寒露の意味と2024年はいつ?寒露の候の時期や使い方も!
寒露は、「かんろ」と読み、季節を表す言葉の一つです。
使われている漢字から推察すると、寒さが厳しい時期を想像してしまいますが、実際には寒さが本番を迎えるその少し前、朝晩になるとそれまでとは違う冷たい空気を感じるようになる時期と考えてよいでしょう。
また、寒露の時期になると、夏服をタンスの奥に仕舞い、代わりに秋物や冬服を用意し始める、いわゆる衣替えをする方も多いようです。
では、寒露とはそもそもどのような意味があるのでしょうか。
また、詳しい時期はいつなのでしょうか。
今回は、寒露について詳しく調べてみましょう。
寒露の意味は?
寒露は、「かんろ」と読み、〝二十四節気〟の17番目にあたる節気です。
意味は草花に降りた露がより寒くなることで凍ってしまいそうになるというモノで、寒さを強調したものです。
一説には一気に冷え込むことで草木に露が落ちるという意味もあるとされています。
朝露が冷たい外気に晒されて凍ると霜が下りますが、その直前の時期、もしくはその露のことを寒露と言います。
この頃になると、ガンやツグミ、オオハクチョウなどの渡り鳥が北の地域から日本へ飛来してくるようになり、菊の花が咲き、こおろぎなどが鳴き始めると言われています。
江戸時代に二十四節気や七十二項をより具体的に解説した「暦便覧」には「陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也」という表現をされています。
由来についてなのですが、これは二十四節気の一つでありますので二十四節気の成り立ちが由来です。
二十四節気の元となっているのが春分・夏至・秋分・冬至の二至二分にありますが、こちらができたのは紀元前1600年から紀元前1046年の殷の時代の中国で、立冬や立夏といった四立をくわえて八節となったのがそこからちょっと時代が進んで紀元前770年まで続く西周に誕生したと言われております。
その後、中国は春秋戦国時代に突入していきますが二十四節気となったのはこの春秋戦国時代と言われているのです。
二十四節気とは1年を24に分けたもので、春・夏・秋・冬のそれぞれの季節をさらに4等分にしたものと考えるとよいでしょう。
ちなみに旧暦では8月後半から9月の前半になります。
そのため、日本の気候と必ずしも一致しない面もありますが、毎年同じ時期に同じ節気が巡ってくることから特に農業の目安となりやすかったことから、日本にも導入されました。
農家にとって、寒露の時期はまさに収穫の最盛期となり繁忙を極めます。
また、空気が澄むことから月や星を眺める絶好のシーズンとなり、中秋の名月(十五夜)の次に美しいと言われている十三夜が見られます。
十三夜は別名「豆名月」や「栗名月」と呼ばれ、この時期に収穫される栗や豆をお供えするそうです。
2024年の寒露の時期はいつ?
2024年の寒露は10月8日(火)です。
毎年10月8日頃、もしくは10月8日頃から次の「霜降」の前日(10月22日)までを指します。
この頃になると、日中は夏らしい暑さは影を潜め過ごしやすい日々が続くようになりますが、その反面朝晩は冷え込むようになり、体調管理が難しくなる時期でもあります。
寒露を含めた二十四節気は太陽の動きによって具体的にいつ切り替わるのかが決まっていますので、星や天体を観測する国立機関である国立天文台が日本では正式発表しているのです。
なので、詳しいカレンダーを見たいという方は一度国立天文台のホームページを見てみましょう。
カレンダーにまつわる面白いお話から、空や天体にまつわるデータなど色んなモノを見ることができます。
上記で紹介している寒路がいつなのかも国立天文台のホームページを参考にしています。
寒露の季語について
寒露を季語で用いる場合は、秋を表すよう事なりより意味を掘り下げれば晩秋を表していると言えるでしょう。
秋の終わりを感じさせるためにこの寒露を用います。
寒露の候の使い方
寒露の候の使い方は、二十四節気における寒路の期間しか使えません。
つまり、10月8日から10月23日の期間しか使えないということです。
寒露の候を使った例文
他の時候の挨拶であるテンプレートがそのまま使えます。
具体的には「寒露の候、貴社いよいよご盛栄のこととお慶び申し上げます」が該当するでしょう。
寒露に食べる旬な食べ物
すだち
すだちはお盆から10月中旬までが旬なので、ギリギリ旬と言えるでしょう。
栗
栗は9月から10月までが旬です。
サンマ
サンマは9月から10月までが旬です。
松茸
松茸は9月から10月までが旬です。
レンコン
レンコンは10月から2月までが旬です。
りんご
リンゴは10月から12月までが旬です。
銀杏
銀杏は10月から11月までが旬です。
寒露に行う風習
寒露の時期の風習と言えば、タイミングが合えば十三夜でしょう。
ただし、こちらは旧暦の9月13日なので年によっては大きくずれてしまうことがあります。
2024年だと10月8日です。
それ以外ですと、秋の運動会や学芸会といった学生のイベントが行われる時期だと思われます。
はっきり言ってこの時期はこれと行った大きなイベントや風習というのが見つからないので、静かな時期と言えるかもしれません。
ちなみに中国では節句を旧暦で祝うという風習があり、寒路のタイミングが旧暦の9月9日である重陽の節句がこの寒路のタイミングで発生することがあり、大きなイベントを行う日となっているようです。
寒露の時期にある行事やイベントは?
寒路に行われるイベントがどうなっているのかを見ていきましょう。
伊勢神宮神嘗祭
神嘗祭は10月17日に毎年行われる宮中行事であり、天皇がその年の新米を伊勢神宮伊勢神宮に供えるという日本人にとっては非常に大切な祭事になります。
鞍馬火祭り
鞍馬火祭りは、毎年10月に行われる予定の京都府京都市左京区鞍馬にある由岐神社例祭です。
清水港マグロまつり
清水港マグロまつりは、とにかくマグロを楽しめるイベントですのでマグロ好きにはたまらないとイベントです。
那覇大綱挽まつり
那覇大綱挽まつりは、開催予定のスポーツの日(体育の日)を含む3連休に行われる沖縄県那覇市のお祭りです。
全長200mの大綱を使うイベントです。
六殿宮秋季例大祭
六殿宮秋季例大祭は非常にテレビ映えするような流鏑馬や神楽が奉納される熊本県熊本市のお祭りです。
毎年10月9日に行われるこのお祭りです。
佐原の大祭 秋祭り
こちらは千葉県香取市佐原の市街地で行われる関東3大山車祭りの一つで、夏祭りと秋祭りが存在します。
えびす講
えびす講は神無月、つまり10月20日か11月20日に行われる祭礼または民間行事です。
これは地域によって異なりますが、群馬県や栃木県や東京都や山梨などの関東圏ではこの10月20日が近づくとにわかに騒がしくなります。
寒露の時期の花は?
キンモクセイ
キンモクセイは9月から10月に咲く花です。
コスモス
コスモスは6月から11月に咲く花です。
茶ノ木
茶ノ木の花期は9月下旬~12月上旬です。
寒露のまとめ
寒露とは二十四節気の一つで、秋を表す言葉だということがわかりました。
また、十五夜はとても有名な風習ですが十三夜も勝るとも劣らない美しい月が眺められるとのこと。
是非今年の寒露の時期は、十三夜を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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