十日夜2024年はいつ?読み方や意味や由来と食べ物は何?

2024年の十日夜はいつ?意味や由来や楽しみ方や過ごし方や食べ物は?

十日夜と呼ばれる行事をご存知でしょうか。

西日本にお住まいの方は特に、今、初めて聞いたという方も多いかも知れませんね。

十日夜も、十五夜や十三夜のようにお月見を行う行事なのでしょうか。

そこで今回は、十日夜について調べてみました。

2024年の十日夜はいつなのか、十日夜の意味や由来、過ごし方などをご紹介します。

目次

十日夜2024年はいつ?

2024年の十日夜は、11月10日(日)になります。

十日夜は旧暦の10月10日に行いますが、旧暦は新暦よりも1ヵ月から1ヵ月半ほど誤差があるため、毎年日付が異なります。

あくまでも、2024年の場合は11月10日と言うことです。

ただし、後に詳しく説明していますが、十日夜は十五夜のように月の満ち欠けに忠実である必要がないため、実際に十日夜を行う多くの地域では、旧暦を新暦に直した日付ではなく月遅れとなる11月10日に行う場合が多いようです。

なお、2024年以降の十日夜の日付は次のようになります。

2025年 11月29日
2026年 11月18日

十日夜の意味や由来や読み方


十五夜」はよく聞きますが、「十日夜」は聞き馴染みのない方も多いのではないでしょうか。

十日夜は「とおかんや」もしくは「とおかや」と読みます。

これは、旧暦は月の満ち欠けによって日付が決められており、地球から見て太陽が月に隠れてしまい、月がまったく見えない日を月齢0(新月)と呼び、そこから月齢1(繊月)、月齢2(三日月)と呼び方が変わっていきます。

そして、月は15日周期で新月と満月を繰り返すため、新月から15日後の月齢14(十五夜)が満月になります。

十日夜はこの呼び方の一つで、月齢9に当たる日となり、新月から10日後という意味があります。

また、現在も東日本ではこの伝統が続いている地域もありますが、西日本にはないため初めて聞いたという方も多いでしょう。

十日夜は十五夜のようにお月見をするわけではありません。

元々、十日夜も十五夜も月齢を指し、旧暦では月の満ち欠けによって月日を決めていました。

月齢で十五日に当たる日は満月になることから、月が綺麗に見える日ということでお月見が始まったそうです。

旧暦の10月10日は、稲刈りが終わり、田の神様が山に帰る日とされ「刈り上げ十日」とも呼ばれており、この日に収穫に感謝した行事が東日本を中心に行われていました。

なお、西日本には十日夜と呼ばれる行事はないものの、旧暦の10月の亥の日に「亥の子」や「亥の子祭り」「亥猪(げんちょ)」など、地域によって呼び名が違う十日夜と似たような行事が行われます。

なお、十五夜や十三夜のお月見とは違い、十日夜は満月であることがあまり重視されないため、本来であれば旧暦の10月10日は、2024年の場合新暦では11月3日となりますが、毎年11月10日に固定して行う地域も多いようです。

十日夜の楽しみ方

十日夜は、満月に近い十五夜や十三夜とは違い、月が6割程度しか見えないことから、お月見を楽しむのが主というわけではなく収穫祭の意味合いが強いものです。

そのため、お月見のように窓側やベランダで月を見ながら食事やお酒を楽しむというよりも、収穫そのものをお祝いするのがよいでしょう。

十日夜の時期は稲の収穫が終わっているので、団子を作ったり、お餅をついてみるのはいかがでしょうか。

また、旬を迎える果物が多いので、果物園に果物狩りに出かけてみるのもお勧めです。

枝から直接果物をもいで頂く味は格別ですし、食べ物のありがたみや生産者さんへの感謝の気持ちを持つことができるでしょう。

特にブドウは蔓がある事から神様との繋がりを強めるといった意味もあるようです。

そして、お供えをした後はそれらを下げて美味しく頂いてしまいましょう。

お供え物を下げて食べる事にも意味があり、神様との結びつきを強めると考えられています。

さきほど、十日夜はお月見よりも収穫祭の意味合いが強いとしましたが、十日夜は十五夜、十三夜に次いで月が綺麗に見えると言われており、この3日間が晴れると縁起がよいと言われています。

