結婚式の日取りに向いているのは大安だけではありません。
日本では日の吉凶を決める場合には六曜を参考にすることが多いですが、実は六曜以外にも吉日があります。
大明日はその一つですが、聞き慣れないという方もいるでしょう。
そこで今回は、大明日に結婚式をすると縁起がよいのか調べてみました。
結婚式の日取りの決め方や注意点なども合わせてご紹介していきます。
大明日に結婚式をすると縁起がいい?
『天地が開けて、隅々まで太陽の光が照らされる』という意味の吉日になり、大明日に結婚式をするのは縁起が良いと言えます。
大明日は年間150日もあり、2~3日に1日の割合で吉日が巡ってくるので日取りを決めやすいというメリットがあります。
暦注とは簡単に言うと暦に掲載される吉凶占いの総称で、一般的に広く知られている六曜も暦注の中の一つになります。
日本では古くから様々な暦注を元に、日の吉凶を占って重要な行事の日取りを決めていましたが、大明日は天赦日と並んで吉日の中では歴史の長いものになります。
つまり、昔は吉日と言えば大明日と天赦日だったのです。
それが明治時代に入ると、暦注下段やその他の暦注よりも六曜が庶民に浸透したため、大明日が吉日であるということを知らない人も増えていったと言われています。
結婚式の日取りの決め方や注意点
結婚式の日取りの決め方については、あらかじめ「この日に結婚式を挙げたい」という指定の日がない場合は、次のような流れで決める方が多いようです。
① 時期
結婚式をいつくらいに挙げるのか、おおよその時期を決めます。
参列者に会社関係者が多い場合は、会社の繁忙期などは除くなどの配慮が必要となります。
一般的に、真夏や真冬のような気温が極端に高い時期、低い時期は避け、春や秋のような比較的天気が落ち着いているタイミングを希望する方が多いようです。
② 曜日
翌日が休みの人が多い土曜を希望する場合が圧倒的に多く、結婚式場の予約も土曜が真っ先に埋まってしまいます。
次いで金曜や日曜が人気ですが、最近は平日休みの会社も増えているのであえて平日を選ぶ方もいるようです。
③ 吉日
普段は縁起を気にしないという方でも、結婚式のようなお祝い事は吉日に行いたいと思うことが多いため、吉日は予約が埋まりやすくなります。
しかし最近の若い世代は、予約が取りにくい吉日よりも予約がとりやすく、料金の割引サービスのある凶日をあえて選ぶ方も増えているようです。
結婚する当事者が縁起を全く気にしないのであればよいのでは?と思うかも知れませんが、結婚式に参列する年配者の中にはまだまだ日の吉凶を気にする方は多くいます。
そのため、凶日の結婚式は反対されたり、不参加となる場合も考えられるので、周囲の意見などをよく参考にするのがよいでしょう。
大明日と凶日が重なってた場合は結婚式はどうしたほうがいいの?
暦注は種類によって吉凶の決め方が違うため、暦注下段では大明日(吉日)でも、六曜では仏滅(凶日)ということが起こってしまいます。
大明日と凶日が重なっていた場合、大明日は凶日の縁起の悪さの影響を受け、本来の縁起の良さが半減してしまうと言われています。
日の吉凶を見る時、どれか一つの暦注の種類だけで見てしまうとこのようなことが起こり得ます。
そのため、しっかりと験を担いで縁起の良い日に結婚式を行いたいという方は、あらゆる暦注の吉凶を見る必要があります。
しかし、実際には、全ての暦注の吉日が重なる日はかなり稀です。
そんな日を探していたら、結婚式ができなくなってしまう可能性もあります。
結婚式はお祝い事なので縁起にこだわりたい気持ちは理解できますが、こだわりすぎてしまうと八方塞がりになってしまうので、程よい着地点を見つけて対応するのがよいでしょう。
大明日以外に結婚式に縁起のいい吉日は?
さきほど、大明日と他の暦注の凶日が重なってしまうことがあると言いましたが、凶日だけではなく吉日と重なることもあります。
大明日と吉日が重なると、縁起の良さがさらに倍増すると言われています。
他の吉日も確認して、縁起も良い日を見つけてみましょう。
大安
六曜という暦注の一つで、最も縁起の良い日になります。
日本ではとても知名度の高い吉日で、縁起が良い日=大安という認識がある人も多いのではないかと思います。
一ヵ月に5~6日ほど巡ってくるので、大明日と重なりやすいと言えるでしょう。
一粒万倍日
選日という暦注の一つで、一粒の籾(もみ)が万倍に実り稲穂になるという意味があります。
この日に始めたことは後に大きな収穫を得ると言われていることから、結婚式の日取りにも向いています。
一ヵ月に5~6日ほど巡ってくるので、大明日と重なりやすいと言えるでしょう。
天赦日
暦注下段の一つで、暦の上で最上の大吉日となります。
百神が天に昇り、万物の罪を赦すという意味があり、この日は何をしても成功する日になります。
母倉日
暦注下段の一つで、母が子を育てるように天が人を慈しむ日という意味があります。
万事に吉となる日ですが、特に婚姻関係は大吉となっています。
結婚式を避けた方がいい凶日は?
また、大明日などの吉日に重なった場合は吉日の縁起の良さを半減させてしまうので、注意が必要となります。
仏滅
六曜の中で最も縁起の悪い日になります。
仏も滅するほどの凶日という意味があり、葬儀以外は凶となる日です。
不成就日
選日の一つで、何も成就しない、成功しない日という意味になります。
一ヵ月に4日ほど巡ってくるので、週に一日は不成就日があると考えておくのがよいでしょう。
受死日
暦注下段の一つで、暦の上で最悪の大凶日となります。
葬儀以外は全て大凶となるので、当然ながら結婚式の日取りとしてもNGです。
暦には●で表示されることもあり、黒日とも呼ばれています。
八専
選日という暦注の一つで、日の干支が壬子から癸亥の間の12日間は天地の気が悪くなるので、何事も上手くいかなくなると言われています。
大明日に行うといいことは?
大明日はお祝い事に良い日と言われているので、結婚式の日取りに向いています。
しかし、それ以上に大明日に行うとよいと言われているのが、建築や移転、引っ越し、旅行です。
ただし、地鎮祭や上棟式と言った建築儀礼は、暦注下段よりも十二直という暦注の吉凶を見る建築関係者が多いとも言われています。
また、引っ越しや旅行は日の吉凶だけではなく吉方位を見るのが大切と聞きますよね。
そのため、大明日だから全て上手くいくと考えるのは少し早いかも知れません。
しっかりと縁起の良い日やタイミングなどを図りたいなら、建築関係は十二直、引っ越しや旅行は風水学も含めて調べてみるとよいでしょう。
まとめ
大明日は天赦日と並んで歴史の長い吉日になります。
そのため、大明日に結婚式をするのは縁起が良いと言えるでしょう。
ただし、暦注下段を始めとした暦注には、そもそも科学的根拠はありません。
大明日を選んだからと言って必ず幸せな結婚ができると決まったわけではないですし、凶日に結婚式を挙げても不幸になるわけでもありません。
順調な結婚生活を続けるには、大事なのは結婚式の吉凶ではなく、その後の生活で夫婦がお互いに思いやりを持って接することですよね。
暦注はあくまでも結婚式の日取りを決める一つの方法に過ぎないので、吉凶にこだわりすぎないようにしましょう。
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