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年賀状の起源と現在の年賀状になっていくまでの歴史

年賀状の起源

年賀状の起源を知ると、新年の挨拶がもっと特別なものに感じられるかもしれません。

平安時代から始まり、江戸時代、明治時代を経て現在に至るまで、日本の文化として深く根付いてきた年賀状。

しかし、その背後には、単なる挨拶以上の豊かな歴史と文化が息づいています。

「年賀状の起源と現在の年賀状になっていくまでの歴史」では、この伝統的な習慣の変遷を、わかりやすく紐解きます。

この記事を通じて、年賀状一枚に込められた深い思いや歴史を感じ取り、新年の挨拶をより一層大切にするきっかけになるでしょう。

  • 年賀状は平安時代に貴族間の挨拶として始まりました。
  • 江戸時代には庶民にも広がり、飛脚制度によって新年の挨拶が書状で行われるようになりました。
  • 明治時代の郵便制度の始まりと共に、はがきが普及し、年始の挨拶として年賀状が定着しました。
  • 戦時中は年賀状の中止がありましたが、戦後に復活し、お年玉つき年賀はがきが登場しました。
  • 現代では、年賀状は新年の挨拶を伝える大切な手段として多くの人に親しまれています。

年賀状の起源


皆さん、年賀状を書く時、その起源について考えたことはありますか?

私たちの日常に深く根付いている年賀状ですが、その始まりは意外にも古く、平安時代後期にさかのぼります。

今日は、その魅力的な歴史についてお話ししましょう。

  • 平安時代:年賀状のはじまり
  • 江戸時代:庶民に広がる年賀の文化

平安時代:年賀状のはじまり

平安時代、貴族たちの間で始まった年賀状の交換。

最古の記録は、藤原明衡の「雲州消息」という文例集に見られます。

ここには、新年の挨拶文が収められており、今日の年賀状の原型とも言えるでしょう。

この時代、貴族たちは「年始回り」という習慣を持っていました。

これは、新年になると、お世話になった方々や親族を訪ねて挨拶をするというもの。

しかし、遠方の人々には直接会うことが難しいため、挨拶の言葉を書状にして送る習慣が生まれました。

江戸時代:庶民に広がる年賀の文化

江戸時代になると、寺子屋での読み書きの普及により、武士だけでなく庶民の間でも手紙のやり取りが一般的に。

この時代、年賀の書状はより身近な存在となりました。

また、町飛脚の登場により、飛脚制度が整備され、新年の挨拶を書状で代行する文化が根付きました。

これは、現代の年賀状のスタイルへと繋がる大きな変化でした。

このように、年賀状は時代を超えて、日本の文化として根強く残ってきました。

今では、新年の挨拶を伝える大切な手段として、多くの人々に親しまれています。

年賀状一枚に込められた思いや、その背後にある豊かな歴史を感じながら、次の年賀状を書く時、少し違った視点で楽しんでみてはいかがでしょうか。

新年の幕開けを彩る、素敵な伝統をこれからも大切にしていきたいですね。

年賀状の歴史とその変遷


年賀状がどのようにして生まれ、現在に至るまでの変遷をご存知ですか?

