春分の日はいつ?行事や食べ物は?旬の花は?
春分の日の意味や由来を始め、風習、行事、旬の食べ物や花などをご紹介するとともに、知っておくと使える春分の候や季語も合わせて解説していきます。
国民の祝日となる春分の日ですが、どうして春分の日は祝日なのか、その理由をご存知でしょうか。
また、2023年の春分の日はいつなのか知りたいという方も多いと思います。
そこで今回は、春分の日について調べてみました。
2023年の春分の日はいつ?
2023年の春分の日は、3月21日(火)です。
春分の日の意味や由来は、次で詳しく解説しているのでここでは割愛しますが、天文学的には「天球(地球を中心とし宇宙空間を丸天井に表したもの)上の黄経(天球上の緯度と経度に当たるもの)0度の春分点を太陽が通過する日」が春分日で、その春分日を祝日法(国民の祝日に関する法律)によって祝日と定めた日が春分の日となります。
そのため、春分の日は春分日によって毎年日付が異なります(おおよそですが3月20日~21日のどちらかになることが多い)。
春分の日の意味や由来
春分の日は、春分日(黄経0度の春分点を太陽が通過する日)に選定される国民の祝日です。
祝日法(国民の祝日に関する法律)では、春分の日を『自然をたたえ、生物をいつくしむ』ことを趣旨としています。
春分の日の起源は春季皇霊祭と言われており、これは歴代の天皇や皇后、皇親の霊を祀る儀式ですが、1947年に国民の天皇崇拝を煽るものとしてGHQにより廃止されました。
以後、春季皇霊祭は春分の日と名称を変えて祝日に制定されましたが、宮中では現在も春季皇霊祭が行われています。
春分の日に行う風習
春分の日には墓参りを行う方が多いと思いますが、どうして春分の日に墓参りを行うのでしょうか。
それは、春分の日が元々は皇霊祭であったことが関係しています。
なぜ春分の日に皇霊祭が行われていたのかと言うと、春分の日は昼と夜の長さがほとんど同じため、太陽が真東から昇って真西へと沈みます。
仏教の世界では極楽浄土は彼岸(ひがん)と呼ばれ真西にあるとされ、一方で私達が住むこの世の世界は此岸(しがん)と呼ばれ真東にあると言われています。
そして、春分の日は東と西の距離が最も短くなるため、先祖や故人への祈りの気持ちが届きやすいと考えられています。
このようなことから、春分の日と名称が変わった現在も私達はこの日を「春の彼岸」として墓参りをして先祖供養を行っているのです。
なお、春の彼岸は春分の日を中日にした前後3日間、合計7日間の期間を指します。
春分の日に行う行事は?
春分の日には、都会に住んでいる方も実家に帰って墓参りをしたり、仏壇に手を合わせる先祖供養を行うという方が多いのではないかと思います。
また、春の彼岸の期間には仏教の各宗派が春季彼岸会という法要を行うため、そちらに参加する方もいらっしゃると思います。
なお、春の彼岸の他に、春分の日のある3月中旬~下旬は、桜が見ごろを迎える地域も多く、花見に出かける方という方も多いでしょう。
春分の日に食べる食べ物は?
春分の日(春彼岸)に食べる食べ物や、春に旬を迎える食べ物をご紹介します。
ぼたもち
春彼岸のお供え物の定番となっているのがぼたもちです。
ぼたもちは、牡丹の花が咲く時期に食べることから名前がつけられたと言われています。
桜餅
桜餅は桜にちなんだ和菓子です。
春分の日はちょうど桜が見ごろを迎える地域が多く、春らしさを感じることのできる食べ物の一つと言えます。
ホタテ
旬は冬から春ですが、特に3月頃のホタテは産卵を控えて身が太り、甘味が強いと言われています。
桜海老
名前の通り、桜の咲く時期に旬を迎えます。
色も鮮やかなピンク色なので、春らしさを一層感じる食べ物と言えます。
アスパラガス
春から初夏に旬を迎える野菜で、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、アスパラギン酸、カリウム、カルシウム、食物繊維、ルチンなど数多くの栄養成分を含んでいます。
ふき
春の山菜採りに上げられる野草で、日本原産です。
茎の部分を食べるので、適度な太さがあり赤みがかったものを採るとよいでしょう。
うど
うども春の山菜の代表的な野草です。
天ぷらや酢味噌和えにして頂きます。
春分の日が時期の花は?
桃
桃は桜が咲く前の3月下旬から4月にかけて咲き、ピンクの他、白や赤など品種によって色や花びらの数などが違います。
モクレン
3月下旬から4月にかけて咲き、白い花を咲かせる白木蓮や紫色の花を咲かせる紫木蓮などがあります。
ソメイヨシノ
春の花と言えば桜、桜と言えばソメイヨシノと言うくらい、全国各地で咲く日本を代表する花の一つです。
春分の候の使い方
春分の候は、手紙やはがきの書き出しに、時候の挨拶として使える言葉ですが、一年中いつでも使えるわけではありません。
そこでここでは春分の候の使い方や例文をご紹介します。
春分の候の使い方や時期
春分の候は、二十四節気の春分に当たる期間に手紙やはがきを出す際の時候の挨拶として使うことができます。
2023年の場合は春分が3月21日となり、次の節気である清明が4月5日のため、3月21日~4月4日にお届く分について使用が可能となります。
春分の候を使った例文
春分の日の季語について
季語とは主に俳句に用いられる季節を表す言葉のことで、春分の日は春の季語となります。
また、春分の日以外にも、春分や春分日も季語として使うことができます。
俳句は五七五の短い文章のため、季語を用いることで季節の説明を簡単に行うことができます。
春分の日を英語で言うと?
春分の日は英語で「Spring Equinox Day」もしくは「Vernal Equinox Day」と言います。
Springが春という意味はよく知られていますが、Vernalにも春に起こる、春の、と言った意味があるため、どちらを使ってもよいでしょう。
また、Equinoxには昼夜平分時(昼と夜の長さが同じ)という意味があり、これらを訳すると『春に昼と夜の長さが同じになる日』になります。
秋分の日との違いは?
秋分の日は、春分の日と同様に昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。
また、春分の日の起源が春季皇霊祭であるように、秋分の日の起源は秋季皇霊祭であり、秋分の日を中日にして秋の彼岸が行われます。
ただし、春分の日と秋分の日には明確な違いがあり、春分の日が黄経0度の春分点を太陽が通過する日を指すのに対して、秋分の日の日は黄経180度の秋分点を太陽が通過する日となります。
また、春彼岸にはぼた餅をお供えしますが、秋はおはぎをお供えします。
この2つは実は同じ食べ物なのですが、それぞれ旬を迎える花になぞらって名称を決めており、春彼岸が牡丹→ぼた餅なのに対して、秋彼岸は萩の花→おはぎと名付けられたと言われています。
まとめ
2023年の春分の日は3月21日です。
春分点を太陽が通過する日を春分日と言い、春分日を祝日法によって祝日と定めた日を春分の日と言います。
春分日は天文用語、春分の日は祝日の呼び名と覚えるとよいでしょう。
この日を中日とした前後3日間の合計7日間は春彼岸の期間となり、先祖供養や法要に出席するために実家に帰省する人が多くなります。
春分の日の時期になると、ホタテやサクラエビ、うど、ふきなどの旬の食べ物がスーパーなどに並び、桃やモクレン、さくらが見ごろを迎えます。
春彼岸で帰省する方の他、お花見をしに外へ出るという方も多くなります。
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