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初霜の候を使う時期はいつまで?意味や読み方と使い方や例文と結びも!

この記事は、初霜の候を使う時期や読み方、使い方と例文、結びについて解説しています。

初霜は聞き慣れた言葉のように思いますが、初霜の候はいつ使える時候の挨拶なのでしょうか。

初霜が降りたらいつでも使ってよいのか気になりますよね。

そこで今回は、初霜の候の使い方を調べてみました。

初霜の候を使う時期はいつからいつまで?


初霜の候が使える時期には2通りあります。

1つは二十四節気の霜降から立冬までの期間で、10月下旬から11月上旬が該当します。

そしてもう1つは、11月中旬から下旬にかけて期間ですね。

どうしてこのように2通りのケースが存在するのかについては、「初霜の候の正しい使い方」でご紹介しましょう。

初霜の候の意味や読み方は?


初霜の候は「はつしものこう」と読みます。

時候の挨拶は音読みすることが多いのですが、初霜の候の場合は初霜を訓読み、候のみ音読みとやや変則的になっています。

とは言え、初霜を「はつしも」と読むのは難しくないので、比較的読みやすい時候の挨拶と言えるのではないでしょうか。

初霜とは秋から冬にかけて最初に降りる霜のことで、候には時期や時候などの意味があることから、初霜の候は「寒くなり霜が降りる時期になりましたね」という意味になりますよ。

初霜の候の正しい使い方は?


初霜の候には使える時期が2通りありますが、その理由は旧暦と新暦の季節感が違うからです。

初霜の候は旧暦では秋の終わりとなる二十四節気の霜降から立冬の期間が該当し、これを新暦に直すと10月下旬から11月上旬になります。

ですが、現代は温暖化などの影響で10月下旬から11月上旬に初霜が降りる地域は少なくなっていますよね。

そこで、今の気候に合わせて、初霜の候を11月中旬から下旬に初霜の候を使われることが多くなってきました。

本来、時候の挨拶は旧暦に合わせて使われるのが正しいのですが、初霜という言葉は二十四節気の名称ではありません。

そのため、厳格に「ここからここまでの期間にしか使えません」と決められているわけではないのです。

このようなことから、初霜の候は10月下旬から11月下旬まで使っても問題はないとされています。

手紙やはがきなどを送る相手の地域の状況に合わせて、臨機応変に対応するのがよいと言えるでしょう。

初霜の候を使った例文


初霜の候を使った文章の書き出しに悩んでしまう方は多いですよね。

特にビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、失礼がないようにしたいものです。

そこでここでは、初霜の候を使った例文をご紹介します。

初霜の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターン別に分けているので、相手に合わせて参考にして下さい。

ビジネスで使う場合

・謹啓 初霜の候、貴社にはますますご清栄の由大慶に存じます。毎々格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 初霜の候、貴社におかれましてはご隆昌のこととお慶び申し上げます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 初霜の候、貴社の皆様におかれましては、ますますご活躍のことと存じます。日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

目上の人に使う場合

・謹啓 初霜の候、貴殿いよいよご清福のことと拝察し、お慶び申し上げます。
・拝啓 初霜の候、〇〇様におかれましてはお健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。

親しい人に使う場合

・初霜の候、青空が恋しいこのごろ、いかがお過ごしでしょうか。
・初霜の候、本格的な夏を前に暑い日が続いております。お変わりありませんか。

なお、親しい人に初霜の候を使うと、改まった感じになってしまい、違和感を抱かれる可能性があります。

初霜の候のような〇〇の候は、時候の挨拶では漢語調と言い、とても丁寧な表現となります。

ビジネス関係者や目上の人に使うのはよいのですが、親しい人に使うとよそよそしさを感じてしまう方もいるようです。

親しい人には漢語調よりもカジュアルな口語調を使うとよいでしょう。

口語調の例文としては、「日に日に寒さが厳しくなり、霜が降りる時期になりましたね。お元気にしていますか」のような書き方でよいでしょう。

初霜の候の結び文


結び文とは文章の締めくくりに書く文です。

結び文には季節に関係なく使える定型文がありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文にすると、文章全体に統一感が出ておすすめです。