実は、年賀状の誕生には、日本の郵便制度の発展が大きく関わっているんですよ。

  • 明治時代の郵便制度の始まり
  • はがきの普及と年始の挨拶
  • 郵便事業の課題と年賀状の影響
  • ポストカードの導入
  • 年賀状の誕生

明治時代の郵便制度の始まり

まず、年賀状の歴史を知る上で欠かせないのが、明治時代の郵便制度の誕生です。

明治3年(1870年)、日本で初めての郵便事業がスタートしました。

これは、日本の近代化に向けた大きな一歩だったんです。

そして、その翌年には、全国一律料金の郵便制度が確立されることになります。

これにより、日本中どこでも同じ料金で手紙を送れるようになったんですね。

はがきの普及と年始の挨拶

明治20年頃、日本では郵便制度が整備され、はがきが国民に広く使われるようになりました。

この頃から、年始の挨拶をはがきで行う習慣が生まれ、次第に年中行事として定着していきました。

この新しい風習は、日本のコミュニケーションの形を大きく変えたのです。

郵便事業の課題と年賀状の影響

しかし、当時の郵便事業はまだ発展途上で、年末年始のはがきの取扱量は通常時の何十倍にも上りました。

この大量のはがき処理に、限られた人員では対応が難しく、年賀状以外の郵便物にも影響が出るほどでした。

通常より遅れて郵便物が届くことは珍しくなく、この時期の郵便事業は大きな課題を抱えていました。

ポストカードの導入

そして、もう一つ重要なのが、ポストカードの導入です。

実は、ポストカードはヨーロッパで使用されていた定額の簡易郵便がルーツなんです。

日本では明治6年(1873年)からポストカードが発行され始めました。

これが、後に日本の郵便はがきの原型となり、現在の年賀状へと発展していくことになるんですよ。

年賀状の誕生

年賀状の処理に追いつくため、さまざまな対策が講じられましたが、それでも年々増加する年賀状の量には対応しきれませんでした。

そこで、年賀状を通常の郵便とは別枠で処理するという現在に繋がる大きな変革が行われました。

これが「年賀郵便」という制度の始まりであり、現在に至るまでの年賀はがき(年賀状)の流れを作り出したのです。

このように、年賀はがきは単なる年始の挨拶を超え、日本の郵便制度や文化に大きな影響を与えてきました。

今では、新年の喜びを伝えるための大切なツールとして、多くの人々に愛され続けています。

年賀はがき一枚に込められた思いや歴史を知ることで、私たちはその価値をより深く理解し、大切にすることができるのではないでしょうか。

1月1日の消印が欲しかった?


