異常に喉が渇いた時の原因と対処法!
普段から美容や健康に気を遣っているモデルさんは、一日に1.5~2ℓもの水を飲むと言われています。
2ℓって少し多過ぎでは・・?と思うかも知れませんが、私達の体は〝不感蒸泄〟と言って気付かないうちに、毎日2~2.5ℓもの水分を排出しているため、2ℓ程度の水分補給は欠かせないことと言えます。
このため、運動などをしていなくても喉の渇きを感じること自体はごく当たり前だと言えますが、やたらと喉の渇きを訴え大量に水分を摂る場合は注意が必要です。
なぜなら、それは病気の可能性があるからです。
飲み物をたくさん飲むことが病気?と思うかも知れませんが、喉の渇きを侮ってはいけません。
そこで今回は、異常に喉が渇く原因とその対処法についてご紹介したいと思います。
なぜ喉が渇くのか?一般的な原因は?
まずはそのメカニズムを、簡単にご説明したいと思います。
私達人間の体は、約60%が水分でできています。
そして、その60%のうち、わずか3%が失われただけでも脱水症状を起こします。
ただし、脱水症状はすでに体の水分が足りない状態となっていますが、そうなるのを防ぐために体には2つの仕組みが備わっています。
①血液中の塩分濃度の調整
高温や運動によって汗をかくと喉が乾きやすくなりますが、これには血液中の塩分濃度の調整が関係しています。
汗をかくことで大量の水分が失われると、血液に含まれる塩分濃度が上昇します。
これを感知した脳が、血液中の塩分濃度を調整するために口渇中枢を刺激し、喉が渇いたという指令を出しています。
②唾液量の低下を感知
口の中の唾液の量が減ると、口渇感によって喉の渇きを感じます。
唾液の量が少なくなる原因には、加齢によるものや風邪薬などの副作用、ストレスなど様々なものがあります。
塩辛いものを食べた時に喉が乾きやすくなるのは、①の血液中の塩分濃度の調整の働きが関係しているからです。
また、加齢による唾液量の低下は、本人が水分不足に気付きにくいという側面があることから、高齢者における真夏の熱中症の原因の一つとも言われています。
そのため、高齢者の場合は喉が渇いたと感じる前に、こまめに水分補給をすることが大切になります。
異常に喉が渇く場合、病気の可能性もあるの?その病気は?
喉の渇きを感じることは、ごく当たり前の体のメカニズムと言えます。
なので、喉が渇くのは何か問題があるのか?と、必要以上に心配することがありません。
例えば、人前で発表をしなくてはいけない時やスリル満点の映画を見ている時など、緊張や不安などから喉の渇きを感じることはありませんか?
これは、強い興奮状態から自律神経のバランスが崩れることで、唾液の分泌が抑えられてしまうことが原因と考えられます。
また、女性の場合は生理前になると喉が乾きやすくなりますが、これもホルモンバランスの乱れが自律神経に作用しているからと言われています。
この他にも、朝の起床時の喉の渇きは寝ている間に水分が失われたことが原因のため、自然な現象と言えます。
しかし、上記のような状況とは全く無関係の状態で、常に水分が欲しいと感じるような喉の渇きは、やはり異常と考えざるを得ません。
特に、水分の摂取量が増えたのと同時に、トイレに行く回数が増えたり、尿量が増えている時は糖尿病や腎臓病の可能性があります。
また、先述したような緊張や不安の状態から、一時的に自律神経の働きに乱れが起こることは誰にでもありますが、それが継続的に続いてしまう自律神経失調症を患うと、唾液の分泌量が減ってしまい常に喉の渇きを感じるようになります。
一般的な喉が渇いた時の対処法
高温時や運動時などの喉の渇きには、「喉が渇いた」と感じる前から、少量ずつこまめに水分補給をすることで対応してみましょう。
水分は一気に摂取しても、全てが吸収されるわけではないので、汗をかくことがわかっている時は特に、時間を決めて水分補給を行うことが大切です。
その際には水やお茶よりも、スポーツドリンクや経口補水液がよいでしょう。
また、朝起きた時に喉の渇きを強く感じる方は、寝る前にコップ一杯程度の水を飲んでおくのも効果的です。
起床時に水分を摂るのもよいですが、その際には冷たいものよりも常温の方が、胃腸への負担が掛からず安心です。
さらに、生理前に飲み物が欲しくなる場合には、冷たいものよりも温かい飲み物を摂るのがよいでしょう。
冷たい飲み物は、血流を悪くしてしまうため、生理痛の症状を悪化させる恐れがあります。
このように、一般的な喉の渇きに関しては、どれほど過敏になることなく水分を摂ることで対処して構わないでしょう。
常に喉が渇いている時の対処法
喉が乾いているからといって、飲み物を多く摂ってしまうと腎臓に負担が掛かってしまいます。
そのため、喉の渇きを感じないようにすることも大切です。
例えば、塩分の多い食事は血液中の塩分濃度を高めてしまい、喉の渇きを感じやすくなってしまいます。
また、カフェインやアルコールなどには利尿作用があることから、飲むと体内の水分が減ってしまい、返って逆効果となってしまう場合があります。
喉が乾きやすい方は、このような食事や水分の摂取方法に気を付けることが大切です。
その他、口が乾燥すると口渇感から水分を多く摂ってしまいがちなので、空気が乾燥する季節には加湿器やマスクを使って乾燥を防ぐことも効果があると言えるでしょう。
そして、ストレスによる自律神経の乱れは、本当は十分に水分が足りているにも関わらず、唾液の分泌量が減るために喉の渇きを感じやすくなりますので、リラックスをする時間を設けたり、ストレスの元から離れてみることも大切です。
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やたら喉が渇く原因はストレス?重大な病気が潜んでいるの?のまとめ
喉の渇きは、誰にでもごく当たり前に起こる生理現象のため、それ自体がすぐに病気に結び付くわけではありません。
しかし、飲んでも飲んでも水分が足りないと感じたり、トイレがやたらと近くなったと思った時は、重大な病気が原因の可能性があります。
喉の渇きくらいで病院へ行くなんて・・と思うかも知れませんが、早期発見により症状の悪化を防ぐことができますので、おかしいなと思ったら躊躇わずに病院を受診するようにしましょう。
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