初霜の候は秋から冬にかけて使う時候の挨拶なので、結び文にもその季節感を取り入れるとよいでしょう。

ただし、時候の挨拶と結び文の内容が同じになるのはNGです。

初霜の候を使った場合、結び文には初霜に関係する言葉は使わないようにしましょう。

ここでは、初霜の候の結び文の例文をご紹介します。

・実りの秋、さらなるご繁栄をお祈りいたしております。謹白
・灯火親しむ秋の夜長とはいえ、ご自愛専一にてお願い申し上げます。敬具
・街の木々も少しずつ紅葉が始まりました。風邪を引きやすい時期です、十分に気をつけてお過ごし下さい。かしこ

初霜の候を使うときに注意すること


初霜の候は時候の挨拶の中でも丁寧な表現となる漢語調のため、文章の冒頭に使うことができます。

ただし、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどを送る場合はNGです。

ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは、初霜の候の前に必ず「謹啓」か「拝啓」を付けましょう。

「謹啓」や「拝啓」は頭語と言われるもので、これらには「謹んで申し上げます」という意味があります。

相手に対する敬意を表す言葉となっており、ビジネス関係者や目上の人に送る手紙やはがきなどでは必須と言えるでしょう。

また、文章の冒頭に頭語をつけたら、終わりは結語で締めるのも大事なマナーになります。

頭語と結語は対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっているので、併せて覚えておくとよいでしょう。

なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができます。

ただし、「かしこ」は他の結語と比べてややカジュアルな印象があるため、ビジネス関係者や目上の人に使うのは避けた方がよいでしょう。

初霜の候以外の10月の時候の挨拶はある?


初霜の候は10月上旬から使える時候の挨拶ですが、これは旧暦の季節に合わせたものです。

現代は温暖化などの影響もあり、10月に初霜が降りる地域は少なく、初霜の候は使いにくいと感じる方もいるかも知れません。

そこでここでは、初霜の候以外に10月に使える時候の挨拶をご紹介します。

菊花の候

菊花の候は10月上旬から11月上旬に使える時候の挨拶です。

「菊の花が綺麗な時期になりましたね」という意味がありますが、菊は6月から12月頃までシーズンが続き、見ごろを迎えるのは地域によって違います。

そのため、10月の時候の挨拶で菊?と思うかも知れませんね。

ですが、日本には昔から「春は桜、秋は菊」という言葉があり、秋を代表する花であるため、菊花の候は10月に使える時候の挨拶となっていますよ。

夜長の候

夜長の候は10月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

9月23日頃の秋分の日を境に、少しずつ昼が短くなり、夜が長くなっていきますよね。

そして、12月22日頃の冬至に、夜が最も長くなる時期になります。

このようなことから、夜長の候は9月下旬から12月下旬まで使ってもよいのでは?と思いますが、毎年11月7日頃の立冬を迎えると暦は冬になることや、9月下旬から10月上旬はまだ残暑の厳しさが残る地域もあるので、当サイトでは夜長の候は10月中旬から下旬に使うのが最も適していると考えています。

錦秋の候

錦秋の候は10月上旬から11月上旬の立冬の前日まで使える時候の挨拶です。

錦秋には紅葉が錦の織物のように美しいという意味がありますよ。

ただし、紅葉のシーズンは地域によってかなり違うため、錦秋の候を使う時は手紙やはがきなどを送る相手の地域の状況に合わせるのがよいでしょう。

晩秋の候

晩秋の候は10月上旬から11月上旬まで使える時候の挨拶です。

晩秋とは旧暦で秋の終わりを指す言葉です。

現代の感覚ではようやく秋の始まりといったところですが、時候の挨拶は旧暦に倣って使うことが多く、晩秋の候もやや早めに使える時候の挨拶と言えるでしょう。

Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法

仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。

そのような時はWordを利用してみましょう。

Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。

ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。

手順

①Wordを開きます

②挿入タブをクリックします

③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします

④あいさつ文の挿入を選びます

⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう

⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます

⑦選んだら「OK」をクリックしてください

⑧Wordに選んだ文章が表示されます

ポイント

Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。

挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。

まとめ

初霜の候は10月下旬から11月上旬、もしくは11月中旬から下旬に使える時候の挨拶です。

10月下旬から11月上旬は二十四節気の霜降から立冬の期間を指すもので、実際の季節感とは離れてしまうものの、本来の時候の挨拶のルールに従って使う期間となります。

これに対し、11月中旬から下旬に使う場合は、現代の季節感に合わせた使い方になります。

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