立冬の候を使う時期はいつまで?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

立冬の候

立冬の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

立冬は聞いたことがあるという方も多い言葉なのではないでしょうか。

ですが、立冬の意味や立冬の候を使える時期はよくわからない方もいますよね。

そこで今回は、立冬の候の使い方を調べてみました。

目次

立冬の候を使う時期はいつからいつまで?


立冬の候は11月7日頃から21日頃まで使える時候の挨拶です。

時候の挨拶の中には、使える期間が明確ではない場合もありますが(例:上旬から中旬、〇月中はOKなど)、立冬の候は使える期間がしっかりと決まっています。

とは言え、7日「頃」や21日「頃」とあり、どうして7日や21日と断定できないのか不思議に思う方もいますよね。

その理由については、次の「立冬の候の意味や読み方」でご紹介しています。

立冬の候の意味や読み方は?


立冬の候は「りっとうのこう」と読みます。

時候の挨拶は音読みすることが多く、立冬の候も全て音読みで「りっとうのこう」となります。

立冬とは冬の始まりとなる言葉で、立には季節の始まりという意味がありますよ。

候には時期や時候などの意味があることから、立冬の候は「暦の上では冬となる時期になりましたね」という意味になります。

ちなみに、「暦の上では」というのは旧暦のことを指しています。

現在採用されている新暦は太陽の運行を元にした太陽暦なのに対し、旧暦は月の満ち欠けによる太陰暦を決めていました。

月は29.5日の周期なので、1年で11日も新暦とは誤差が生じます。

これが続くと季節感にもズレが生じてしまうため、その修正のために生まれたのが二十四節気です。

二十四節気は一年を24等分に分け、それぞれに季節にちなんだ名称をつけたもの。

立冬はその二十四節気の一つに該当します。

旧暦と新暦では1ヵ月から1ヵ月半ほど誤差があるので、立冬を現在の暦である新暦に直すと必ずしも毎年同じ日にはならないのです。

このようなことから、立冬の期間が11月7日「頃」から21日「頃」と表記されます。

立冬の候の正しい使い方は?


先ほどもお伝えした通り、新暦は太陽暦、旧暦は太陰暦によって暦が作られていました。

そのため、旧暦に倣って時候の挨拶を使うと、新暦では季節感にズレを感じやすくなります。

11月7日頃から冬の始まりと言われても、ピンとこない方が多いのではないでしょうか。

しかし、時候の挨拶は多くが旧暦を新暦に直した暦で使います。

実際の季節感では12月中旬くらいから冬が始まったと思っても、そのタイミングでは使うことはできません。

なお、時候の挨拶の中には新暦における季節感に合わせて使えるものもありますが、二十四節気の名称を使った時候の挨拶は二十四節気の期間に使うのがマナーとなりますよ。

立冬の候を使った例文


立冬の候を使った文章の書き出しに悩んでしまう方は多いでしょう。

そこでここでは、立冬の候を使った例文をご紹介します。

手紙やはがきなどを送る相手にとって文章の内容は変わるので、立冬の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別にしています。

ビジネスで使う場合

・謹啓 立冬の候、貴社におかれましてはますますご隆盛の段、大慶の至りに存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 立冬の候、貴社におかれましては、いよいよご発展の由、心からお喜び申し上げます。常々身に余るご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
・拝啓 立冬の候、貴社におかれましてはいよいよご繁栄のことと拝察いたしております。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、ありがとうございます。

目上の人に使う場合

・謹啓 立冬の候、〇〇様におかれましてはいよいよご壮健のこと大賀の至りに存じます。
・拝啓 立冬の候、〇〇様には益々ご健勝のことと、お慶び申し上げます。

親しい人に使う場合

・立冬の候、秋晴れの好天気が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
・立冬の候、朝の冷気に身を縮ませております。ご家族の皆さんはお元気にお過ごしですか。

