霖雨の候を使う時期はいつ?読み方や意味と例文や結びも!

霖雨の候

時候の挨拶、特に「霖雨の候」なんて、いつ使うのか、どんな意味があるのか、正しい読み方は何なのか、わからないことだらけですよね。

この表現を手紙やメールで使いたいと思っても、正確な使い方や書き方、書き出しから結びまでの流れが分からなければ、なかなか手が出せません。

でも、安心してください。この記事では、霖雨の候がいつからいつまで使えるのか、その深い意味、そして読み方まで、わかりやすく解説しています。

さらに、例文を通じて、その使い方や文章の書き方もご紹介。

これを読めば、あなたも時候の挨拶を自信を持って使えるようになりますよ。

記事のポイント
  • 「霖雨の候」の使う時期がいつからいつまでなのかがわかります。
  • 「霖雨の候」の読み方とその意味について理解できます。
  • 手紙やはがきでの「霖雨の候」の使い方や例文が具体的にわかります。
  • 「霖雨の候」を使った書き出しと結びの表現方法について詳しく知ることができます。
目次

霖雨の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?

霖雨の候を使う時期はいつからいつまで?

霖雨の候は6月中旬から下旬に使える時候の挨拶になります。

一般的に中旬は11日から20日、下旬は21日から末日までなので、霖雨の候は6月11日から末日まで使える時候の挨拶ということになりますね。

霖雨の候の読み方


霖雨の候は「りんうのこう」と読みます。

雨を「う」と読むことはありますが、霖(りん)は漢字自体を見かけることが少ないため、読めないという方は多いですよね。

候もそうろうと読んでしまいたくなりますが、時候の挨拶は音読みすることが多いので、「こう」が正しい読み方になります。

霖雨の候の意味

霖雨の候とは、「梅雨の時期になり、雨が続く毎日ですね」という意味があります。

「霖雨」という言葉は、一般的に数日間断続的に降り続く雨を指すのに用いられます。

特に、この言葉が使われるのは、植物にとって恵みの雨となる梅雨の季節に多いです。

「候」という言葉には、時期や気候を指す用途があり、古来より四季の変わり目や特定の気象状態を示すのに用いられてきました。

したがって、「霖雨の候」という表現は、梅雨という特定の時期を指し示すと同時に、その時期が持つ特徴的な天候、すなわち長く続く雨をも意味しています。

霖雨の候の正しい使い方は?


霖雨には何日も降り続く雨という意味があるのなら、梅雨の時期に限らず、春や雨の長雨の時にも使ってよいのでは?と思いますよね。

しかし、霖雨の候は梅雨の時期となる6月にしか使うことはできません。

春や秋に長雨が降っても霖雨の候は使えないのです。

霖雨とはそもそも梅雨のことを指す言葉となるため、梅雨の時期となる6月のみに使える時候の挨拶となります。

霖雨の候を使った例文


霖雨の候のような時候の挨拶は、普段使い慣れていない方も多く、どのように書けばよいのかよくわからない場合もあるでしょう。

そこでここでは、霖雨の候の例文をご紹介します。

霖雨の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つに分けて掲載しますので、手紙やはがきなどを送る相手との関係性を踏まえて参考にしてみて下さい。

ビジネスで使う場合

例文

・謹啓 霖雨の候、貴社におかれましては益々ご隆盛の趣、慶賀の至りに存じます。平素は格別のご高配をいただき心から感謝申し上げます。

拝啓 霖雨の候、貴社にはますますご盛栄の段、お慶び申し上げます。平素は特段のご配慮をいただき厚く御礼申し上げます。

・拝啓 霖雨の候、貴店にはご清栄の段、何よりと存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

例文

・謹啓 霖雨の候、貴殿いよいよご健勝の段、何よりと存じます。

・拝啓 霖雨の候、皆様にはいよいよご清福のことと拝察し、お慶び申し上げます。

親しい人に使う場合

例文

・霖雨の候、傘の手放せない毎日が続きますが、お変わりなくお過ごしのことと思います。

・霖雨の候、あじさいの色が美しく映えるころとなりました。お元気にしていますか。

なお、親しい人には必ずしも霖雨の候を使う必要はありません。

霖雨の候などの〇〇の候は時候の挨拶の中の漢語調といい、それ自体が丁寧な表現となります。

ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどに漢語調を使うのはよいのですが、親しい人に使うと相手がよそよそしさを感じてしまうこともあるでしょう。

そのよう場合は、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがおすすめですよ。

口語調の例文としては、「連日の雨模様がうらめしく思われるこの頃、お元気にしていますか」のような書き出しがよいでしょう。

霖雨の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感に結び文を合わせることで、文章全体に統一感が出ます。

