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向夏の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

向夏の候

向夏の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

向夏とは一体いつくらいの時期を表す言葉なのでしょうか。

それがわかれば、向夏の候を使う時期なども想像がつきそうですよね。

そこで今回は、向夏の候の使い方を詳しく調べてみました。

向夏の候を使う時期はいつ?


向夏の候は6月下旬から7月上旬に使える時候の挨拶です。

一般的に下旬とは21日から末日まで、上旬は1日から10日までを指すので、向夏の候は6月21日から7月10日まで使える時候の挨拶ということになりますね。

向夏の候の意味や読み方は?


向夏の候は「こうかのこう」と読みます。

時候の挨拶は音読みするものが多いのですが、向夏の候も全て音読みで「こうかのこう」が正しい読み方になりますよ。

向夏は書いて字の如く、夏に向かうという意味になります。

また、候には時期や時候などの意味があることから、向夏の候は「夏に向かっていく時期になりましたね」と言った意味があります。

向夏の候の正しい使い方は?


時候の挨拶は旧暦が使われていた時代に作られているため、その多くが旧暦の季節、つまりは暦の上の季節に合わせて使われます。

旧暦では夏は4~6月になり、これを新暦に直すと5~7月が該当することになります。

そのため、向夏の候も夏に向かい始める5月から使うのがよいのでは?と思う方がいるかも知れません。

ですが、向夏の候は時候の挨拶の中では珍しく、現在体感している実際の季節感に合わせて使うものとなっています。

新暦では6~8月を夏としているため、向夏の候も6月下旬から使い始めるのが適した時候の挨拶ということになるのです。

このようなことから、6月下旬や7月上旬であっても、気温が低く夏に向かっている感じがない場合には、向夏の候は使わない方がよいでしょう。

向夏の候を使った例文


ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、時候の挨拶を使うのがマナーとなります。

しかし、時候の挨拶を使った文章の書き方がよくわからないという方は多いですよね。

そこでここでは、向夏の候を使った例文をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合それぞれでご紹介します。

ビジネスで使う場合

・謹啓 向夏の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。平素は当店を御利用いただき御厚情のほど、心より御礼申し上げます。
・拝啓 向夏の候、貴社の皆様におかれましては、ますますご活躍のことと存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。
・拝啓 向夏の候、貴社にはご清栄の段、何よりと存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 向夏の候、〇〇様におかれましてはいよいよご壮健のこと大賀の至りに存じます。
・拝啓 向夏の候、〇〇様にはご清適されておられることと拝察いたします。

親しい人に使う場合

・向夏の候、暑さが日ごとに増してまいりました。お元気でご活躍とのこと、なによりと存じます。
・向夏の候、梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

なお、親しい人には必ずしも時候の挨拶を使う必要はありません。

特に時候の挨拶の中でも漢語調(向夏の候のような〇〇の候の形)は、丁寧な表現である分、相手によっては堅苦しさやよそよそしさを感じてしまうこともあるでしょう。

時候の挨拶を入れたい場合は、親しい人には漢語調よりもカジュアルな口語調を使うとよいでしょう。

口語調の例文としては、「梅雨も終わりに近づき、夏らしい日差しが指す日も増えましたね。お元気にしていますか。」のような書き方でよいでしょう。

向夏の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文を使うと、文章全体に統一感や締まりが出るのでおすすめですよ。

向夏の候が使える時期であれば、梅雨をテーマにした結び文がよいかも知れませんね。

ここでは、向夏の候を時候の挨拶に使った文章の結び文の例文をご紹介します。

・梅雨寒の時節柄、お身体を崩されませぬよう、どうかご自愛専一にお過ごしください。謹言
・輝く木々の若葉のように、社員皆々様には一層のご健勝を心よりお祈りいたします。敬具
・うっとうしい毎日ですが、気持ちだけはさわやかに過ごしましょう。かしこ

向夏の候を使うときに注意すること


向夏の候を使って手紙やはがきなどを書く時は、送る相手によっては文章の冒頭(時候の挨拶の前)に頭語をつけるようにしましょう。

頭語には様々な種類がありますが、一般的によく使われるのは「謹啓」と「拝啓」です。

この2つには「謹んで申し上げます」という意味があるため、時候の挨拶からいきなり文章を始めるよりも、相手に敬意を表すことができますよ。

また、頭語をつけたら文章の終わりを結語で締めるのもマナーになります。

「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので、頭語に応じて結語を選んで下さい。

なお、女性のみですがどの頭語を使っても結語に「かしこ」を使うことができますが、「かしこ」にはややカジュアルな印象があるため、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには使わない方がよいでしょう。

向夏の候以外の6月の時候の挨拶はある?


向夏の候は6月下旬から使える時候の挨拶のため、6月上旬や中旬に使うことはできません。

そこでここでは、向夏の候以外に6月に使える時候の挨拶をご紹介します。

手紙やはがきなどを送る相手の地域の状況などに合わせて、使い分けてみましょう。

芒種の候

6月4日頃から6月20日頃まで使える時候の挨拶です。

芒種には稲や麦などの穀物の種を撒く時期という意味があり、二十四節気の一つになっています。

深緑の候

6月全般に使える時候の挨拶です。

深緑の候には、「木々の葉の緑が濃くなっていく時期になりましたね」という意味があります。

新緑の候という時候の挨拶もありますが、こちらは若葉の緑色を指しているため5月に使える時候の挨拶になりますよ。

桜桃の候

6月5日頃から7月5日頃に使える時候の挨拶です。

桜桃とはさくらんぼの別称で、桜桃の候には「さくらんぼのおいしい季節になりましたね」という意味があります。

黄梅の候

6月16日頃~21日頃に使える時候の挨拶になります。

黄梅とは七十二候の「梅子黄」のことを指す言葉です。

黄梅の候には、青々とした梅の実が黄色く色づく時期という意味がありますよ。

小夏の候

6月下旬から7月上旬に使える時候の挨拶で、小夏には旧暦では夏の半ば(仲夏)を指す言葉となっています。

小という字から初夏に使える時候の挨拶と間違えやすいのですが、向夏の候と同じ時期に使える時候の挨拶になりますよ。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

向夏の候のまとめ

向夏の候は6月21日から7月10日頃まで使える時候の挨拶になります。

時候の挨拶の多くは旧暦に基づいているため、暦の上での季節で使いますが、向夏の候は新暦の実際の季節感に合わせて使うものになりますよ。

そのため、天候不良などで気温が高くない場合には、向夏の候は使わない方がよいでしょう。

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