2023年の芒種はいつ?由来や意味と行事やイベントと旬な食べ物や季語なども!
芒種という言葉をご存知でしょうか。
一瞬、見ただけでは読めない方も多いのではないかと思いますが、芒種は日本の四季や季節を彩る言葉として古くから親しまれているものです。
日本語は、同じ意味なのに違う言葉がたくさんあることから、世界一難しい言語だとも言われていますが、現代に生きる私達も知らない言葉というのは多数存在しています。
芒種もその中の一つと言えるかも知れませんが、意味を知ると「なるほどな」と思うと同時に、実はとても身近に感じられる言葉だということもわかります。
では、芒種とは一体どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
また、古くから関わりがあったとはどういうことなのでしょうか。
今回は、芒種の意味や由来、時期について掘り下げて調べてみようと思います。
芒種とは?
芒種は、ぼうしゅと読み、二十四節気の九番目にあたります。
「芒」は、稲や麦などのイネ科の植物の先端にある、棘のような突起がある部分のことを言うことから、芒種とは稲や麦などの種蒔きに適した時期、という意味があります。
また、種蒔きが始まると農家は忙しいシーズンに入ると言われていることから、農家の方にとっては「これからはゆっくりする暇がなくなる」と言った意味合いもあったようです。
芒種の意味や由来について
芒種は立夏→小満→芒種→夏至→小暑→大暑と推移する夏の節気の一つです。
この芒種という言葉は「稲や麦といった穂が出る穀物の種まき」という意味があり、種まきをする時期がこの芒種だったのです。
ちなみに、二十四節気の1つの節気は約15日となっており、この15日間を三分割したものが七十二候と呼ばれるものがあるのです。
これが芒種だと「螳螂か生ず」と「腐草蛍と為る」と「梅子黄なり」の3つで、カマキリがうまれて蛍が飛び出し、梅の実が黄色くなる時期と表現されているのです。
ただし、この二十四節気は紀元前の中国黄河流域で作られた暦で、そのころの中国の気候や気温を考慮して名前も作られており、日本の気候や気温と言葉的なズレや意味的なズレが発生することがあります。
七十二候はこのずれがかなりひどかったのか、日本向けの七十二候が作られておりこれは季節感にかなりマッチしているのです。
2023年の芒種はいつ?
期間で言うと2023年の芒種は6月6日から6月20日までとなります。
芒種というのは太陽の位置によって決まる二十四節気の一つに該当しており、この太陽の位置によって明確なタイミングが決まっているのです。
二十四節気において芒種は夏の節気となっており、夏の節気は立夏→小満→芒種→夏至→小暑→大暑と動きます。
つまり、夏の3つ目の節気が芒種となるということになります。
ちなみに、芒種は太陽黄経が75度に達したときから夏至になる90度までです。
芒種に行う風習は?
芒種は「稲や麦といった穂が出る穀物の種まき」という意味があり中国では農作業習俗イベントが行われたり、果樹の接ぎ木をするという風習があります。
他にも花々が落ちる時期なので中国では花神を祀る儀式を行われていますし、梅を煮るという風習もあります。
日本では5月上旬に田植えを行うところも多くなっており中国のようなイベントも多くはないのですが、6月の芒種に「壬生の花田植え」といったイベントを実施しているところもあるようです。
いわゆる伝統行事であるこの「壬生の花田植え」は日本の重要無形民俗文化財に指定されています。
芒種に行う行事やイベントは?
それでは芒種の時期、つまりは6月5日頃から6月21日頃までのタイミングで行われているイベントや行事とは何があるのかを探っていきます。
父の日
真っ先に浮かぶのが父の日でしょう。
母の日と比べると蔑ろにされてしまうことが多い父の日ですが、日本では日本ファーザーズ・デイ委員会がイメージカラーを黄色にしようと前面に押し出し「父の日黄色いリボンキャンペーン」を実行したことで、黄色い何かを飾ったりプレゼントとして贈る日となったのです。

プロポーズの日
毎年6月の第1日曜日はプロポーズの日です。
ヨーロッパにおけるジューンブライトからこの日が設定されたといわれております。
YOSAKOIソーラン祭り
YOSAKOIソーラン祭りは毎年6月上旬に北海道で行われるイベントで、高知県のよさこい祭りと北海道のソーラン節をミックスさせた盛大なイベントです。
あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル
16,000株の花しょうぶとラベンダーを楽しむことができる埼玉県久喜市のイベントです。
赤玉杉池まつり
赤玉杉池まつりは新潟県の佐渡市で行われる神事の一つで、その地を清める「鬼舞」や恋の舞「小鹿舞」などを見ることができます。
芒種の時期の旬な食べ物は?
次は6月5日頃から6月21日頃が旬となる食べ物を紹介します。
鮎
脂ののったアユを食べられるのは6月から8月です。
鱸(スズキ)
スズキも旬がアユと同じで6月から8月です。
とうもろこし
夏の食べ物であるトウモロコシの旬は6月から8月といわれております。
枝豆
枝豆の旬も6月から8月です。
そら豆
そら豆の旬は4月から6月となります。
みょうが
ミョウガは非常に旬が長く6月から10月までです。
トマト
フルーツトマトの旬は春ですが、通常のトマトの旬は6月から8月の夏です。
夏みかん
夏みかんの旬は4月から6月です。
さくらんぼ
サクランボの旬は6月から7月になります。
ビワ
ビワは非常に旬が短く6月だけ旬となります。
メロン
メロンの旬は5月から8月となっております。
芒種の時期の花
ほたるぶくろ
ホタルブクロは漢字で蛍袋と書く花で、開花時期は6月から7月となっています。
あじさい
アジサイは6月3日と7月13日が誕生花となっており、開花時期は6月から7月となっております。
芒種の候の使い方
時候の挨拶として二十四節気を用いることもできますが、そのタイミングに注意が必要です。
芒種の候は芒種の時期しか使えません。
つまり、2023年だと6月6日頃から6月20日頃までしか使えないのです。
芒種の候を使った例文
使い方は他の時候の挨拶と一緒で、「○○の候、貴社いよいよご盛栄のこととお慶び申し上げます」というテンプレートがそのまま当てはまります。
つまり「芒種の候、貴社いよいよご盛栄のこととお慶び申し上げます」という使い方が一般的ということです。
芒種の季語について
また、分類としては時効に該当します。
具体的な使い方として高澤良一氏の「打集ひ何を芒種の鍛錬会」や岡田詩音氏の「中空に見えて芒種の月の暈」などが該当します。
まとめ
芒種は、稲作中心だった日本において、欠かせない日だったということがわかりました。
また、稲や麦に限らず、芒種の時期には多くの生命が息吹き、その命の輝きを私達の前に見せてくれる時期とも言えます。
梅雨が明けるとやがてやってくる本格的な夏を前に、芒種にちなんでホタル見物や梅酒作りを楽しんでみるのはいかがでしょうか。
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