ここでは霖雨の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。

例文

・時候不順の折、どうかご自愛専一に、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。謹白

・梅雨明けを心待ちにする毎日、どうかお元気でお過ごしください。敬具

・これから厳しい暑さがやってきます。体調を崩さないように気をつけて下さいね。かしこ

・時候不順の折、どうかご自愛専一に、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。謹白

・梅雨明けを心待ちにする毎日、どうかお元気でお過ごしください。敬具

・これから厳しい暑さがやってきます。体調を崩さないように気をつけて下さいね。かしこ

霖雨の候を使うときに注意すること


霖雨の候を使って手紙やはがきなどを送る時は、送る相手に合わせて頭語をつけるようにしましょう。

ビジネスなどで一般的によく使われている頭語には「謹啓」と「拝啓」がありますが、これらには「謹んで申し上げます」という丁寧な意味が込められています。

そのため、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどに「謹啓」や「拝啓」がないと、相手に対して失礼となるので必ずつけるようにして下さい。

頭語は時候の挨拶の前につけて使いますよ。

例えば、霖雨の候であれば、「拝啓 霖雨の候~」といった書き出しになりますね。

また、文章の頭語をつけたら文章の終わりは結語で締めるのもマナーです。

頭語と結語は対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっています。

なお、女性のみ、どの頭語でも結語に「かしこ」が使えますが、「かしこ」はややカジュアルな印象のため、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには使わない方がよいでしょう。

霖雨の候以外の6月の時候の挨拶はある?


霖雨の候は6月中旬から下旬に使える時候の挨拶のため、6月上旬に使える時候の挨拶が知りたいという方は多いでしょう。

また、天候などによっては梅雨が早く明けることもあり、霖雨の候が使えない年もありますよね。

そのような場合は、霖雨の候以外の時候の挨拶を使うのがよいでしょう。

そこでここでは、霖雨の候以外に6月に使える時候の挨拶をご紹介します。

芒種の候

6月4日頃から6月20日頃まで使える時候の挨拶です。

芒種は二十四節気の一つで、「稲や麦の種を撒く時期になりましたね」という意味があります。

黄梅の候

6月16日頃~21日頃に使える時候の挨拶になります。

黄梅とは七十二候の「梅子黄」を指しており、「青々とした梅の実が黄色く色づく時期になりましたね」という意味がありますよ。

梅雨寒の候

6月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

梅雨寒の候には「梅雨の雨降りで肌寒い時期が続いていますね」という意味があります。

霖雨と同様に実際に梅雨の時に使うのがよいでしょう。

青葉若葉の候

6月全般に使える時候の挨拶です。

若葉とは生え始めの若い葉のことを指し、青葉はその若葉が成長して一層緑が濃くなっていく様子を表しています。

青葉若葉の候には、「新しく生えた葉が成長をして木々を覆い、一層緑が濃くなっていく時期ですね」という意味があります。

桜桃の候

6月5日頃から7月5日頃の仲夏の時期に使える時候の挨拶になります。

桜桃とはさくらんぼの別称で、桜桃の候は「さくらんぼのおいしい季節になりましたね」という意味になりますよ。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

霖雨の候のまとめ

霖雨の候は、6月中旬から下旬まで使う時候の挨拶ですね。

この時期は梅雨で、長く続く雨を意味しています。

読み方は少し難しいですが、「りんうのこう」と覚えましょう。

梅雨を感じさせる丁寧な挨拶として、ビジネス文書や手紙にぴったり。

例文や結びの文を使って、相手に季節の挨拶を伝えるのも素敵ですよ。

毎年6月になったら、この美しい挨拶を使ってみてはいかがでしょうか。

この記事のポイントをまとめますと

  • 霖雨の候は6月中旬から下旬までの時候の挨拶
  • 読み方は「りんうのこう」
  • 雨が続く梅雨の時期を表す
  • 「霖」は数日間降り続く雨を意味
  • 「候」は時期や気候を示す
  • 漢字の「霖」は読めない人も多い
  • ビジネス文書や手紙で使用される
  • 例文にはビジネス、目上の人、親しい人向けがある
  • 頭語には「謹啓」「拝啓」を使う
  • 結語には「謹言」「謹白」「敬具」「敬白」「かしこ」がある
  • 梅雨の時期以外では使用しない
  • 霖雨の候以外の6月の挨拶には芒種の候、黄梅の候などがある
  • 霖雨の候は梅雨特有の季節感を演出する表現
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