正月三が日の過ごし方!NGな行動は何?
新年を迎える正月三が日は、家族や親戚と共に過ごす特別な時ですが、どのように過ごすのが最適なのでしょうか?
この美しい期間には、伝統的な行事や風習が数多く存在し、それぞれに意味が込められています。
しかし、知らず知らずのうちに、避けるべきことをしてしまうことも。
この記事では、正月三が日を心豊かに過ごすためのおすすめの活動と、避けるべき行動について、詳しくご紹介します。
新年の幕開けを素敵なものにするためのヒントが満載です。
- 正月三が日の過ごし方として初詣や初日の出などの伝統的な行事
- 初夢の意味や「一富士二鷹三茄子」の縁起の良さ
- 書き初めやお年玉の風習とその背景
- 正月三が日に避けるべき行動や習慣
正月三が日おすすめの過ごし方
正月三が日は、新年の最初の3日間を指し、この期間はゆっくりと家族や親戚と過ごすことが多いです。
年末年始は、『大晦日に紅白歌合戦を見て、そのまま除夜の鐘を聞きながら新年を迎え、初日の出を拝む・・』このようなスケジュールで過ごす方も多いと思います。
その他の正月三が日のおススメの過ごし方をご紹介します。
初詣
初詣は、それまでの一年間の感謝と新年の健康や幸せを願って、氏神様が祀られている神社にお参りに行く風習です。
元々は除夜詣と元日詣に分かれており、除夜詣は大晦日に神社やお寺を参拝するもの、元日詣は元日に神社やお寺を参拝するもので、両方を参拝することを二年詣と呼んでいましたが、元日詣の風習が残り、大正時代に元日詣を初詣と呼ぶようになったのが現在まで続いています。
また、本来は氏神様(その地域に祀られている神様)のいる神社にお参りするものでしたが、近年は有名な神社やお寺にお参りに行く方が増えています。
初日の出
新年の訪れと共に、私たちの心を温かく照らす初日の出。
これは、新しい年の最初の日の出を指し、多くの人々にとって特別な意味を持ちます。
日本では、初日の出は新年の祝福として、また新しい始まりの象徴として古くから重要視されてきました。
初日の出は、ただの日の出ではありません。これは、新しい希望、新しい始まり、そして新しい年への期待を象徴しています。
多くの人々は、この瞬間を家族や友人と共に過ごし、新年の抱負を語り合います。
また、初日の出を見ることで、心が洗われ、前年の悩みや困難を清算し、新たな気持ちで一年をスタートさせることができるとも言われています。
特別な場所に出かける必要はありません。
自宅の窓から、またはベランダから、初日の出を眺めるのも素敵な体験です。
自宅で迎える初日の出は、新年の穏やかな始まりを感じさせ、日常の中にも特別な瞬間があることを教えてくれます。
初夢
初夢は、大晦日の夜から新年の1月2日にかけて見る最初の夢のことを指し、日本の文化ではこの夢には特別な意味が込められています。
特に、「一富士二鷹三茄子」という組み合わせが縁起の良い夢とされているのです。
では、この「一富士二鷹三茄子」とはどのような意味を持っているのでしょうか。
まず、一番目に登場するのは富士山です。富士山は日本最高峰の山であり、その雄大な姿は「不死」や永遠の繁栄を象徴しています。
次に、二番目に登場するのは鷹。鷹はその鋭い眼光と高く舞う姿から「高い目標を達成する」ことを意味しています。
最後に、三番目の茄子は「成す」、つまり目標や願いを成就させることを象徴しています。
この縁起の良い組み合わせは、実は江戸時代の将軍、徳川家康に由来しています。
家康は駿河国(現在の静岡県)に居城を構えており、富士山、鷹、茄子はいずれもこの地の名物でした。
家康がこれらを好んだことから、これらの組み合わせが縁起の良いものとされるようになったのです。
書き初め
書き初めと呼ばれる習慣は、新年の抱負や目標を書道で表現するというもの。
特に、1月2日に行うことが推奨されていますが、その理由には興味深い歴史的背景があります。
書き初めは、単なる書道の練習以上の意味を持っています。
実は、この日に書道を行うと、技術が上達しやすいと言われているのです。
この信念は、書道に限らず、茶道やお琴などの日本の伝統芸能にも共通しています。
では、なぜ1月2日なのでしょうか?
