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深緑の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

深緑の候

深緑の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

深い緑と書く深緑は、何となくですが夏に使う時候の挨拶のイメージが沸きますよね。

ですが、時候の挨拶を「たぶんこのくらいの時期に使うだろう」と仮定して使ってしまうのは危険です。

間違ったタイミングで使ってしまえば、相手の方に「常識を知らない」と思われるかも知れません。

そこで今回は、深緑の候の使い方を詳しく調べてみました。

深緑の候を使う時期はいつ?


深緑の候は6月全般に使える時候の挨拶です。

旧暦では6月は夏の半ば(仲夏)となり、夏本番直前の時期になりますよ。

時候の挨拶には、使える期間が細かく決まっているものもありますが、深緑の候は6月であればいつでも使えるので覚えやすいですよね。

深緑の候の意味や読み方は?


深緑の候は「しんりょくのこう」と読みます。

深緑は色鉛筆や絵の具の色などのイメージでふかみどりと読んでしまいたくなりますが、「しんりょく」が正しい読み方になります。

また、候もそうろうと読んでしまう方が多いのですが、「こう」が正解になりますよ。

深緑とは緑が濃い状態を指す言葉で、時候の挨拶では若葉が成長して木々の緑が濃くなった状態を指します。

候には時期や時候などの意味があることから、深緑の候には「春に芽吹いた若葉の色が濃い緑になる時期になりましたね」という意味になりますね。

深緑の候の正しい使い方は?


緑が深くなると書く深緑に対し、緑が新しい新緑という言葉もあります。

この2つはどちらも「しんりょくのこう」と読むため、意味や使い方を混同してしまいやすいのですが、新緑の候には「初夏になり、木々の芽や葉が生えてくる時期になりましたね」という意味がありますよ。

新緑という言葉通り、葉の色は薄い緑色をしているイメージですね。

一方の深緑の候には「木々の葉の緑色が濃くなり、いよいよ夏の本番を迎える時期になりましたね」という意味があります。

読み方が同じで漢字も一文字違いですが、時候の挨拶として使う時期は新緑は5月、深緑は6月と全く違うので、間違えないようにしましょう。

深緑の候を使った例文


深緑の候を使った手紙やはがきなどを送る時に、書き出しに悩んでしまう方は多いですよね。

特にビジネス関係者や目上の人に対して失礼のない文章を作成したいと思う方は多いのではないでしょうか。

そこでここでは、深緑の候を使った文章の例文をご紹介します。

それぞれのケースに合わせて、例文を参考に文章を作成してみて下さい。

ビジネスで使う場合

・謹啓 深緑の候、貴社におかれましてはなお一層のご発展のことと大慶至極に存じます。平素は格別のご高配をいただき心から感謝申し上げます。
・拝啓 深緑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。
・拝啓 深緑の候、貴社の皆様におかれましては、ますますご活躍のことと存じます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、ありがとうございます。

目上の人に使う場合

・謹啓 深緑の候、〇〇様にはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
・拝啓 深緑の候、皆様お健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。

親しい人に使う場合

・深緑の候、梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、ご家族の皆様はお変わりなくお過ごしでしょうか。
・深緑の候、雨に映える紫陽花が美しい時期になりましたね。〇〇さんはお元気にしていますか。

なお、親しい人には必ずしも深緑の候のような時候の挨拶を使う必要はありません。

深緑の候のような時候の挨拶は漢語調と言い、丁寧な表現となりますが、人によっては堅苦しさやよそよそしさを感じてしまうこともあるようです。

親しい人には漢語調よりもカジュアルな口語調を使うとよいでしょう。

口語調の例文としては、「木々の葉の緑色が日に日に濃くなっていくのを感じられる時期になりましたね。お元気にしていますか」のような書き方でもよいでしょう。

深緑の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節柄に合わせた内容にすると、文章全体に統一感が出るのでおすすすめですよ。

深緑の候を使った場合であれば、梅雨入りなどを話題にするとよいでしょう。

ここでは、深緑の候を使った文章の結び文の例文をご紹介します。

・時候不順の折、どうかご自愛専一に、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。謹言
・長雨で体調を崩されませんようご留意ください。敬具
・梅雨入りのニュースが気になる頃になりましたね。風邪など引かぬよう気をつけてお過ごし下さいね。かしこ

深緑の候を使うときに注意すること


深緑の候を手紙やはがきなどに使う時は、送る相手によって文章の最初に頭語をつけるようにしましょう。

ビジネス関係者や目上の人へ送る手紙やはがきなどで、一般的によく使われている頭語には「謹啓」と「拝啓」があります。

「謹啓」や「拝啓」には、「謹んで申し上げます」という丁寧な意味があるため、相手への敬意を表すことができますよ。

また、頭語には結語が対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっています。

結語は文章の終わりにつけるのがマナーとなっています。

女性のみ、どの頭語にも結語に「かしこ」が使えますが、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人には使わない方がよいでしょう。

なお、親しい人には頭語と結語を使う必要はありません。

「仲の良い友人」だと思っていた人から頭語や結語がついた手紙やはがきなどを受け取ると、かえってよそよそしさを感じてしまうこともあるのでその点も注意して下さい。

深緑の候以外の6月の時候の挨拶はある?


深緑には、春に芽吹いた若葉の色が濃く鮮やかな緑になる季節になりましたね、という意味があります。

深緑の候が使える6月にこのような状況に当てはまる地域がある一方で、当てはまらない場合は深緑の候を使うのは違和感があるかも知れません。

そのような時は、深緑の候以外の時候の挨拶を選ぶのがよいでしょう。

ここでは、深緑の候に6月に使える時候の挨拶をご紹介します。

芒種の候

6月4日頃から6月20日頃まで使える時候の挨拶です。

芒種は二十四節気の一つで、旧暦ではこの時期に稲や麦の種を撒いていたことから、この名称がつけられています。

黄梅の候

6月16日頃~21日頃に使える時候の挨拶になります。

黄梅とは七十二候の「梅子黄」のことを指す言葉で、青々とした梅の実が黄色く色づく様子を表す言葉です。

梅雨寒の候

6月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

梅雨寒の候には「梅雨の雨降りで肌寒い時期が続いていますね」という意味があります。

小夏の候

6月下旬から7月上旬に使える時候の挨拶になります。

小という字から夏が本格化する前の初夏のイメージがありますが、旧暦における夏の半ばという意味になりますよ。

青葉若葉の候

6月全般に使える時候の挨拶です。

若葉とは生え始めの若い葉のことを指し、青葉はその若葉が成長して一層緑が濃くなっていく様子を表していますよ。

桜桃の候

6月5日頃から7月5日頃の仲夏の時期に使える時候の挨拶で、桜桃とはさくらんぼの別称になります。

桜桃の候は「さくらんぼのおいしい季節になりましたね」という意味ですよ。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

深緑の候のまとめ

深緑の候は6月全般に使える時候の挨拶です。

深緑は春に芽吹いた木々の葉の色の緑色が濃くなる様子を表す言葉となっていますよ。

なお、同じ読み方で似た漢字の新緑の候は、5月に使える時候の挨拶です。

新緑とは初夏の時期に若い芽や葉が生える様子を表す言葉のため、深緑と間違えないようにして下さい。

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