春分の日の食べ物について!
春分の日と言うと、「国民の休日」という認識を持っている方は多いのではないでしょうか。
または、春分の日を挟んだ前後数日を先祖供養をする「お彼岸」として、墓参りを欠かさない方もいらっしゃると思います。
もしくは「昼と夜の長さが同じ」と覚えている場合もあるのではないでしょうか。
しかしこれについては実際には、昼の方が少し長いというのが現代の見解のようです。
このように、春分の日は休日であることやお彼岸だと言うことはわかっていても、どうしてそうなのかについてはあまり詳しく知られていません。
春分の日とはそもそも一体どのような日なのでしょうか。
今回は「春分の日」について調べてみました。
春分の日に食べるものは?なぜそれを食べるの?
春分の日に食べる物と言えば「ぼた餅」です。
これについては、ぼた餅と似たような食べ物である「おはぎ」だと勘違いされている方も多いようですが、春分の日に食べるのは「ぼた餅」が正解です。
しかし実は、「ぼた餅」と「おはぎ」はそもそも違う食べ物ではなく、食べ物としては全く同じ物です。ただ単に、呼び方が違うだけです。
食べている物が同じなら呼び名に強くこだわる必要はないと思うかも知れませんが、日本の風習を知る上で、呼び名を含めた正しい知識は必要かと思いますので、少し詳しく説明したいと思います。
「ぼた餅」は漢字で書くと「牡丹餅」、「おはぎ」は「お萩」となります。
これを見ると、何かに気付かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
牡丹は春に咲く花で、萩は中秋の名月のお供え物として有名ですよね。
すなわち、「ぼた餅」は春分の日に、「おはぎ」は秋分の日に食べるのが正しいのです。
春分の日前後の7日間が、春の彼岸なの。
春のお彼岸の食べ物は、牡丹餅ね。
春の花である牡丹にたとえてそう呼ばれるの。
同じものが秋の彼岸には秋の七草の萩の花にたとえて、お萩と呼ばれているの。ちなみに、ぼたもちとおはぎの
夏の別名は、「夜船」
冬は、「北窓」と呼ばれているの。#春分の日 pic.twitter.com/tU362O7yv2— Asuka Langley (@Asuka_S_Langley) March 20, 2022
春分の日に「ぼた餅」を食べる理由は?
また、どうして春分の日に「ぼた餅」を食べるようになったのかと言うと、ぼた餅に使われる小豆が朱色なことから、朱色には邪気を払う力があるとしてご先祖様に小豆を使った「ぼた餅」をお供えするようになりました。
そして、お供えした時に家族で一緒に食べていたのが、現代まで風習として伝わったようです。
本日は #春分の日。「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日とされています。
春分の日に食べるものといえば #ぼた餅。日本では古来から、小豆の色である「赤」に魔よけの力があるとされ、災難等から身を守る食べ物として、ぼた餅がつくられるようになったそうです。#食文化 #JapaneseFoodCulture pic.twitter.com/3zhngz62Yp
— ぶんかる【文化庁公式】 (@prmag_bunka) March 20, 2022
春分の日の食べ物は?
精進料理
お彼岸には、ご先祖様を敬うために精進料理を提供します。
仏教の教えに従って、肉や魚を使用しないよう調理します。
野菜や穀物、豆類を中心に選んだ食材を使用し、だしもかつお節や煮干しを使用せず、昆布や干ししいたけなどの植物性のだしを使用して調理します。
彼岸そば・彼岸うどん
春分の日には、彼岸そばや彼岸うどんを食べる習慣もあります。
そばには栄養素が豊富で、体に優しいとされています。
うどんは柔らかく、胃腸に負担がかからない食べ物です。
また、細長い形状をした食べ物は縁起がよいとされています。
お赤飯
春分の日には、お赤飯もよく食べられる食べ物です。
お赤飯は、小豆やササゲを使って炊かれたもち米を用いており、その赤い色は邪気を払う力があるとされています。
この料理は、元日やお彼岸などの季節の行事や、特別な日に食べられることが多いです。
鯛
3月から4月にかけての産卵前の春の鯛は、は、最も脂がのり、身も弾力が増し、最も美味しいです。この時期に体が桜色に染まるため「桜鯛」と呼ばれています。
お刺身、塩焼き、煮つけなど、どんな調理方法でも美味しく食べることができる食材です。
つくし
春には栄養価の高い山菜のつくしが旬です。
つくしには、100gあたり約1100μgのβ-カロテンや約3.6gのビタミンEが含まれています。
収穫したその日または翌日には必ず下処理をすることで、栄養を損なうことなく料理することができます。
おすすめのレシピには、卵とじやおひたし、きんぴらなどがあります。
はっさく
2月から4月にかけて、はっさくが旬を迎え美味しい時期となります。
はっさくは美容にも効果のあるビタミンCや、疲れを回復するクエン酸がたっぷり含まれています。
特に体調を崩しやすい季節の変わり目におすすめです。
桜餅
桜餅は春を感じさせる和菓子の一つで、ご先祖様にお供えするために食べられます。
この菓子は大きく分けると、2種類があります。
一つは、小麦粉を薄く焼いた生地で餡を包んでいる関東風、もう一つは、道明寺粉で作られ、餡を包んでいる関西風です。
ふきのとう
ふきのとうは2月から3月にかけて旬を迎える山菜で、独特な風味によって新陳代謝を促進し、栄養価も高いです。
カリウム、ミネラル、ビタミンなど健康に必要な成分がたくさん含まれています。
菜の花
菜の花は、1月から3月にかけて旬がやってくる特徴的な苦味を持つ食材です。
シンプルなおひたしだけでなく、豚肉やベーコンと一緒に炒めた洋風料理にも合います。
菜の花は健康を維持するために必要なビタミンCを多く含んでいます。
春分の日とお彼岸について
春分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じ日、ですから、太陽は真東から昇り真西へと沈んでいきます。
そして、昔から真西には極楽浄土があると言われており、太陽が真西へ沈む春分の日は一年で最も極楽浄土に近付くため(秋分の日も同様)、この日を挟んで前後7日間にご先祖様へお参りするといった風習が生まれたと言われています。
ちなみに「彼岸」とは仏教用語で、彼方の岸の涅槃の地、つまりは悟りの境地を表すとされています。
2024年の春分の日はいつ?「春分の日」とはいったいどういう日なの?
春分の日とは二十四節気の一つで、太陽が春分点を通過する日とされています。
また、春分の日は政府によると「自然を称え、生物をいつくしむ日」となっています。
2024年の春分の日は、3月21日(火・祝)です。
春分の日は、その年によって日付が変わり、国立天文台が計算した日付を最終的に内閣決議によって決めています。
まとめ
今回は、春分の日に墓参りをする意味や、ぼた餅を食べる由来についてもしっかりと学ぶことができました。
これでこれからは単に「休みの日だ」という認識から、先祖を敬い、自然や生物をいつくしむ日として意義ある一日を過ごせそうですよね。
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