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麦秋の候を使う時期はいつ?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

麦秋の候

麦秋の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

麦秋の候は秋とついているので、秋に使える時候の挨拶なのでしょうか。

時候の挨拶を使った手紙やはがきなどは、ビジネス関係者や目上の人に送ることが多いため、間違いのないようにしたいですよね。

そこで今回は、麦秋の候の使い方を詳しく調べてみました。

麦秋の候を使う時期はいつ?


麦秋の候は5月31日頃から6月4日頃に使う時候の挨拶です。

麦秋の候が使える期間がごく限られているため、手紙やはがきなどに使う場合にはタイミングに十分気をつける必要があるでしょう。

麦秋の候の意味や読み方は?


麦秋の候は「ばくしゅうのこう」と読みます。

時候の挨拶は音読みをすることが多く、麦秋もむぎあきではなく「ばくしゅう」が正しい読み方になりますよ。

また、候はそうろうと読んでしまう方が多いのですが、こちらも音読みで「こう」が正解です。

麦秋とは七十二候の一つである「麦秋至(むぎのときいたる)」が由来となっている言葉で、黄金色に色づいた麦を収穫する時という意味があります。

候には時期や時候などの意味があることから、麦秋の候は「黄金色に色づいた麦の収穫時期がやってきましたね」という意味になりますよ。

麦秋の候の正しい使い方は?


麦秋の候は秋という字が入っているにもかかわらず、使える時期は旧暦における初夏となっています。

「どうして初夏に収穫するのに秋?」と思いますよね。

麦は秋から初冬に種を撒き、翌年の初夏に収穫するのが一般的のため、麦にとって初夏が「実りの秋」となるわけです。

日本人にとって「収穫の秋」のイメージが強いのは、まさしく秋に収穫されるお米があるからでしょう。

お米(稲)と麦は見た目が似ていなくもないため、混同して麦も秋に収穫されるものと思っている方が多いようですが、そもそも麦の収穫は初夏に行われるので、麦秋の候を秋に使うのは間違いになってしまいます。

麦秋の候を使った例文


麦秋の候を使った手紙やはがきなどは、書き慣れていない方も多く、どのように書き始めたらよいのかわからない場合もあるでしょう。

そこでここでは、麦秋の候を使った例文をご紹介します。

それぞれのケースの例文を参考にしながら、オリジナルの文章を完成させてみましょう。

ビジネスで使う場合

・謹啓 麦秋の候、貴社におかれましてはいよいよご隆盛の由、心からお喜び申し上げます。平素は格別のご高配をいただき心から感謝申し上げます。
・拝啓 麦秋の候、貴社におかれましてはいよいよご清栄のことと拝察いたしております。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。
・拝啓 麦秋の候、貴社の皆様におかれましては、ますますご活躍のことと存じます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、ありがとうございます。

目上の人に使う場合

・謹啓 麦秋の候、〇〇様にはますますご壮健のことと拝察いたしお慶び申し上げます。
・拝啓 麦秋の候、皆様お健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。

親しい人に使う場合

・麦秋の候、紫陽花が色鮮やかに咲く季節となりました。ご家族の皆さまはお元気でいらっしゃいますか。
・麦秋の候、今年も衣替えの季節となりましたが、お変わりありませんか。

なお、親しい人には麦秋の候のような時候の挨拶を使う必要はありません。

麦秋の候などの〇〇の候の形の時候の挨拶は、漢語調と言ってそれ自体が丁寧な表現となるため、人によっては堅苦しさやよそよそしさを感じてしまうこともあるようです。

親しい人には漢語調よりもカジュアルな時候の挨拶である口語調を使うとよいでしょう。

口語調の例文としては、「黄金色に輝く麦の収穫時期になりましたね。お元気にしていますか」のような書き方でもよいでしょう。

麦秋の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶に季節感を合わせると文章全体に統一感が出ますよ。麦秋の候は6月上旬に使える時候の挨拶なので、その時の状況に合った結び文を考えてみましょう。

ここでは、麦秋の候を使った場合の結び文の例文をご紹介します。

・梅雨寒の折、ご自愛専一にてお願い申し上げます。謹言
・青葉の色鮮やかな好季節、ますますのご発展をお祈り申し上げます。敬具
・梅雨明けが待ち遠しい毎日ですが、風邪など引かぬようご自愛くださいね。かしこ

麦秋の候を使うときに注意すること


手紙やはがきなどの書き出しに麦秋の候を使う場合は、相手によって麦秋の候の前に頭語をつけるようにしましょう。

親しい人に送る手紙やはがきなどには頭語は必要ありませんが、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには必ず頭語が必要です。

一般的によく使われる頭語には「謹啓」と「拝啓」があり、これらには「謹んで申し上げます」という丁寧な意味がありますよ。

いきなり「麦秋の候」と始めるよりも、「拝啓 麦秋の候」の書き出しの方が、相手に対する敬意を表すことができます。

頭語には結語が対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっています。

結語は文章の最後に入れて下さい。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」を使うことができます。

しかし、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどには使わない方がよいでしょう。

麦秋の候以外の6月の時候の挨拶はある?


麦秋の候は6月上旬のごく限られた時期しか使えないため、6月中旬や下旬などにも使える時候の挨拶を知りたいと思う方は多いでしょう。

ここでは、6月に使える麦秋の候以外の時候の挨拶をご紹介します。

芒種の候

6月4日頃から6月20日頃まで使える時候の挨拶です。

芒種は二十四節気の一つで、旧暦では芒種を目安にして稲や麦の種を撒いていました。

黄梅の候

6月16日頃~21日頃に使える時候の挨拶になります。

黄梅とは七十二候の「梅子黄」のことを指す言葉です。

青々とした梅の実が黄色く色づく様子を表しており、黄梅の候には「梅の実が黄色く色づく時期になりましたね」という意味がありますよ。

梅雨寒の候

6月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

梅雨寒の候には「梅雨の雨降りで肌寒い時期が続いていますね」という意味があります。

なお、北海道には梅雨がないため、北海道にお住まいの方へ送る手紙やはがきなどには梅雨寒の候は使わない方がよいでしょう。

小夏の候

6月下旬から7月上旬に使える時候の挨拶になります。

小という字のイメージから、夏が小さい=初夏に使える時候の挨拶と思う方が多いのですが、少夏とは旧暦における夏の半ばという意味の仲夏に使える時候の挨拶となっています。

青葉若葉の候

6月全般に使える時候の挨拶です。

若葉とは生え始めの若い葉のことを指す言葉、青葉はその若葉が成長して一層緑が濃くなっていく様子を表す言葉となっています。

桜桃の候

6月5日頃から7月5日頃の仲夏の時期に使える時候の挨拶で、桜桃とはさくらんぼの別称になります。

桜桃の候は「さくらんぼのおいしい季節になりましたね」という意味になりますよ。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

麦秋の候のまとめ

麦秋の候は5月31日頃から6月4日頃まで使える時候の挨拶です。

秋と入っていますが初夏に使う時候の挨拶なので、間違えないようにしましょう。

また、使える期間がとても短いので、上手くタイミングを見計らう必要がありますね。

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