なお、親しい人には立冬の候を使う必要はありません。

立冬の候は時候の挨拶の中でも丁寧な表現となる漢語調になります。

ビジネス関係者や目上の人に使うのはよいのですが、親しい人に使うと改まった感じがして、違和感を抱かれてしまうこともあるようです。

親しい人に立冬の候を使う時は、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがよいでしょう。

立冬の候を口語調にするなら「暦の上では冬の時期になりましたね」のような書き出しになります。

立冬の候の結び文


結び文とは手紙やはがきなどを締めくくる文のことです。

結び文には季節に関係なく使える定型文もありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文にすると文章全体に統一感が出るのでおすすめです。

なお、時候の挨拶と結び文に同じ言葉や内容を使うのはNGです。

立冬の候を使った場合は、結び文には冬の始まりといった言葉や内容以外のことを入れるとよいでしょう。

ここでは、立冬の候を使った時の結び文の例文をご紹介します。

・天候不順の折、社員皆々様には一層のご健勝を心よりお祈りいたします。謹言
・向寒の折柄、何卒お身体おいといください。敬具
・紅葉が鮮やかな季節です。ぜひこちらへも足を運んで下さいね。かしこ

立冬の候を使うときに注意すること


立冬の候は時候の挨拶の中でも丁寧な表現のため、文章の書き出しに使うことができます。

ただし、手紙やはがきなどを送る相手がビジネス関係者や目上の人の場合は、それではマナー的にNGとなってしまいます。

ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、立冬の候の前に必ず頭語をつけましょう。

頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われるのは「謹啓」と「拝啓」です。

これらには「謹んで申し上げます」という意味があり、いきなり時候の挨拶から始めるよりも相手に敬意を表すことができますよ。

また、文章の書き出しに頭語をつけたら、終わりはける後で締めて下さい。

頭語と結語は対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので覚えておくとよいでしょう。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができます。

ですが、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人には使わないようにして下さい。

立冬の候以外の11月の時候の挨拶はある?


立冬の候は天気に関係なく使うことができる時候の挨拶ですが、他の時候の挨拶も覚えておくとバリエーションが増えて使いやすくなりますよね。

そこでここでは、11月に使える立冬の候以外の時候の挨拶をご紹介します。

初霜の候

10月下旬から11月上旬まで使える時候の挨拶です。

初霜とはその時の秋から冬にかけて初めて降りた霜のことを指す言葉ですが、地域によって気温や天候が異なるため、必ずしもこの時期に初霜が降りるとは限りませんよね。

そのため、本来であれば使えない時期となる11月中旬から下旬であっても、状況に合わせて使っても問題がないと考えられています。

孟冬の候

11月上旬から12月上旬に使える時候の挨拶です。

孟冬とは暦の上の冬の始まりである初冬を指す言葉で、旧暦における初冬は二十四節気の立冬から小雪の終わりが該当します。

そのため、孟冬の候は具体的に11月7日頃から12月6日頃まで使える時候の挨拶になりますよ。

夜寒の候

11月上旬から12月上旬に使う時候の挨拶です。

日中はそこまで寒くないものの、夜になると気温が下がり冬の訪れを感じる時期になりましたね、という意味があります。

小雪の候

11月下旬から12月上旬に使える時候の挨拶です。

小雪とは雪の降り始めという意味があり、二十四節気の名称の一つとなっています。

そのため、実際に雪が降っていなくても使っても問題はありません。

二十四節気の小雪は11月22日頃から12月7日頃までが該当しているので、小雪の候を使う時はこの期間内に使うようにしましょう。

冷雨の候

11月全般に使える時候の挨拶です。

冷雨とは冷たい雨という意味ですが、時候の挨拶の冷雨の候の場合は晩秋から初冬にかけて降る雨を指しています。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

まとめ

立冬の候は11月7日頃から21日頃まで使える時候の挨拶です。

立冬とは冬の始まりという意味ですが、実際の季節感ではなく、二十四節気に合わせて使うのがマナーとなります。

そのため、12月中旬くらいに「いよいよ冬が来た」と感じたからと言って、立冬の候を使うことはできません。

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