この習慣の起源は、平安時代にさかのぼります。当時、宮中では「吉書の奏」という行事が行われていました。
これは、新年などの特別な節目に、天皇に対して文書を奏上するというものです。
この行事は、縁起が良いとされる日に行われ、新年の祝福と繁栄を願う意味合いがありました。
時が流れ、江戸時代になると、この習慣は庶民の間にも広まりました。
習字の技術を磨くことが、一般の人々にも重要な教養とされるようになったのです。
そして、1月2日に吉書の奏が行われていたことから、この日に書き初めを行うと、上達しやすいという考えが生まれました。
書き初めは、単に文字を書く行為ではありません。
それは、新しい年への希望や目標を心に刻み、自己表現の一形態として大切にされています。
この伝統を通じて、私たちは自分自身と向き合い、新年の抱負を形にすることができるのです。
お年玉
お年玉の風習は、大人が子供たちに対して、新年のお祝いとして金品を贈るもの。
金品を贈ることで、子供たちが自分の好きなものを購入できる自由や、貯金という概念を学ぶきっかけにもなります。
また、お年玉を通じて、家族や親戚間の絆を深める意味もあるのです。
お年玉を贈る際には、特別な封筒を使用し、その中にお金を入れて渡します。
この封筒は「ポチ袋」と呼ばれ、様々なデザインがあり、贈る側の心遣いが表れるアイテムです。
子供たちは、このお年玉を受け取ることで、大人からの愛情や新年の祝福を感じることができるのです。
お年玉の金額には一定のルールはありませんが、一般的には子供の年齢や親族の関係性によって異なります。
例えば、小学生には数千円、中学生にはそれ以上の金額が贈られることが多いです。また、近い親族からはより多くの金額が贈られることもあります。
おせち料理
おせち料理は、新年を迎えるにあたり、年神様への感謝と供養の意を込めて作られるもので、それぞれの食材には、幸福や繁栄を願う深い意味が込められています。
例えば、おせち料理に欠かせない「黒豆」は、健康と勤勉さを象徴しています。
その黒く輝く豆の姿は、一年中健康であり、また「マメに働く」という願いを込めています。
また、「数の子」は、その豊富な卵が子孫繁栄を意味し、家族の繁栄と幸せを願う象徴とされています。
おせち料理は、重箱に入れて供されることが一般的です。
この重箱、それ自体にも意味があり、「幸せを重ねる」という願いが込められています。
重箱の層は、重なる幸せを表し、新年に向けての希望や願いを象徴しています。
正月三が日にやってはいけないことは?
正月(とお盆)は、歳神様や先祖が帰省する日です。
そのため、正月三が日にはやってはいけないと言われていることがありますが、ご存知でしたか?
火を使う
火には荒神様と呼ばれる火の神様がいると考えられているため、正月三が日に火を使うと荒神様が休めずに怒ってしまうと言われています。
正月に日持ちのするおせち料理を食べるのも、火を使わずに済むためです。
また、煮炊きをすると灰汁(あく)が出ますが、この灰汁が悪に繋がることから縁起がよくないと言われています。
刃物を使う
包丁やはさみなどを使って切る動作が縁を切るに繋がることから、正月三が日は刃物を使うのはNGとされています。
また、正月三が日に刃物を使わずに無事に過ごせば、その年一年は健康で過ごせるとも言われています。
掃除をする
正月は歳神様がやってくる日です。
それにも関わらず掃除をしてしまうのは、失礼に当たることから掃除はしてはいけないと言われています。
家事をして忙しくしていたら、歳神様をしっかりとおもてなしできなくなるため、ゆっくりと新年を迎えましょうという意味もあるようです。
水仕事や洗濯をする
水を使うのは縁を流すことになるので、正月三が日は水回りの家事は一切行わない方がよいと言われています。
お金を使いすぎる
正月三が日に散財すると、その年はお金が貯まらないと言われているため、お金を使いすぎるのは止めましょう。
ただし、神社へ参拝に行って賽銭を入れるのは問題ありません。
喧嘩をする
正月三が日に限らず、いつでも喧嘩は避けた方がよいですが、新年の始まりに喧嘩をしてしまうとその年の運にケチがついてしまうと考える方が多く、喧嘩はしないに越したことはありません。
四つ足歩行の動物のお肉を食べる
四つ足歩行の動物には、牛や豚、馬などがあり、仏教の教えが由来する風習で、昔のおせち料理には肉を使わないものが多かったそうですが、現在はそこまで気にしている方がいないのが現状のようです。
ただし、今でも一部の地域では四つ足歩行の動物を食べることを避けているところもあります。
また、この機会を切っ掛けに正月三が日は四つ足歩行の動物は食べないとする方でも、二足歩行の鶏肉なら大丈夫ですので、おせち料理のメニューを考える時のヒントにしてみて下さい。
正月三が日にオススメの料理は?