新年の訪れを告げる年賀状。その小さなカードには、日本の文化や歴史が詰まっています。

特に、年賀状に押される消印には、興味深いエピソードが隠されているんですよ。

かつて、年賀状には「受付局」と「配達局」の2つの消印が押されていました。

このうち、特に重要視されていたのが「配達局の1月1日の消印」。

新年の幕開けを象徴するこの消印を求めて、多くの人が年末や元旦に年賀状を出していたんですね。

この風習が始まったのは、明治時代にさかのぼります。

明治32年(1899年)、郵便局は年賀状の取り扱いに関して特別な制度を設けました。

この制度により、12月20日から30日の間に指定された郵便局に持ち込まれた年賀状は、なんと「1月1日の消印」で新年に配達されることになったのです。

ただし、この制度にはいくつかの注意点がありました。

たとえ消印が1月1日であっても、必ずしも元旦に配達されるわけではなかったんです。

また、全国の郵便局でこの制度が実施されるようになったのは、それから数年後の明治38年(1905年)のこと。

さらに、明治40年(1907年)には、年賀状の投函方法にも変化がありました。

それまでは、まとまった数の年賀状を束ねて郵便局に持ち込むのが一般的でしたが、この年から郵便ポストへの投函が可能になったのです。

これにより、少量の年賀状でも気軽に送れるようになり、現在の年賀郵便の基礎が築かれました。

このように、年賀状の歴史を振り返ると、日本の郵便制度の変遷や、新年を迎える心の準備としての年賀状の意味合いが見えてきます。

今ではデジタル化が進み、年賀状を送る習慣も少しずつ変わってきていますが、この小さなカードに込められた想いは、時代を超えて受け継がれていくことでしょう。

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戦争の影響による年賀状の中止とその後の復活

  • 戦前の年賀状文化とそのピーク
  • 戦時中の影響と年賀状の中止
  • 戦後の復興と年賀状の復活

戦前の年賀状文化とそのピーク

昭和10年代初頭、日本では年賀状が非常に人気で、その取り扱い数は驚くべき7億通を超えていたんです。

この時期、年賀状は家族や友人、知人との絆を深める大切な手段として、多くの人々に親しまれていました。

年末の忙しい時期でも、心を込めて年賀状を書くことは、一種の楽しみであり、文化的な行事として定着していたのです。

戦時中の影響と年賀状の中止

しかし、昭和15年頃になると、状況は一変します。

日中戦争の悪化に伴い、物資の不足が深刻化。

国内では年賀状の自粛ムードが広がり、ついには年賀郵便の特別取扱いが中止されてしまったのです。

昭和16年には太平洋戦争が始まり、戦争の影響で年賀状を送ることはほぼ不可能に。

戦時下では、人々の心にも暗い影が落ち、年賀状を通じた明るい新年の挨拶は、遠い記憶となってしまいました。

戦後の復興と年賀状の復活

終戦を迎えた昭和20年、日本は復興への道を歩み始めます。

そして、昭和23年には、ようやく年賀郵便の特別取扱いが再開されたのです。

戦争前の取り扱い量の半分にも満たない状況でしたが、これは復興の象徴とも言える出来事でした。

翌年からは、年賀状の取り扱い数が飛躍的に増加し、人々の間に再び年賀状を通じたコミュニケーションの喜びが戻ってきたのです。

戦争という悲しい歴史の中で一時的に失われた年賀状文化ですが、戦後の復興と共に、人々の心に再び温かい光をもたらしました。

年賀状は、ただの紙片ではなく、人々の心をつなぐ大切な架け橋だったのですね。

お年玉つき年賀はがきの魅力的な歴史


私たちの新年の楽しみの一つ、「お年玉つき年賀はがき」の魅力的な歴史についてお話ししましょう。

この素敵な伝統は、実は戦後の日本から始まったんですよ。

  • お年玉つき年賀はがきの誕生
  • 初回のお年玉つき年賀はがき
  • お年玉くじの進化
  • 最新のお年玉つき年賀はがき

お年玉つき年賀はがきの誕生

戦後の日本は、復興と再生の時期でした。その中で、国民の心を明るくするために、とある民間人の素晴らしいアイデアが生まれました。

それが「お年玉つき年賀はがき」です。

戦争によって一時的に途絶えていた年賀状の文化を、この新しいアイデアが息吹き返させたのです。

初回のお年玉つき年賀はがき

さて、初めてのお年玉つき年賀はがき、その当選品がとってもユニークだったんですよ。

特賞はなんとミシン!

その時代には貴重な家庭用品でした。

1等は純毛の洋服地、2等は学童用グローブ、3等は学童用のこうもり傘。

これらの賞品は、当時の生活を映し出していますね。

お年玉くじの進化

このお年玉くじ、年賀状を受け取るたびにドキドキする楽しみがありますよね。

そして、時代と共に、その賞品も変わってきました。

平成26年(2014年)からは、1等の賞品が現金になりました。

これは、個人の好みが多様化している現代を反映しているんですね。

最新のお年玉つき年賀はがき

そして、令和6年(2024年)用のお年玉つき年賀はがきでは、1等の賞品がさらに豪華に!現金30万円、電子マネーギフト31万円分、または2024年発行の特殊切手集と現金20万円の組み合わせから選べるんですよ。

これは、私たちの生活がどんどん便利になっていることを示していますね。

お年玉つき年賀はがきは、ただの年賀状以上のもの。それは、日本の歴史と文化、そして時代の変化を映し出す鏡のような存在です。

新年の挨拶を交わす喜びに、わくわくするサプライズが加わる。

これほど素敵な伝統は他にないですよね。今年も、皆さんにとって幸運が訪れますように!

いかがでしたか?このお話を通して、お年玉つき年賀はがきの歴史の奥深さを感じていただけたら嬉しいです。

新年の始まりに、この素敵な伝統を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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郵便番号を記入するようになった年賀状の歴史


