この記事は、芒種の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。
芒種という言葉は聞き慣れず、読み方もよくわからない方が多いでしょう。
芒種の候はいつ使ったらよい時候の挨拶なのか知りたいですよね。
そこで今回は、芒種の候の使い方を詳しく調べてみました。
芒種の候を使う時期はいつからいつまで?
芒種の候は6月5日頃から20日頃まで使える時候の挨拶になります。
時候の挨拶の中には、使える期間がやや曖昧なものもありますが、芒種の候は使える期間が決まっていますよ。
芒種の候を使える期間が決まっている理由は、次の「芒種の候の意味や読み方」でご紹介しています。
芒種の候の意味や読み方は?
芒はのぎ、種はたねとも読みますがこちらは訓読み。
一方で芒種(ぼうしゅ)は音読みになり、時候の挨拶では音読みで読むことが多いです。
芒種は二十四節気の一つで、旧暦ではこの時期に稲や麦の種を撒いていました。
麦は収穫の時期でもありますが、収穫した後にすぐまた種まきを行います。
芒はイネ科の米や麦の穂先についている棘のような部分を指す言葉なので、芒種はイネ科の種を撒くという意味になるのです。
また、候には時期や時候などの意味があることから、芒種の候は「稲の種まきをする時期になりましたね」という意味になりますよ。
芒種の候の正しい使い方は?
稲や麦の種を撒く時期は地域によって異なり、必ずしも芒種の期間に行うとは限りませんよね。
そのため、芒種の期間以外に稲や麦の種を撒くこともあるでしょう。
そのような時も、手紙やはがきなどに芒種の候を使ってしまいたくなりますが、芒種の候が使える期間は明確に決まっています。
芒種の候は二十四節気の芒種の期間にしか使えないので、期間外となる6月下旬や7月上旬などには使わないようにしましょう。
反対に、芒種の候の期間に実際に稲や麦の種を撒いていなくても、芒種の候を使うことはできますよ。
芒種の候を使った例文
芒種の候を使った手紙やはがきなどを書く時は、送る相手によって文章の書き出しを変えるのがよいでしょう。
ここでは、芒種の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合に分けて、それぞれの例文をご紹介します。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人には漢語調の時候の挨拶を使う必要はありません。
漢語調とは芒種の候のような〇〇の候と書くもので、それ自体が丁寧な表現になります。
ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどに使うのはよいのですが、親しい人に使うと相手がよそよそしさを感じてしまうこともあります。
親しい人には、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがよいでしょう。
口語調の例文としては、「稲の種まきの時期になりましたね。お元気にしていますか」のような書き出しになりますよ。
芒種の候の結び文
結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶に季節感を合わせた結び文にすると、文章全体に統一感が出ます。
ここでは、芒種の候を時候の挨拶に使った文章の結び文の例文をご紹介します。
芒種の候を使うときに注意すること
芒種の候を使って手紙やはがきなどを書くときには、親しい人へ送る場合を除いて文章の書き出しに頭語をつけるのがよいでしょう。
頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われるのは「謹啓」と「拝啓」になります。
これらには「謹んで申し上げます」という意味があり、相手への経緯を表すことができますよ。
また、頭語は結語が対になっているので、「謹啓」を使ったら「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」なら「敬具」または「敬白」を文章の最後に付けて下さい。
なお、女性のみ、どの頭語を使っても結語に「かしこ」が使えますが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、「かしこ」はややカジュアルな印象になるため、使わない方がよいでしょう。
芒種の候以外の6月の時候の挨拶はある?
芒種の候は二十四節気の芒種の期間にしか使うことができないので、それ以外の6月には他の時候の挨拶を使う必要がありますよね。
そこでここでは、芒種の候以外に6月に使える時候の挨拶をご紹介します。
桜桃の候
6月5日頃から7月5日頃の仲夏の時期に使える時候の挨拶です。
桜桃は「おうとう」と読み、さくらんぼのことです。
桜桃の候は「さくらんぼのおいしい季節になりましたね」という意味になりますよ。
黄梅の候
6月16日~21日頃に使える時候の挨拶になります。
黄梅とは七十二候の「梅子黄」のことを指し、梅の実が青から黄色に色づく時期という意味になりますよ。
梅雨寒の候
6月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。
梅雨寒とは梅雨の時期の寒さを指す言葉で、「梅雨の雨降りで肌寒い時期が続いていますね」という意味があります。
小夏の候
6月下旬から7月上旬に使える時候の挨拶になります。
旧暦の夏の半ば(仲夏)を指す言葉ですが、小という字が入っているので夏の始まり(初夏)に使える時候の挨拶と勘違いしてしまう人が多いので注意しましょう。
深緑の候
6月全般に使える時候の挨拶です。
深緑の候には、葉の緑が濃くなっていく時期という意味があります。
同じ読み方の新緑の候は5月に使える時候の挨拶なので、間違えないのようにしましょう。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
まとめ
芒種の候は6月5日頃から20日頃まで使える時候の挨拶です。
芒種は二十四節気の一つで、稲や麦の種を撒く時期という意味がありますよ。
芒種の候は二十四節気の芒種の期間以外に使うことはできないので注意しましょう。
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