12月はクリスマスや忘年会など何かとご馳走を食べる機会が多く、そのまま正月へと突入しておせち料理を食べると、豪華な食事に飽きてしまい、違う物を食べたいと思う方も多いのではないでしょうか。
とは言え、正月三が日は食事の支度もできるだけせずに、休んだ方がよいと言われているので、手の込んだ料理は避けた方がよいでしょう。
そこでおススメなのが鍋です。
鍋なら切った野菜や肉を用意するだけなので準備も簡単ですし(最近はあらかじめカットされた野菜も売っているので、そちらを利用するともっと手軽になります)、味や具材を変えたら毎日でも食べ飽きすることはありません。
また、残った汁で翌日は簡単なうどんや雑炊もできるので、おせち料理に飽きたら鍋料理にチェンジしてみてはいかがでしょうか。
正月三が日の意味や由来
正月三が日とは、元日である1月1日、翌日の2日、翌々日の3日のことを言います。
そもそも1月を正月と呼ぶのは、正月の「正」の字に年の初め、改めるという意味があるからです。
つまり、正月は新しい年になった最初の月という意味になり、昔は1月全体を正月と呼んでいました。
しかし、現在では正月と言えば三が日、もしくは松の内までと考える方が大半ですよね。
(松の内は地方によって期間が異なりますが、一般的には1月7日までの門松などの正月飾りを飾っておく期間のことを言います)
これは、多くの会社が1月1日~3日までを休みとしているためで、土日との関係にもよりますが、三が日明けの4日から仕事が始まることから、正月=休みが確定している三が日、と捉えている場合がほとんどです。
正月・三が日・松の内の違い
日本の新年を彩る「正月」、「三が日」、「松の内」。
これらはそれぞれ異なる意味を持ち、日本の伝統と文化の中で大切にされている期間です。
それでは、これらの期間の違いについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
正月
正月は、1月1日のことを指し、新しい年の始まりを祝う特別な日です。
この日は、家族や親戚が集まり、一緒におせち料理を味わったり、初詣で新年の無事を祈ったりします。
おせち料理には、それぞれ縁起の良い意味が込められており、一年の幸せを願う日本の文化が色濃く反映されています。
三が日
三が日は、1月1日から3日までの3日間を指します。
この期間は、多くの人が仕事を休み、家族や親戚との時間を大切にします。
また、新年の挨拶を交わすことも一般的で、親しい人たちとの絆を深める大切な時です。
伝統的な行事や遊びが行われることも多く、新年を祝うにふさわしい華やかな雰囲気があります。
松の内
松の内は、正月飾りを家に飾って新年を祝う期間のことを指します。
この期間は地域によって異なりますが、一般的には1月7日までとされています。
松の内が終わると、正月飾りを取り外し、日常生活が始まる合図となります。
地域によっては1月15日まで松の内とする場所もあり、その地域の文化や習慣が反映されています。
用語 | 日付 | 特徴 | 伝統的な行事や風習 |
---|---|---|---|
正月 | 1月1日 | 新しい年の始まりを祝う日。家族や親戚が集まり、新年を祝う。 | ・おせち料理を食べる ・初詣で神社やお寺を訪れる ・門松や鏡餅などの飾りつけ |
三が日 | 1月1日〜1月3日 | 新年の最初の3日間。仕事を休み、家族や親戚との時間を大切にする。 | ・新年の挨拶回り ・伝統的な遊び (凧揚げ、羽根突きなど) ・福袋の購入 |
松の内 | 地域による (一般的には1月7日まで) |
正月飾りを飾って新年を祝う期間。この後に日常が始まる。 | ・正月飾りの取り外し ・七草粥を食べる(1月7日) ・小正月の祝い (1月15日に行う地域も) |
これらの期間は、日本の新年を象徴する大切な文化であり、それぞれに特別な意味が込められています。
新年を迎えるにあたり、これらの違いを知ることで、日本の伝統と文化をより深く味わうことができるでしょう。
正月三が日の過ごし方のまとめ
正月三が日とは、新年最初の1月1日~3日のことを指す言葉です。
初詣で新年の願いを込めたり、初日の出を眺めて新しい希望を感じたりするのが一般的。
また、初夢や書き初めで自分の抱負を形にし、お年玉やおせち料理で家族の絆を深めます。
ただし、火を使ったり、刃物を使ったりすることは避け、静かに新年を迎えるのが良いとされています。
この美しい時期は、日本の文化を感じ、新年の幸せを願う素敵な機会です。
この記事のポイントをまとめますと
- 正月三が日は新年の最初の3日間を指す
- 家族や親戚とゆっくり過ごす時間が多い
- 初詣は一年間の感謝と新年の願いを込めて行う
- 初日の出は新しい希望と始まりの象徴
- 初夢には「一富士二鷹三茄子」が縁起の良い夢とされる
- 書き初めは新年の抱負や目標を書道で表現
- お年玉は子供たちへの新年の祝いとして贈られる
- おせち料理は年神様への感謝と供養を込めて作られる
- 正月三が日には火を使うことや刃物を使うことは避ける
- 水仕事や洗濯もこの期間は控えるべき
- 鍋料理は正月三が日のおすすめ料理
- 正月、三が日、松の内はそれぞれ異なる意味を持つ期間
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