昭和時代は、年賀状の歴史において大きな変化があった時期です。

  • 昭和36年:消印の変化
  • 昭和43年:郵便番号制度の導入
  • 昭和54年:年賀状印刷の流行
  • 現代:年賀状の素材集の販売

昭和36年:消印の変化

戦後の日本では、お年玉付き年賀はがきが誕生し、年賀状の数が年々増加しました。

そんな中、昭和36年(1961年)には、年賀郵便の消印が省略されるようになりました。

これは、増え続ける郵便物に迅速に対応するための措置でした。

消印の代わりに、消印に似た印刷がされるようになったんですね。

昭和43年:郵便番号制度の導入

さらに、昭和43年(1968年)には、郵便番号制度が導入されました。

これにより、郵便物の配達がより効率的になり、私たちの生活にも大きな変化がもたらされました。

昭和54年:年賀状印刷の流行

昭和54年(1979年)頃からは、年賀状に絵や文字を印刷するサービスが流行し始めました。

特に忙しい方々にとっては、このサービスは大変便利で、人気を博しました。

今日でも、この流れは続いていますよね。

現代:年賀状の素材集の販売

そして現代では、年賀状の素材集などの本が毎年販売されています。

これにより、自宅で手軽にオリジナルの年賀状を作成できるようになりました。

デザインやメッセージを自分で選べるので、より個性的な年賀状を送ることができるんです。

年賀状は、単なる挨拶状以上のもの。日本の文化や歴史を感じさせる素敵なアイテムです。

みなさんも、来年の年賀状をどのようにするか、今から考えてみてはいかがでしょうか?

きっと、新しい年の始まりを、もっと特別なものにしてくれるはずですよ。

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なぜ年賀状を出すのか?その理由は?


年賀状の素敵な役割について、もう少し詳しくお話ししましょう。

年賀状は、ただの年始の挨拶以上の意味を持っています。

それは、心からの感謝やつながりを表現する大切なツールなのです。

  • 一年間の感謝を伝える
  • 普段会えない人とのつながりを保つ
  • 人間関係を深める

1. 一年間の感謝を伝える

年賀状は、一年間お世話になった方々への感謝の気持ちを伝える絶好の機会です。

日頃は忙しさにかまけてなかなか伝えられない「ありがとう」の気持ちを、心を込めて書き記すことができます。

文章には、その年の思い出や感謝のエピソードを添えると、より心温まるメッセージになりますね。

2. 普段会えない人とのつながりを保つ

年賀状は、遠方に住む友人や親戚、かつての同僚や恩師など、普段はなかなか会うことができない人たちとのつながりを保つ手段としても素晴らしいです。

年に一度のやり取りが、遠く離れた人々との心の距離を縮め、互いの近況を知るきっかけにもなります。

たとえば、成長した子供の写真を添えたり、新しい趣味や仕事の話をしたりすることで、より親密なコミュニケーションが生まれるでしょう。

3. 人間関係を深める

年賀状は、友人や親族だけでなく、職場の同僚やビジネス関係者に対しても、信頼関係を深める効果があります。

特にビジネスシーンでは、年賀状を通じて敬意を表し、良好な関係を築くことが重要です。

また、個人的なメッセージを添えることで、フォーマルな関係を一歩進めた親密なコミュニケーションへと発展させることができます。

年賀状を出すことは、単なる年始の挨拶以上の意味を持ちます。

それは、心からの感謝やつながりを表現する大切なツールです。

この素敵な日本の文化を大切にし、新しい年の始まりに心温まるメッセージを届けましょう。

年賀状の起源のまとめ

新年の訪れと共に、私たちの心を温かくする伝統があります。

それは、年賀状を交換する習慣です。かつては、新年の挨拶回りを代替する手段として始まったこの風習は、今では日本文化の大切な一部となっています。

しかし、時代は変わり、インターネットや電子メールの普及により、年賀状を送る習慣は少しずつ影を潜めてきました。

特に平成9年には37億通もの年賀状が交換されたのをピークに、その数は減少傾向にあります。

このデジタル時代において、SNSのようなコミュニケーションツールが年賀状の代用として広く利用されています。

これらのツールを使えば、関係の浅い知人から海外に住む家族や友人にも、手軽に新年の挨拶を送ることができるのです。

それでも、正月に届く年賀状には特別な喜びがあります。

SNSのメッセージにはない、手書きの文字やデザインから伝わる温かさがあります。

このため、年賀状が完全になくなることは考えにくいですね。

年賀状は、1年に1度だけの交流を通じて、人と人とのつながりを深める大切な役割を果たしています。

これからも、年賀状文化を大切にし、人々の心の温かさを伝える手段として、その価値を見直していくことが大切です。

デジタルコミュニケーションが主流となる現代でも、年賀状が持つ独特の魅力と、人と人との絆を深める力は、これからも変わらずに大切にされるべきです。

新年の挨拶を通じて、人々の心がふれあい、新たな一年の幕開けを祝うこの美しい習慣を、私たちはこれからも大切にしていきたいですね。

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