十日夜の風習

藁鉄砲

長野県や群馬県、埼玉県の一部の地域で、収穫後の稲の藁を集めて「藁鉄砲」(藁づと)を作り、子ども達が地面を叩きながら唱えごと(歌)を歌う風習が残っています。

唱えごとの内容は地域によって違いますが、一例を挙げると「とおかんや とおかんや あさそばきりに ひるだんご ようめしくったら ひっぱたけ」(埼玉県秩父地方)があります。

藁を縄で固く縛り棒状にした藁鉄砲で地面を叩くことで、農作物に悪さをするモグラやネズミを追い払う意味の他、五穀豊穣を願うおまじないの意味もあるそうです。

昔は藁鉄砲で地面を叩いた時に「カーン」といい音が出るよう、さといもの茎を入れていたと言われています。

また、埼玉県では藁鉄砲で大根畑を叩くと、音に驚いた大根が抜けたり、大根が背伸びをして大きくなるなどの言い伝えがある一方で、東北地方では十日夜に大根畑に入り、大根が割れる音を聞いたら死んでしまうと言われているなど、各地に残る風習がかなり違うことが伺えます。

案山子の年取り

長野県の一部の地域では、十日夜の日を「案山子の年取り」「案山子上げ」と呼び、当日の晩に田から持ち帰った案山子と農業道具を家の土間などに飾って餅やソバを供えるなど、案山子を田の神に見立てて丁寧にまつる風習があります。

これはかかしを田の神様と見立てているからで、その時にかかしと一緒にお月見を行ったりします。

十日夜は満月を愛でるわけではないものの、収穫に感謝に月を眺めて過ごしてみるのもよいかもしれません。

十日夜に食べる食べ物は?


十日夜には特に決まった行事食はないのですが、かかしにお供えした団子やお餅を食べることが多いようです。

また、秋は旬を迎える果物が多いため、お供え物に果物を選ぶ場合も多いでしょう。

柿、梨、りんご、いちじくなど数多くありますが、中でもぶどうを食べると縁起がよいと言われています。

ぶどうはツタがあるため、神様との結びつきを強くするというのがその理由のようです。

亥の子餅

西日本の場合は、この日についたお餅を亥の子餅や亥猪餅と呼んで、行事食としているところもあるようです。

亥の子餅(亥猪餅)は亥の時刻(午後9~11時)に食べるとよいとされ、その時間に食べる方もいるそうです。

十五夜と十三夜や十日夜の違いは何?

十五夜とは本来は満月の事を指し、年に12回ほど巡ってきます。

中でも旧暦の8月15日の満月は、空が澄み渡って月がもっとも輝きを増すと言われていた事から、中秋の名月として古くは平安時代から愛されてきた行事です。

そして十三夜は、十五夜の次にやってくる満月の夜です。

旧暦では9月13日とされ、こちらも空気が澄んで月がはっきりと見える事から十五夜と並んで親しまれてきました。

そして十五夜も十三夜も、新暦では毎年日付が変わります。

しかし十日夜は新暦では11月10日と決まっています。

地域によっては11日もしくは12日に行う場合もあるようですが、十三夜や十五夜のように毎年大きく変わりません。

さらに十日夜は、十三夜や十五夜とは違い、月見がメインではなく収穫祭がメインと言われています。

まとめ

今も十日夜の風習が残る地域の中には旧暦を新暦に直した日付ではなく、毎年、月遅れとなる11月10日を十日夜と決めているところも多くあります。

十日夜は十五夜や十三夜のように月が満月に近い状態ではなく、6割程度しか見えないことから、お月見が主体というわけではありません。

収穫祭としての位置づけとなっていますが、十五夜、十三夜、十日夜の3日間が晴れると縁起がよいと言われており、お月見を楽しむ方もいらっしゃいます。

地域によっては「かかしあげ」という風習があり、田んぼから引き揚げてきたかかしに団子や餅、収穫物をお供えし、一緒にお月見を行うところもあります。

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