益々ご盛栄の御事慶賀の至りに存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。
  • 拝啓 早涼の候 皆様にはますますご清祥のことと拝察し、お慶び申し上げます。平素は格別のご支援を賜り、心より御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 早涼の候、〇〇様にはいよいよご清栄の段大慶に存じます。
・拝啓 早涼の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

親しい人に使う場合

  • 早涼の候、赤とんぼの姿を見かけるようになりました。お元気にお過ごしでしょうか。
  • 早涼の候、もうすぐ夏休みも終わりですね。我が家ではこどもたちが大慌てで宿題に励んでいます。

なお、親しい人へ送る手紙やはがきなどでは、早涼の候を使わない方がよいでしょう。

早涼の候のような〇〇の候は、時候の挨拶の中でも特に丁寧な表現となる漢語調と言います。

親しい人に漢語調を使うと、よそよそしさを感じてしまうこともあるので、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがおすすめですよ。

早涼の候を口語調にするなら、「夏の日差しもようやくやわらぎ、涼しい風が心地よい季節になりましたね」のような書き出しでよいでしょう。

早涼の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使うことができる定型文がありますが、時候の挨拶の季節に合わせた結び文を使うと文章全体に統一感が出るのでおすすめです。

ここでは、早涼の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。

  • 残暑凌ぎ難き候、皆様方のご無事息災を心よりお祈り申し上げます。謹言
  • 夏の疲れが出る頃です。ご無理をなさらないで、お身体おいといください。敬白
  • 夏も残りわずか。悔いのないように楽しみましょうね。かしこ

早涼の候を使うときに注意すること


早涼の候を使うときに注意したいのは、手紙やはがきなどを送る相手によって頭語と結語をつける、ということです。

特に時候の挨拶の中でも漢語調は丁寧な表現なので、漢語調の時候の挨拶を書き出しにすればOKと思ってしまう方がいますが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどではマナーとしてNGになってしまいます。

ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、時候の挨拶の前に必ず頭語をつけましょう。

頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われているのは「謹啓」と「拝啓」になりますよ。

これらには「謹んで申し上げます」という相手に敬意を表す意味があるので、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは必ずつけるようにしましょう。

そして、頭語をつけたら文章の終わりは結語で締めて下さい。

「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので、間違えないようにしましょう。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」を使うことができます。

ですが、「かしこ」はややカジュアル印象を与える結語のため、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは使わない方がよいでしょう。

早涼の候以外の8月の時候の挨拶はある?


早涼の候には(暦の上で)秋に入り、涼しい空気を感じる時期になりましたという意味があります。

ですが、近年は8月9月ともに厳しい暑さが続いており、最高気温を更新する時期でもありますよね。

そのため、状況によってはやや使いにくい時候の挨拶とも言えます。

そこでここでは、早涼の候以外に8月に使える時候の挨拶をご紹介します。

天候や気候に応じて、適切な時候の挨拶を選んでみましょう。

大暑の候

大暑の候は7月21日頃から8月7日頃まで使える時候の挨拶です。

大暑は二十四節気の一つで、大きい暑さと書く通り、旧暦では一年で最も暑い時期とされていました。

現在の季節感とは少しズレがありますが、二十四節気にちなんだ時候の挨拶の場合は、季節感に関係なく使うことができますよ。

立秋の候

立秋の候は8月7日頃から22日頃まで使える時候の挨拶です。

立秋も二十四節気の一つで、立つには始まりという意味があることから、立秋は旧暦における秋の始まりとなります。

立秋の候が使える8月上旬から中旬はまだまだ暑い日が続きますし、秋というよりも夏真っ盛りに感じますが、暦の上では秋となり、立秋の候を使うことができます。

残暑の候

残暑の候は8月7日頃から9月7日頃まで使える時候の挨拶です。

残暑とは、立秋(暦の上の秋を過ぎてもなお、夏のような厳しい暑さが続いているという意味がありますよ。

初秋の候

初秋の候は8月7日頃から9月7日頃まで使える時候の挨拶です。

初秋とは旧暦の秋の初めを指す言葉で、陰暦の7月を指すことから、新暦では8~9月上旬が該当します。

8月上旬はまだまだ夏のイメージですが、時候の挨拶は旧暦(二十四節気)に沿って使われるため、使っても間違いではありません。

処暑の候

処暑の候は8月23日頃から9月7日頃まで使える時候の挨拶になります。

処暑は二十四節気の一つで、暑さが収まる時期という意味がありますよ。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

早涼の候のまとめ

早涼の候は8月上旬から下旬まで使える時候の挨拶ですが、早涼は秋の季語のため、例え8月上旬であっても立秋前には使うことができません。

また、近年は気候の変化などにより、秋らしい涼しい風を感じる時期が9月以降となる地域も多いですが、早涼の候は8月にしか使えないので注意して下さい。

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